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餅詰まらせ都内13人搬送…101歳ら2人死亡

年末年始に餅を喉に詰まらせて救急搬送された人の数は1日午後3時現在、東京都内だけで13人に上り、うち2人が死亡した。

 東京消防庁によると、12月28日正午頃、練馬区の男性(82)が、草餅を詰まらせ死亡。30日昼にも、日野市の男性(101)が昼食の餅を詰まらせて窒息死した。

 このほか、12月26日以降、いずれも60歳代以上の男女計11人が救急搬送された。

 同庁は「餅は小さく切り、急いでのみ込まないでほしい」と呼びかけており、応急手当の方法についてもホームページ(http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201112/mochi.html)で紹介している。 読売新聞 1月1日(日)18時39分配信


食事がのどにつまったときの救急処置

何年か前の事です。ひとりのおじいさんが「急に呼吸がおかしくなった」とのことで、救急外来に運ばれて来ました。急いで気道を確保しようと、咽頭鏡を使ってのどの奥をのぞいたら、ちょうど気管の入り口のところに、ひと口サイズのお饅頭がぴったりとはまりこんでいました。

 人さし指と親指で輪を作って見て下さい。のどの奥、気管の入り口につまりやすいのはちょうどその大きさの食べ物です。具体的にはタコヤキや、煮物やカレーのお芋などです。それより小さいピーナッツ位のサイズのものは、のどにひっかからずに気管から気管支に入り込み、そこで詰まったりすることがあります。
 お年寄りは歯がなくなったり入れ歯だったりで、食べ物を小さく噛み砕くことができず、かなり大きい固まりのまま、飲み下さなければならないこともあります。
 健康な人ならば、食物を飲み込む時は、気管の入り口が自然に閉じて、食物が気管に入らないような仕組みになっていますが、脳血管障害の後遺症や神経の病気などで、のどに麻痺が起こると,この働きが低下して、気管に食べ物が入りやすくなります(これを誤嚥と呼びます)。また、食べ物やだ液が気管に入り込むと、異物を外に出そうとして激しい咳の反射が起こるものですが、この咳の反射が低下して、誤嚥を助長することがあります。
 食べ物をのどに詰めて窒息するのを防止するために、丸のみするとのどに詰まりそうな(タコヤキサイズの)物は、二つか三つに切り分けて、小さくしておいたほうがいいでしょう。固形物ではありませんが、粘りの強いお餅やとろろ芋なども、のどの奥で膜を作って呼吸の妨げとなることがありますから、注意が必要です。一度にあまりたくさんの食べ物を口に押し込まず、少しづつ食べさせて、ごっくんと飲み込んだのを確認してから、次ぎのひと口を食べさせてあげて下さい。一人で食べられる方でも、食事の最中は食べる様子をそれとなく観察しておいて下さい。

 さて、実際に食べ物、もしくは吐いたものを誤嚥した時にはどうすればよいでしょうか。赤ちゃんなら両足を持って逆さにして振ることもできますが、お年寄りにそんな事はできません。以下に、対処法を簡単に説明します。

① まず、呼吸をしているかどうか、のどや胸、腹部の動きで確かめましょう。咳き込んでいたり、ぜいぜい言っているようなら、とりあえずある程度は呼吸のための空気の通り道があるということです。何か言おうとしているようだが声が出ない、急に顔色が悪くなる、意識がなくなるなどの場合は、気道が閉塞している可能性が高く、のどに詰まった物を一刻でも早く取り出さなければなりません。
② 実際の現場では気が動転して、落ち着いて処置ができるとは限りませんから、まず呼吸の状態を確かめて、呼吸がおかしければすぐに救急車を呼ぶこと。二人いれば、一人が救急車に連絡して、もう一人が処置を行います。
③ もし呼吸をしていないようなら、口を開けさせて何か詰まっていないか確認する必要があります。いきなり人工呼吸を始めても、気管の入り口が塞がれていれば、空気は肺に入って行きません。
④ 口の中やのどに食べ物が詰まっているようなら、それを取り除く必要があります。指を使ってかき出す時は、できれば台所用のゴム手袋をしてから、噛みつかれないように、割り箸かスプーンなどに布を巻いたものを噛ませて、その間からかき出します。あまり奥まで指を突っ込むと、さらに嘔吐を誘発することもあるので気をつけましょう。
⑤ 電気掃除機に隙間用ノズルをつけて、強引に吸い出す方法や、後ろから抱えるようにして両手をみぞおちの所で組んで強く圧迫するハイムリック法などもありますが、救急法の講習を受けた経験のない方には難しいでしょう。機会があれば救急法の講習を受けておきませんか?最近運転免許を取った方は、自動車学校で習った救急法を思い出してください。
⑥ のどに詰まった物がうまく取れても、誤嚥の後は肺炎を起すことが多いので、早めに医師の診察を受けて下さい。
⑦ 認知症のある方は、時としてとんでもない物を口に入れて詰まらせてしまうことがあります。外れた入れ歯を飲み込んでしまった方や、紙おむつをちぎって食べてしまい、のどに詰めて窒息した患者さまもおられました。食べ物以外のものも十分に注意してください。

まとめ
 ●誤嚥・窒息は予防が第一
 ●たこやきサイズは特に危険
 ●のどに詰めたら、呼吸の状態をよく観察
 ●誤嚥の後は医師の診察を

乳幼児へ菌の感染防ぐ

歯を脅かす虫歯をつくるのがミュータンス菌。口にすみ着いた菌は、砂糖を分解して酸を生みだす。この酸が歯を溶かして虫歯をつくる。菌は唾液1ミリ・㍑中に1万~100万個も生息しているとされる。歯を菌から守るには、どうすればよいのか。菌は歯が生える前の赤ちゃんには存在しないため、まずは感染を防ぐことがポイント。菌は唾液から感染するため、菌を持つ家族からの食べ物の口移しや、スプーンの共有などに注意したい。
 子供も大人も感染してしまった時は、菌の数を減らすことで、虫歯ができるのは防ぐ。その基本は、毎食後の歯磨き。だが、菌が歯の表面に作る「バイオフィルム」という粘着性の高い膜は、歯磨きだけでは落としにくい。食物繊維を多く含む食物をよくかんで食べることで、膜をはぎ取る効果が期待できるという。
                  読売新聞 2011.10.2

知覚過敏

 Q知覚過敏には牛乳を飲むと良いと聞いたことがあります。酸性飲料、かんきつ類を口にした後、牛乳を飲めば予防になりますか。(広島市安佐南区・主婦・30歳) 
 A確かに牛乳は酸性度の強くない飲み物です。しかし、牛乳を飲むよりも、水でうがいをして口内を洗い流したほうが予防になります。もし、うがいをする時間がなければ、牛乳に限らずPH(水素イオン濃度)5.5以下の中性に近い水やお茶を飲むことを勧めます。口内を中和させることで、歯の表面のエナメル質が溶けるのを軽減でき、知覚過敏の予防につながります。知覚過敏になってしまった後は、牛乳を飲んだからといってエナメル質が回復することはありません。

 Q歯のケアに電動歯ブラシが良いそうですが、知覚過敏の予防にも効果はありますか。(広島市中区・主婦・33歳)
 A電動歯ブラシが特に良いということはありません。歯ブラシを手の甲に当てて、こそばゆい程度のブラッシング圧で磨く、汚れの取り残しがないの2点に注意し、丁寧に磨くことが大切です。電動歯ブラシの利点は、短時間で効率よく磨けるところです。手動の場合は小さめの歯ブラシと歯間ブラシ、糸式ようじを併用し、丁寧に口内をケアしましょう。最近は歯磨きを頑張り過ぎて歯が傷つき、知覚過敏になる女性や若者が増えています。心当たりのある方は、歯科医院で1度磨き方を指導してもらいましょう。

 Q知覚過敏に良い歯磨き粉はありますか。(広島市南区・会社員女性・41歳)
 A知覚過敏の人には硝酸カリウム、乳酸アルミニウムの入った歯磨き粉をお薦めします。これらの成分は歯の表面をコーティングして、外部から受ける刺激をブロックしてくれます。パッケージに「知覚過敏用」と書かれていることが多いので、確認してみてください。逆に、塩入りなど粒子の粗い歯磨き粉は歯を傷つけ、症状を悪化させるので控えましょう。
                  中国新聞 2011.9.14

12月中旬から一体改革議論/政府税調、年内に大網策定

政府税制調査会は11月1日の企画委員会と全体会合で、24年度税制改正の実質的な検討を12月上旬までに終えたうえで、同月中旬から消費税率の10%への引き上げを柱とした社会保障と税の一体改革の本格的な議論に入ることを決めた。年内に取りまとめを終え、税制改正大網を策定したい考えだが、調整は難航も予想される。
 24年度税制改正については今月中旬までに各省庁からの要望を絞り込み、閣僚らによる折衝を実施、12月7~9日をめどに実質的に取りまとめる。一方、24年度改正で増税項目の焦点となっている配偶者控除の廃止・縮小を含めた見直しについては、一体改革の議論と併せて検討することとした。
           道歯会通信 №741

よくかむ 脳を活性化し、認知症予防

よくかんで食べる人は認知症やアルツハイマー病になりにくい。これは医療関係者や老人保健施設などで働く人の間で経験的に知られている事実です。厚生労働省の調査(1995年)でも、アルツハイマー病患者の7割強で自分の歯が残っていなかったことから「よくかまないことが脳の老化につながり、アルツハイマー病になりやすくなる」と指摘しています。
 よくかむことで脳への血流量が増え、常に脳細胞が活発に活動することが、この病気の予防につながっていると考えられるのです。歯を抜いてそのままにしていたり、合わない義歯を使うなどうまくかめない状態を放置していると、アルツハイマー病にかかるリスクが高くなる可能性があるのです。歯をしっかり管理し、よくかんでしっかり味わうことは、脳の健康維持のために大切なことといえましょう。
           北海道新聞 2011.12.7

味の好き嫌いで血流変化  九州大の研究チーム

甘味や苦味など味の好き嫌いを感じることで、顔面の皮膚の血流が
変化することを、九州大の林直亨(はやし・なおゆき)准教授(応
用生理学)らの研究チームが突き止め、12月1日付の米科学誌「プ
ロスワン」電子版に発表した。意思疎通が困難な筋萎縮性側索硬化
症(ALS)患者への食事提供や、食品開発の官能検査への応用が
今後期待できるという。実験は20~30代の男女16人が対象。甘味、
塩味、酸味、苦味、うま味の五つの「基本味」の溶液を口に含んだ
際に、まぶたや鼻など顔の6カ所の部位で起きる血流変化を、レー
ザー光を用いた特殊なカメラで測定した。
この結果、うま味と甘味を「おいしい」と感じた場合、まぶたの血
流が平均11~13%増加し、苦味を「まずい」と感じた場合は鼻の血
流が平均6%低下するなど、味の好き嫌いと血流変化に相関関係が
あることが裏付けられた。酸味と塩味と血流変化の相関関係はみら
れなかった。林准教授は「顔の血流変化観察が、これまで困難とさ
れてきた味覚の客観的評価の有効な手段になるのではないか」と説
明し、今後より複雑な味についても解明を進める。

診療報酬改定  歯科は1.70%プラス決定!

政府は21日、2012年度の診療報酬と介護報酬の同時改定で、診療報
酬全体の改定率を0.004%増と、ほぼ据え置きとすることを決定し
た。医師の技術料などに当たる「本体部分」を1.379%引き上げ、
医薬品と医療材料の「薬価部分」は1.375%引き下げる。診療報酬、
介護報酬とも2回連続のプラス改定で、自公政権時代の社会保障費抑
制策により、地域医療の崩壊を招いた経緯を踏まえた。「賃金が下
がるなど社会経済情勢が厳しい」と、財務省が2.3%程度引き下げる
よう要求していたのを、民主党の意向を受けた厚生労働省が辛うじ
て押し切った。 診療報酬の「本体部分」は医療費ベースで約5,500
億円の増額で、医科は1.55%、歯科は1.70%、調剤は0.46%のいず
れもプラス。歯科の改定率が医科を上回る異例の決定が政権交代以
降2回続くことになる。

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