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全身をむしばむ歯周病 毎日のケアで防ごう

歯周病は「歯そのものの病気」ではなく、「歯を支える組織の病気」です。歯を支える「歯周組織」には、「歯肉」「歯槽骨」「歯根膜」「セメント質」の4つがあります。歯周病はこれらに病気が起きた状態をいいます。歯周病の原因は「プラーク」が歯の表面につくことです。
 プラークは、”生きた細菌の集団”で、食べかすなどとは違って、糊のように歯にべったりと付着するので、口をすすぐ程度では落とすことができません。歯に付着したプラークは増殖して、歯と歯肉の間への広がっていきます。プラークが増殖すると、最初は歯肉に炎症が起きます。異物であるプラークに対して炎症反応が起こり、歯肉が赤くなって腫れたり、出血したりします。
 歯肉炎の段階なら、きちんとセルフケアをすることによって、健康な状態に戻すことができますが、多くの人が放置してしまいがちです。すると、プラークはさらに増えて、歯肉や歯槽骨、歯根膜に炎症(歯周炎)を起こします。プラークを放置すると、石灰化して「歯石」という塊になります。
 歯槽骨の溶解や歯根膜の破壊が進むと、歯がぐらぐらして、抜け落ちてしまうことになります。歯肉炎や歯周炎が起こっても、虫歯と違って、歯痛を感じたり、冷たいものや熱いものがしみるなどの症状はありません。そのため、気がつかないうちに進行してしまうのが歯周病の特徴です。

ゆっくりよく噛むと若返る

よく噛むとその刺激で唾液がたくさん出てきます。食欲のわく多様な献立を用意して、よく噛んで細かくなった食べ物と、噛んでいる間に分泌された唾液とを口の中でよく混ぜ合わせ、よく混ざったところでゆっくり飲み込む、といった癖をつけてみてください。
 そうすると、意外な効果が生まれてきます、胃や腸の負担が軽くなって消化吸収がよくなり、お通じがよくなる。出にくくなっていた唾液が、少しずつ出るようになる。食べ物の本来の味を味わおうとして、うす味になる。顔の筋肉もよく動かすようになるので、表情が生き生きする、などです。
 よく噛むことで、全身の機能や免疫力がアップし、歩き方も、目の輝きも、肌の色つやも違ってくるのです。しばらくぶりであった昔馴染みに、「若くなった」と言われること、請け合いです。

噛めなくなることのサイン

咀嚼というのは、歯や顎だけではなく、舌の運動、唾液分泌、顎関節機能などを統合した運動です。体のほかの部分の機能低下と同じように、咀嚼能力が低下して、軟らかい食事が中心となり、食べられる食品の種類も制限されて、栄養状態に問題が生じてくると、結果的にさらに筋力が弱まるという、咀嚼ー栄養ー筋力が連環して低下する「咀嚼機能低下の悪循環」に陥りがちです。
 悪循環から抜け出すには、咀嚼機能の衰えに早く気付き、①献立に歯ごたえのある食品を加えて、②栄養バランスを改善し、さらに③よく噛んで食べ、相乗効果をはかることが望まれます。

「白」美歯のためのプチ習慣8

 正しい歯磨きはもちろんですが、「白」美歯のためにできることって実は歯磨き以外に身近なところにもたくさんあるんです! 
 さとこ先生が実際に行っている「白」美歯を維持するためのプチ習慣を教えてもらいました!

 1 くすみの原因№1のたばこは絶対に吸わない!
 2 赤ワインを飲むときはまず水を一杯
 3 デンタルフロスで”老いのブラックライン”をこそぎとる
 4 コーヒーや紅茶を飲んで着色が気になるときは、綿棒で”拭く”!
 5 携帯用イソジンをマウスウォッシュ代わりに
 6 午後3時~5時はガムやドライフルーツを食べて唾液をドバッと出す
 7 夜ご飯は人と話をしながらゆっくり食べる
 8 肌のゴールデンタイムは、歯のゴールデンタイム!夜に十分な睡眠をとること

国保組合補助の見直しを/財務省・予算執行調査

財務省は6月29日、各府省の54事案について必要性・効率性を調査して今後の改善点などを指摘した22年度予算執行調査の結果を発表した。国保組合に対しては保険料を多くの組合が定額負担方式としていることを問題視し、加入者の所得の応じた方式とすることで高所得者に十分な保険料を求めるとともに、低所得者との負担の公平を図ることができる改善策を求めた。
 仮に市町村国保並みの保険料水準を求めた場合には、医師国保、歯科医師国保、全国土木では保険料収入のみで実際の医療費などの支出が賄えるとの試算も示し、「国庫補助の仕組み・規模を抜本的に見直すべきだ」と宣言した。
 厚労省では23年度予算への反映などが求められるが、「省内事業仕分けでも指摘されており、検討したい」(伊藤義典国保課長)とのスタンスだ。
                    道歯会通信 2010.8

国保と高齢者医療を統合 1200万人国保再加入へ/厚労省

厚労省は6月23日の高齢者医療制度改革会議で、後期高齢者医療制度を廃止し、サラリーマンとその被扶養者以外の高齢者は全て国保に加入させることなどを盛り込んだ論点整理を示した。約1200万人の後期高齢者が国保に再加入し、約210万人が被用者保険に移ることになる。
 75歳以上の高齢者医療を都道府県単位で財政運営する方向だが、65~74歳の扱いは先送りした。一方、若年世代の国保も都道府県単位の財政運営を図る必要があると明記。高齢者の国保は25年度から都道府県単位化するが、若年世代の国保は当面、広域化等支援方針により環境整備を進める。運営主体については、「都道府県が担うべきとする意見が多数」としながらも。「慎重な意見もある中で、引き続き十分な議論が必要」との記述に止めた。
                   道歯会通信 2010.8

医療と介護の一体的提供へ

日歯始め7団体62名が一堂に会し、「地域における医療と介護の一体的提供・歯科の役割~平成24年度診療報酬・介護報酬の同時改定に向けて~」をテーマに集中討議した役員合宿勉強会が7月28日(水)、29日(木)の両日、歯科医師会館で開催され、超高齢社会下での医療と介護の一体的提供に向けた今後の方向性として、
 ▽人の基本的な営みである「食べること」と「体を動かすこと」の二つを連動させた国民運動を関係団体と連携して展開し、高齢者の生きがいを支える▽在宅歯科医療を推進し、要介護者などに対して切れ目のない歯科医療を提供することで、食べる、会話をするなど、高齢者のQOLの向上と社会性の確保を図り、「歯科医療」から「介護」を支える、の二つを宣言した。
                       日歯広報 8月5日

唾液で病気が分かるの? がんやエイズがわかる。精度が課題の病もある。

日米の大学が、がんを見つける方法を共同で開発した。まだ実用化されていないけど、唾液に含まれる成分を調べ、それぞれのがんに特徴的な物質の濃度を測る。膵臓がんや乳がん、口腔がんを見分けられるそうだ。

唾液でわかる病気(研究中も含む)
 がん、エイズ、肝炎、過敏性腸症候群、慢性疲労症候群、アルコール依存症
働き
 食べ物を消化する、細菌や病原微生物に抵抗する、虫歯を防ぐ、舌に味覚を感じさせる
                    朝日新聞 2010.7.6
 

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