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口臭 犯人は 舌苔

口臭に悩む人は多い。ドラッグストアやインターネットで様々な対策製品が販売されているが、専門家は「効果が薄いものがほとんど」と指摘する。口臭の主な原因は、舌の上に白くたまる舌苔(ぜったい)。効果的な対策をとるにはまず、口臭が発生する仕組みをきちんと知っておきたい。
 口臭があれば、舌のそうじが有効な手立てになる。舌を傷つけないように柔らかい毛を使用した舌ブラシなどで、舌苔を取り去る。歯科材料メーカーのジーシー(東京・板橋)によると、「ブラシの方がへら状の製品より舌を傷めにくい」(京谷郁男・開発企画課長)という。通常の歯ブラシでは毛が硬すぎるので、幼児向けの柔らかい歯ブラシが代用品になる。
 舌ブラシの使い方は、朝の歯磨き前に数回かき取るだけ。舌を前に突き出し、舌の奥から前方に向かって軽くブラッシングすると舌苔を取りやすい。舌に強く当てたり、交互にこすったりしてはいけない。数日に1回やるだけでも十分に効果があるそうだ。
                    日本経済新聞 2010.10.10

食べる幸せ取り戻す リハビリで胃ろう外す 出前の口腔ケアも

命果てるまで、口から食べたい。そう願う高齢者は多いが、老いを重ねると嚥下(飲み込み)の機能は低下する。お腹に穴を開けてチューブを通して、胃に直接栄養を入れるための「胃ろう」をつける高齢者も増えている。
 週一回の口腔リハビリテーションで、舌とほおのストレッチや誤嚥してもはき出せるよう呼吸訓練を実施。口に入れる食事は、ゼリー状のものからとろみをつけたものへと段階を踏んだ。水分も普通に飲めるように。そして7月、チューブを抜き、胃ろうを取った。今は細かく刻めば口から食べられるまで回復した。
 口に食べ物を入れない胃ろうの場合、口の中は汚れないようでも、唾液が出ないため汚れは落ちにくい。放置すれば、かむ力が弱まり、誤嚥性肺炎の原因にもなる。通院する体力がなくなったり、寝込んだりした高齢者に対しても、口腔ケアは不可欠だ。
                    朝日新聞 2010.10.7

【よくかむと体にいい】科学的根拠を解明

よくかむと体にいい、太らない、1口30回はかみなさいー昔からよく言われていることだが、科学的根拠はこれまで解明されていなかった。奥羽大薬学部疾患薬理学教授・同大歯学部付属病院内科糖尿病専門医の衛藤雅昭氏は30日までに、スウェーデンで行われた欧州糖尿病学会で、そのメカニズムを発表。
 よくかんで食べると、脳に食欲を抑えるサインを出す消化管ホルモン「PYY」、インスリンを分泌する膵臓(すいぞう)に働く消化管ホルモン「GLP-1」を増加させるという研究成果を明らかにした。
                   福島民友 2010.10.1

歯科インプラント体多種品の連結可能に

歯科用医薬品・治療材料世界最大手の米デンツプライ・グループの日本法人、デンツプライ三金は、多種多様なインプラント体の連結を可能にするカスタムメイドの金属フレームシステム「ISUS(アイサス)」を国内で正式発売する。多数の歯の欠損がある患者に対する新システムで、工業用のCAD/CAM(コンピュータを用いた設計/製造)技術を応用することで、安値・高精度な製作を可能にした。
               化学工業日報 2010.9.30

宇宙から学ぶ 虫歯を防ぐ唾液の働き

口腔(こうくう)内関連でいうと、宇宙の無重力状態では地上に比べ、虫歯菌(ミュータンス菌)が推定40~50倍以上に増えることが分かったそうです。これは、歯から虫歯菌を洗い流す作用のある唾液(だえき)が、宇宙では口腔内で流れが変化するためとみられています。
 一方、地上のわれわれに関していえば、就寝中に唾液の分泌量が減るため、起床時には虫歯菌が夕食後の30倍にも増えるという報告があります。夕食後、特に就寝前にブラッシングをすると虫歯を予防できるということは、理にかなっているいえるでしょう。
                   福島民友 2010.9.10

生きがいを支える国民歯科会議 歯科医療の役割、地域社会へ展開 有識者会議が提言

今後の歯科医療のあり方を考える有識者会議「生きがいを支える国民歯科会議」(議長・大島伸一国立長寿医療研究センター総長)は3日、「医療の目的を歯の治療から食べる幸せへと広げ、活躍の場を診察室のみならず地域社会へと展開することに期待する」とした提言をまとめ、日本歯科医師会(大久保満男会長)に提出した。

 国民歯科会議は医療や食の学識者らで構成、09年8月から歯科医の社会的役割などを議論してきた。この日、「食べる、生きる、幸せ噛(か)みしめる」(毎日新聞社など後援)と題したシンポジウムも東京都内で開かれ、鷲田清一・大阪大学長らが討議した。
2010年11月4日 提供:毎日新聞社

病的口臭 舌ブラシで舌苔を取り除き舌体操で唾液分泌を促す

口臭予防の秘策のひとつは、舌苔を取り除くことです。しかし、うがいをするだけでは除去できません。毛先の付いた舌ブラシを適度な強さで舌にあて、奥から前に向かって動かし、きれいに掃除をします。
 自己流では上手に舌苔を清掃できないので、必ず歯科医で教えてもらわねばならない。口臭予防のもう一つの秘策は、舌体操で唾液の分泌量を増やし、口の中の洗浄作用や抗菌作用などを高めることです。
                  日刊ゲンダイ 2010.9.8

侵襲的な歯科治療後は短期的な心血管リスクが上昇

歯周病に対する治療を受けると長期的な心血管リスクが低下すると考えられている。しかし、英London大学衛生熱帯医学大学院のCaroline Minassian氏らが、医療記録を分析し、患者自身をコントロールとするケースシリーズ研究を実施した結果、侵襲的な歯科治療から4週間の虚血性脳卒中または心筋梗塞のリスクは、歯科治療を受けていない期間に比べ1.5倍に上昇することが明らかになった。論文は、Ann Intern Med誌2010年10月19日号に掲載された。

 歯周病を放置すると様々な健康被害が生じる危険性があるとして、患者には治療が勧められている。しかし近年、歯科の治療が急性の炎症や血管内皮の機能不全と関係することを示唆する研究結果が報告されるようになった。ただし、侵襲的な歯科治療が引き起こす急性の炎症が短期的な血管イベントリスクの上昇をもたらすかどうかは明らかではなかった。

 そこで著者らは、メディケイドの医療費請求情報を登録したデータベースを利用して、侵襲的な歯科治療後に一過性の血管イベントリスク上昇が見られるかどうかを調べることにした。

 侵襲的な歯科治療の定義は、菌血症を引き起こす可能性があり、炎症反応を誘導するような治療とした。具体的には、歯周病の治療その他を目的とする歯科手術などを指す。

 02~06年にデータベースに登録されていた990万1464人のうち、虚血性脳卒中または心筋梗塞で入院していた20歳以上の患者2万369人(年齢の中央値は67.3歳、観察期間の平均は3.4年)を選出。その中から1回以上侵襲的な歯科治療を受けていた患者1152人(虚血性脳卒中で入院した650人と心筋梗塞で入院した525人。23人はこれらイベントの両方を経験していた)を選んで分析した。

 個々の患者について、歯科治療を受けてから24週間を危険期間とし、その間の虚血性脳卒中と心筋梗塞の罹患率を、それ以外のすべての観察期間と比較した。

 血管イベントの発生率は、歯科治療から4週間は有意に高かった。治療後1~4週のイベント発生は40例で、年齢調整した罹患率は1.50(95%信頼区間1.09-2.06)となった。5~8週の罹患率は1.11(0.77-1.61)で、この期間以降のリスク上昇は有意ではなくなり、罹患率は徐々に低下して6カ月以内に元のレベルに戻った。

 この関係は、歯科治療前1年間に糖尿病、高血圧、冠疾患のいずれかと診断された患者をそれぞれ除いて分析した場合や、歯科治療前に抗血小板薬やアスピリンを使用していた患者(歯科手術前にはそれらの使用を中止することが多い)を除いて分析した場合などにおいても認められた。

 侵襲的な歯科治療後、血管イベントリスクは一過性に上昇していた。しかし著者らは、絶対リスクは小さいため、歯科治療が血管系に及ぼす長期的な利益は短期的なリスクに優るとの考えを示している。原題は「Invasive Dental Treatment and Risk for Vascular Events A Self-Controlled Case Series」、概要は、Ann Intern Med誌のWebサイトで閲覧できる。

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