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コツ押さえて歯磨きを

細菌の固まりである歯垢(プラーク)は、歯磨きで取り除く。▽磨く前に歯ブラシで歯磨き剤を歯の全面に塗る▽泡立たせて2~3分磨く▽吐き出して少量の水で口を一回すすぐ という方法。歯磨き剤を勧めない専門家もいるが、フッ素の効果を生かすには、よく泡立てる方法が適しているという。歯垢がたまりやすいのは、歯と歯の間、歯と歯茎の境目、奥歯のかみ合わせなど。意識して磨くのはもちろんだが、歯と歯の間は糸状のデンタルフロスを使い、歯間が広くなぅた高齢者は歯間ブラシを使う。
               東京新聞 2011.7.5

おいしく食べるために 舌の汚れを定期的に取る

よくかめるように、自分の歯や入れ歯の手入れをしっかり行うことは、おいしく味わって食事を取る上でとても大切です。年齢を重ねると舌で味を感じる動きが鈍り、除々に味を、特に塩味を感じにくくなるといわれています。いくつかの原因はありますが、舌の表面に付いた汚れを取り除くことにより、塩味と酸味が改善されるようです。舌をあまり強く磨くと傷ついてしまうので、歯ブラシで舌の表面の汚れを取るときには、一度に全部取るのではなく、毎日歯磨きの最後に定期的にブラッシングをしましょう。
              福島民友 2011.6.24

頭を傾けずに飲めるコップ 「むせ」防ぎこぼしにくく

「むせやすい」「誤嚥しやすい」と水分を控えているという方もいます。今回はこのような方に使っていただきたい、ちょっと形の変わったコップを紹介します。普通のコップで水を飲む場合、飲むに従いコップを傾け、途中コップが鼻に当たると頭を反らせて飲み干します。ところが、老化や障害で「飲む機能」が弱くなった方が頭を反らすと、流れ込む水量に対応できず「むせ」などを引き起こします。紹介するコップは、鼻に当たる部分がU字形に切り取ってあり、頭をそらさずに飲めるので、むせたりしにくくなっています。また、透明なので水分が入っていく量を介助者が確認・調節しやすく、必要以上に傾けてこぼす心配も少ないです。
              北海道新聞 2011.7.28

口の緊張「顎関節症」招く

口を開けられない、顎が痛い、カクカク鳴るなどの症状がある顎関節症。発症には様々な要因が関わっているが、上下の歯を接触させる癖が、特に大きな要因になっていることが分かってきた。口の院長は、顎の関節を押さえつけて血行を悪くし、関節の滑りが悪くなったり、痛みに敏感になったりする。こうした状態が続くと顎関節症になりやすくなる。本人は自覚がないことが多いが、この接触癖があると、舌のへりや頬の内側に、歯に押しつけられて出来た痕が残っていることが多い。
              読売新聞 2011.6.23

子どもの指しゃぶり 習慣化で発達に影響も

何らかの原因で指しゃぶりがやめられないと、習癖として残ることがあります。習癖となる原因はいくつか考えられますが、咀嚼機能がうまく発達せず、よくかむことができない場合があります。また、心理的な要因、ストレスなども関与するといわれています。このストレスは、第二子の誕生や転居などの育児環境の変化による不安などからも起こります。指しゃぶりはこれらのストレスを鎮静させるために無意識に行う動作と考えられます。以上のことから、まずは指しゃぶりがやめられなかった原因を考え、その原因が残存するのであれば可能な限り除去してあげたいものです。また、思い当たる原因がない場合、お子さん本人に指しゃぶりをしていることを自覚させることも大事です。指しゃぶりの習慣化により、食べる・話すといった口の機能の発達を妨げる可能性が高くなりますと、摂食や発育の障害を引き起こすこともあります。
              福島民報 2011.6.20

口の中清潔に

体の健康を守ることにもつながる口腔ケア。被災地で、栄養状態の悪化や口の中の不衛生な状態が原因で高齢者の誤嚥性肺炎や、子どもの虫歯の増加が懸念されている。県歯科医師会などは避難所にポスターを張り、口の中の清潔を保つよう呼び掛けている。
              岩手日報 2011.5.26

歯周病に大きな誤解 「医療新世紀」

ほとんどの人が「歯周病」という言葉は知っているものの、3割近くは虫歯と混同するなど、誤解が多いことがサンスターのインターネット調査で分かった。今年5月、全国の16~69歳の男女計千人に質問した。

 歯周病という言葉を知らない人は1・5%で、「名前だけ知っている」66・6%と「内容まで詳しく知っている」31・9%を合わせると、認知度は98・5%に達した。

 歯周病と虫歯が別の病気であると正しく理解していた人は71・4%。残る28・6%は「同じ病気」「一種」などと誤解していた。また、日本の成人の8割は歯周病とみられているが、69・2%の人は「自分は歯周病ではない」と考えており、実際と隔たりがあった。
2011年8月9日

ためになるお口の話 かまなくなった日本人

現代の日本人は和食から洋食へと食生活の転換が進み、繊維質の多い食品をあまり食べなくなりました。また、味が濃く軟らかい加工食品の消費が増えたこともあり、あまりかむ必要もなくなったのです。では、どれくらいかまなくなっているのでしょうか。食文化研究家の永山久夫氏と斉藤滋氏が昔の食事を復元して、実際にかむ実験を行っています。それによると玄米や魚の干物、クルミや長イモなど、よくかまないと栄養素として吸収されにくい食材を食べていた弥生時代の日本人は、平均して1食あたり4千回かみ、食事時間は50分でした。野菜の煮物やたくあん、半づき米などを食べていた戦前の食卓でも1400回で20分でしたが、現代は620回で10分と、戦前の半分、弥生時代の6分の1以下です。一応消化できているから問題ないじゃないかと思う人もいるでしょう。しかし、かむ回数が減ると唾液の量も減り、唾液のさまざまな恩恵が得られないだけでなく、肥満などの問題につながりかねません。次回はよくかむことと肥満予防についてお話します。
              北海道新聞 2011.7.27

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