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妊婦は胎児にカルシウムを奪われ歯が弱まるというのは迷信で、過剰な女性ホルモンが原因

昔から「妊婦さんの歯が弱くなるのは、おなかの赤ちゃんにカルシウムを奪われるから」といわれますが、本当にそうでしょうか。確かに、妊婦は歯のトラブルを起こしやすいものですが、それはカルシウム不足ではなく、主に、女性ホルモンの過剰な分泌にあると考えられています。実は、女性ホルモンには、ある特定の種類の歯周病菌を増やす性質があります。そのため、妊娠して女性ホルモンの分泌が過剰になると、歯グキが炎症を起こし歯磨きがしづらくなり、その結果として、歯の健康が損なわれやすいのです。
 また、妊娠中は唾液の分泌が減ったり免疫力(病気から体を守る力)が衰えたりしやすくなるため、歯周病や虫歯を招く危険が余計に高まります。とはいえカルシウム不足が進むと歯や骨が弱くなりやすいのも事実なので、補給を心がけるといいでしょう。
                      わかさ 2010.7

歯を弱める意外な原因はストレスで歯ぎしりや食いしばりのクセのある人は特に注意せよ

私たちがストレスを感じると、交感神経(意志とは無関係に内臓や血管の働きを支配する自律神経のうち、主に昼間に働く神経)が緊張して、全身がこわばります。そして、ストレスがのしかかりつづけると、就寝中に歯ぎしりをしたり、無意識のうちに歯を強く食いしばったりするのです。歯は頑丈にできているので、多少圧力がかかっても、欠けたり、折れたりすることはありません。ところが、歯ぎしりや歯の食いしばりがクセになると、歯と歯周組織に耐えがたいほどの圧力がかかり、歯のかみ合う部分が磨耗するのです。
 そもそも私たちの歯は、食べ物をかみ砕くのが役割で、1日のうちに歯と歯が直接ぶつかる時間は、食事のときのかむ動きを含めてもわずか10分程度にすぎません。かむ力は人によって大きく違いますが、男性では60キロ、女性では40キロぐらいで、中には100キロを超える人もいます。それだけの負荷が長い時間のしかかったら、歯がダメージを受けるのも無理はないでしょう。
 歯ぎしりや食いしばりで歯がすり減ると、歯のすきまに歯垢がたまりやすくなります。さらに、ストレスで自律神経の動きが乱れると、唾液の分泌量が減ってドライマウスになりがちです。唾液は虫歯の予防や歯の再生という重要な役割を担っています。歯垢の増加とドライマウスが積み重なれば、虫歯や歯周病にかかる危険性が一気に高まるでしょう。特にきをつけてほしいのは、無意識のうちに行う歯の食いしばり(専門的にはクレンチングという)です。歯ぎしりでは音がするのに対し、クレンチングでは歯をずらさないので音がしないという特徴があります。
 このクレンチングを続けていると、最悪は、あごの関節に負担がかかって痛みが現れる顎関節症や、ものが飲み込みにくくなる嚥下障害を招くこともあります。クレンチングは自覚しづらいものですが、次のような特徴から自己診断できます。
 ①歯のかみ合う部分が磨耗して平らになっている
 ②あご関節(両耳の手前1㌢の部分)を押すと痛みが出る
 ③舌の両ふちに歯形の跡が残っている
 ④冷たい水が歯にしみる
 ⑤あごのエラ部分が張っていて、押すと痛い
 ⑥肩こりがする
                      わかさ 2010.7

イチゴからイヌの歯周病薬 量産化に成功、年内申請へ 「ぐるり北海道」

密閉した植物工場で生産した遺伝子組み換えイチゴから、イヌの歯周病薬を量産する技術開発に、独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)などが成功した。遺伝子組み換え作物の利用でコストが千分の1になる試算もあり、臨床試験を経て、年内にも認可申請する見通しだ。
産総研の北海道研究センター(札幌市)と北里研究所(東京)、ホクサン(北広島市)による共同開発。産総研によると、2歳以上のイヌの8割が潜在的に歯周病に罹患(りかん)。口臭や歯が抜けるなどの症状だけでなく、寿命にも影響がある。だがコストの問題などから薬は未開発だった。
研究グループは、種でなく子株で繁殖するため遺伝的に同じ作物が生産できる果物のイチゴに着目。2004年から、細胞に薬効成分のイヌインターフェロンを組み込んだイチゴの開発を始め、06年に完成した。医薬品としての実用化には、同質のイチゴを繰り返し生産する完全な"再現性"も必要で、密閉した植物工場での栽培技術も求められた。
2011年1月24日 提供:共同通信社

歯失うと認知症高リスクに 高齢者調査、かむ力も重要

歯がほとんどなく入れ歯も使っていない高齢者が4年間で認知症になるリスクは、20本の歯がある人の1・9倍になるとの研究結果を、厚生労働省研究班(班長・近藤克則(こんどう・かつのり)日本福祉大教授)が21日発表した。
あまりかめない人のリスクは、何でもかめる人の1・5倍、かかりつけ歯科医院のない人は、ある人の1・4倍だった。
担当した神奈川歯科大の山本龍生(やまもと・たつお)准教授は「歯を失う原因の多くは虫歯と歯周病で、知らない間に進行する。定期的に歯科で口の中のチェックを受け、かむ力を保つために入れ歯を入れたほうがよい」と話している。
山本准教授らは2003年、愛知県に住む65歳以上の健康な人4425人に歯の状態をアンケートした上で、その後4年のうちに認知症を発症したかどうか調べた。4年間で認知症を発症したのは220人だった。
2011年1月24日 提供:共同通信社

「虫歯は甘い物の摂取だけで起こる」は誤解で、唾液不足も重大原因で、防ぐにはガムかみが有効

欧米人は日本人よりも甘い物をたくさん食べるのに、虫歯の平均本数は日本人の半分以下です(日本人が2.4本に対してスイスで0.9本)。これは欧米人がフッ素を積極的に活用していることもありますが、虫歯にならない食習慣を心がけていることも見逃せません。
 具体的には、食間や就寝前に糖分の多い食べ物をとらないこと、虫歯を起こさない代用糖(後述)が普及していることです。
 間食に甘い物をとる場合には、虫歯になる危険の小さい、糖アルコールなど代用糖を使ったものを選ぶことが肝心です。糖アルコールには、キシリトール、マルチトールなどいくつかの種類があり、このような糖を使って歯の表面のPHを落とさないガム(歯が傘をかぶった「歯に信頼マーク」が目印)が市販されています。このようなガムをかむと、唾液の分泌が増えて歯の再石灰化が促されることがわかっています。
                     わかさ 2010.7

歯磨き粉を使うときの注意点

①香料や発泡剤入りの歯磨き粉を使うと、十分に磨ききれてい
ないのに口の中がスッキリとするため、磨き残しが生じやす
いので注意する。
②歯周病予防でじっくり歯を磨く場合には、研磨剤入りの歯磨
き粉は少量使うのが無難。
③フッ素入りの歯磨き粉を使えば歯の再石灰化が促され、虫歯の
予防に役立つ。
                     わかさ 10-12-05

歯周病などの口腔細菌 3分以内 99.99%死滅

東北大大学院歯学研究科の菅野太郎助教らの研究グループは、過酸化水素にレーザーを照射し生成させた「フリーラジカル」と呼ばれる物質で、歯周病など口腔(こうくう)感染症の原因細菌の99.99%以上を3分以内に死滅させられることを確認した。
 2011年度以降の臨床研究に向け、精密機器製造のリコー光学(花巻市)などと進める新治療器開発に弾みがつきそうだ。
                    河北新報 2010.12.7

口内ケアでインフル退治

 インフルエンザ予防には口内ケアが有効との考えが広がり、学校や病院、企業が口内ケアへの取り組みを活発化させている。各地の学校や病院では、歯磨きなどで口内の最近の活動を抑え、インフルエンザ感染を防ごうとする活動を実施。一方、口内ケアによるインフルエンザ対策市場への参入を模索する企業も出てきた。うがいや手洗い、予防接種など従来の対策に口内ケアを組み合わせれば、インフルエンザはもう怖くない?
                    産経新聞 2010.12.7

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