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歯周病3 喫煙が環境面で最大の危険因子

歯周病には、生活習慣やストレスなどの環境も影響することが知られている。中でも最大の危険因子とされるのが喫煙だ。NPO法人・日本歯周病学会(東京都豊島区)によると、たばこを吸う人が歯周病になるリスクは、吸わない人の2~8倍で、吸う本数が多い程危険も増える。
 また、喫煙による血管の収縮が、歯周病の早期発見も妨げる。歯周病は自覚しにくいが、歯茎からの出血がそのサインとなる。だが血管の収縮によって出血が抑えられてしまい、気付かない間に重症化することもあるのだ。
                   毎日新聞 2010.11.24

餅を詰まらせ、5都県でお年寄りら10人死亡

1日から2日にかけて、東京、神奈川、埼玉、千葉、和歌山の5都県で、お年寄りら計10人が餅を喉に詰まらせ死亡した。
東京消防庁は「餅は小さく切ってよくかみ、高齢者や子どもの場合、家族がそばに付き添ってほしい」と呼びかけている。
同庁によると、東京都内では、2日午後8時までに24人が病院に運ばれ、このうち6人が死亡した。死亡したのは70-82歳の男性5人と95歳の男性。うち5人は自宅で雑煮を食べていた。
他の4県でも、1日午前に61-89歳の男女4人が餅を喉に詰まらせ、死亡した。
2011年1月3日 提供:読売新聞

口腔ケアは歯科治療と一体化

第10回理事会が12月16日(木)、歯科医師会館で開催され、多職種連携における歯科医師、歯科衛生士が行う口腔ケアに係る現時点での見解を決定した。見解では「歯科治療と一体化」した歯科医師、歯科衛生士が行う口腔ケアは、口腔に形態・機能の回復を含めた総合的な歯科医学・医療の観点から実施されることが特徴であり、こうした行為は「歯科医師及びその指示を受けた歯科衛生士が行う歯科医行為に該当する」と指摘。また、効果的に口腔ケアを提供していくためには、歯科医師、あるいは歯科医師と歯科衛生士がともに参画する必要があることを主張した。
 口腔ケアを実効あるものとして定着させていくためには、医療関係者の口腔ケアに対する理解を深め、効果的な役割分担と連携を促進していくことが「不可欠」と説いた。
                2010年(平成22年)12月25日

いつまでも美味しく食べるために必要なこと

昨年、肺炎で亡くなった11万2千人のうち、65歳以上の高齢者は10万8千人。大きな問題となっているのが誤嚥(ごえん)性肺炎です。食べ物が胃に行かず、肺に入るんです。物を飲み込む力が落ちてくると、だ液や口の中の汚れが肺の中に入り、体力が落ちていると肺炎になるんですね。この誤嚥性肺炎の大きな原因は「口の中の不潔」と「口の機能の低下」です。認知症のお年寄りの口腔ケアは、「口の中を綺麗にする」だけではなく、「口の機能を守り、機能が低下したら元に戻してあげる」という意識が大事です。
 高齢者は、飲み込む力が低下し、のどの筋力が落ちてきます。昨年、全国で9401人が食べ物をのどに詰まらせるなど、不慮の窒息で亡くなりました。50代からどうぞ気をつけてください。うまく飲み込めなくなったお年寄りでも、あお向けに寝て頭を上げる訓練や舌を突き出してつばを飲む訓練で、飲み込む力やのどの筋力を鍛えることができます。また、口から食べて腸を通すことは、免疫力を守ることにもなります。健康は「食べる・しゃべる・笑う」3つの健口からです。常に口を積極的に使ってください。
            2010年(平成22年)12月7日(火曜日)

健康増進法での歯科健診の実施義務化は困難

厚労省は健康増進法に基づく歯科検診実施の義務化について、
「困難である」との見解を示した。自民党の衆院議員、秋葉賢也氏が
1日に提出した「歯科医療の充実に関する」質問主意書に答えたもの。
秋葉議員は、歯科検診が国民の健康増進に重要な役割を果たし
ていると指摘。その上で、法的に実施義務があるのは母子保健法に
よる1歳6ヵ月、3歳、学校保健安全法による就学時、学校健診に限ら
れ、健康増進法による40歳以上の基本健診に歯科検診が含まれてい
ないとし、歯科検診実施の義務化と、労働安全衛生法による歯科検診
実施義務化の立法化の有無を聞いた。
  厚労省は、「国民の健康の増進に向けた自主的な努力を促進する
ために定めている」のが、健康増進法とし、健康増進事業実施者に
対し、「歯科検診の実施のみを義務付けるのは困難」と回答。また、
労働安全衛生法による歯科検診の立法化についても、「労働者の業
務に関連する健康障害を防止する観点と関わりなく歯科検診の実施
を義務付けるのは困難」とした。

甘さ生むアミラーゼ

唾液にはアミラーゼという消化酵素が含まれています。同じ作用の酵素は膵液に存在するので、唾液のアミラーゼは必要不可欠ではありません。それに、アミラーゼは胃液によって壊される運命にあるので、作用を発揮する時間はほとんどありません。アミラーゼは食べ物に含まれているでんぷんやグリコーゲンを分解してデキストリンと呼ばれる物質を作る作用があります。デキストリンはブドウ糖の分子が鎖のように長くたくさんつながった構造です。デキストリンをさらにつなぎ合わせたのがでんぷんやグリコーゲンなのです。
 デキストリンになると人は甘さを感じ出します。その甘さはほのかなものです。実は分解が進んでデキストリンの長さが短くなると、さらに甘さが増すのです。つまりアミラーゼがよく作用すると、でんぷんやグリコーゲンが含まれている食べ物は甘くなるのです。口の中で食べ物をかむと唾液と食べ物がよく混じり、でんぷんやグリコーゲンの分解がすすむはずです。どうりでご飯をよくかむと甘くなるはずです。パンもよくかむと甘みが口の中に広がります。
 食べ物をおいしく食べるために唾液のアミラーゼが存在すると考えられます。食事をあまりかまないで、丸のみのように食べる人がいますが、何かもったいないですね。よくかみしめて、じっくりおいしさを味わってからのみ込んだら?
                  北海道新聞 2010.12.15

20本以上の歯 75~84歳で26.8%

平成21年国民健康・栄養調査結果の概要が12月7日(火)、厚労省より公表され、自分の歯を20本以上有する75歳~84歳は26.8%と、前回調査の平成16年より3.8ポイント増加した。また、70歳以上で「何でも噛んで食べることができる」と回答した割合は59.2%で4.8ポイント増。さらに、75歳以上で20本以上の自分の歯がある場合は、83.8%が「何でも噛んで食べることができる」と回答していた。進行した歯周炎がある割合は、60歳代が36.8%と最も多かったが、50歳代32.6%、70歳以上25.7%、40歳代22.8%と併せて全ての年代で減少した。
                    日歯広報 12月15日

若者に忍び寄る味覚障害

中高年に多かった味覚障害が、若い世代にも広がっている。偏った食生活、唾液(だえき)が少なくなるドライマウス、精神的なストレスなど原因は様々だ。食事が生活の楽しみの一つという人は多く、味が分からなくなるのはつらい。異常を感じたら、症状がひどくなる前に専門医に相談しよう。
 味覚障害の原因となる主な要素
  □ 偏食などによる亜鉛の不足
  □ 亜鉛の吸収を妨げる食品添加物の多量摂取
  □ 薬の副作用
  □ 唾液の分泌減少(ドライマウス)
  □ 舌の上にたまった舌苔
  □ 精神的なストレス
  □ 味覚神経の障害
  □ 歯科治療での金属の埋め込みなど
  □ 舌の炎症、やけど
  □ 老化
                  日本経済新聞 2010.11.19

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