今まで報告がされていないデジタル部分床義歯の製作方法を、東京医科歯科大学 大学院 医歯学総合研究科の金澤 学 教授らの研究グループが、キヤノン電子株式会社との共同研究で開発した。具体的には「欠損状態に応じた義歯をPC上でデザインし、そのデザインに対応した外枠を設計」「その外枠の中に既製人工歯と、3Dプリンターで造形した金属のフレームワークをはめ込み、レジンを流し込み重合」「外枠ごとミリングマシンに装着し、一度に義歯を削りだす」というもの。
この方法の最大の特徴点は、重合による収縮が完成した入れ歯の精度へ及ぼす影響が少ないところにある。より短時間で精度の良い入れ歯を作れるようになり、歯科医師・歯科技工士の労働環境の改善にもつながることが期待される。
国際科学誌『Journal of Prosthodontic Research』に、2023年2月2日にオンライン版で発表。
【歯科通信】