通院できない患者の自宅や施設に、歯科医が赴く訪問診療の充実を求める声が上がっている。寝たきりや認知症の高齢者、障害者らのニーズがあるが、訪問診療を手掛ける歯科医は少ない。
公的医療保険の適用には制限があり、コストもかさむからだ。訪問診療に取り組む歯科医は「歯科難民を減らすため制限撤廃が必要」と訴えている。
河北新報 2010.7.3
通院できない患者の自宅や施設に、歯科医が赴く訪問診療の充実を求める声が上がっている。寝たきりや認知症の高齢者、障害者らのニーズがあるが、訪問診療を手掛ける歯科医は少ない。
公的医療保険の適用には制限があり、コストもかさむからだ。訪問診療に取り組む歯科医は「歯科難民を減らすため制限撤廃が必要」と訴えている。
河北新報 2010.7.3
認知症における食の問題としては①自分で食べない、②食べてもすぐに止めてしまう、③口を開けてくれない、④食事を口の中にため込んだまま飲み込まない、⑤他の方の食事を食べてしまう、⑥ティッシュなどを食べてしまう、など多数あげられますが、これによって低栄養状態が引き起こされかねません。
このような認知症の方の健康を支えていくために重要な役割をなすのは、認知症を抱えている家族であり、周囲の人々となります。認知症に関しての口腔ケアのエビデンスは未だ確立していないと言われています。
北海道経済 8月号
「口」は様々な役割と機能を持ちますが、健康を維持する栄養面だけではなく、楽しく、美味しく、安全な食事、さらには人と人のコミュニケーションに必要な会話や感情表現を演出する役割もあり、特に高齢者では、日常生活において保守すべき中心的な器官の内の一つとして認識されています。
近年「口の健康」を守るケアの方法や器具は数多く考案され、要介護高齢者の「口の健康」を取り巻く環境は改善の方向に向かっています。しかし、認知症の方には残念ながらこれらの恩恵が、効果的に行き渡っていないのが現実であって、その原因に「認知症への理解の不足」があるようです。
認知症の「口の健康」を支えるためには、認知症に特化した特別な手技や器具は基本的に必要ではなく、むしろ認知症の方々の個々の特徴を理解することが必要不可欠とされています。
認知機能の障害のない方や軽度に認知機能の低下が見られる方は、従来どおりの歯磨きができますが、除々に口腔の清掃度合いに”むら”が生じてきます。中等度になると簡単な清掃はできるものの複雑な清掃が困難になり、一部介助が必要でも介助の受け入れは自尊心が障害となり困難を極めるときがあります。
高度の認知症になると通常の清掃行為が困難になり、不快感を極力軽減するような配慮が必要となります。また、同時に食事に関しても食に対する意欲の低下、摂食・嚥下機能は保持されているが一口の量や、食べる速度が不良となり食べこぼしなども出現してきます。
東京都豊島区の特別養護老人ホームにはそしゃくや嚥下(飲み下し)に問題のある人が16人いる。管理栄養士や介護職、看護師らは、管から栄養をとる「胃ろう」にせず、なるべく口から食べてもらう方法を歯科医の助言を受けて検討。姿勢の取り方、料理の盛り付け、介助道具の選び方などに様々な工夫を凝らす。
軟らかく調理した食事の合間に「かりかり」とスナック菓子をほおばるのは、95歳の女性だ。忘れがちなそしゃくを促しているのだ。誤って気管に食べ物が入る誤嚥を、口に食べ物を多く入れすぎることで起こしやすい人には、食べ物を小分けにしたり、小さいスプーンを使ったりもする。
「口から」の取り組みが介護施設でほろがる一方、在宅高齢者への支援がほとんどないのが実情だ。歯科医や歯科衛生士、管理栄養士、ケアマネージャーらが、口から食べるのが難しい在宅高齢者を早めに見つけ、対応する活動を展開している。「今は家族に【食】に対する意識やこだわりがないと、食べられなくなったらすぐ胃をうに、となってしまう。在宅のお年寄りを支える地域のネットワークを作りたい。」
読売新聞 2010.6.25
できるだけ口から食べてもらう際に役立つのが「介護食」。介護が必要な人に適した食事のことで、そしゃくや嚥下(飲み下し)の機能が衰えた人にも、おいしく食べてもらう工夫が凝らせれている。
「日本介護食品協議会」(東京)が定める自主規格に適合する介護食は年々増え、現在約500品目。生産額(2008年)も約65億円と3年間で倍増している。
読売新聞 2010.6.27
じっと座ったまま食べようとしない、口に食べ物を運ぼうとすると顔をそむけてしまう・・・。認知症のお年寄りの食事に苦労している人は多い。そんななか、認知症高齢者の「食べる力」を引き出そうとする取り組みが医療や介護現場で広がっている。
認知症高齢者の食べる能力を研究している北海道医療大看護福祉学部教授の山田律子さんによると、対象が何であるかを認識できない「失認」や、目的に向かった行為ができない「失行」などの症状は、食事の場面でも表れる。
失認なら、一口食べさせることで食べ物であることを認識させたり、失行なら、利き手にはしやスプーンを持たせたりするとよい。食事の様子を注意深く観察し、その人に合った介助法を選ぶことで、食べる力を保持することが可能になる。ただし、本人が自分でできることもあるので、「介助し過ぎない」ことも大切だ。
読売新聞 2010.6.26
第4回理事会が7月15日(木)、歯科医師会館で開催され、国立がん研究センターとの日歯の連携事業として、がん患者歯科医療連携講習1「手術前患者を対象とした口腔ケア」を実施することを決定した。全国展開に向けたモデル事業として、関東圏の千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、山梨県各歯科医師会で実施する。
講習内容は▽がん治療総説 ▽がん手術治療と口腔ケア ▽がん患者とのコミュニケーション ▽がん患者医療連携システムと歯科治療・口腔ケア。受講者には「がん患者歯科医療連携講習1の修了証」を交付する。国立がんセンターとの連携事業は、がん患者の口腔衛生状態の向上によるがん治療合併症の予防・軽減を図るとともに、全てのがん患者が安心して歯科治療を受けることができるための社会基盤を構築することを目的としている。
日歯広報 7月25日
歯のかぶせや詰め物が外れたり、歯が抜けたままにしていると、その横の歯や、かみ合うはずの歯が動いて、かみ合わせのずれが生じます。適合していないかぶせや入れ歯でも同じことが起こります。そして、かみ合わせのずれは、下あごのずれにつながります。ほかにも、ほおづえや横向き寝、うつぶせ寝のまま本を読んだりすると、かみ合わせや下あごのずれが生じ、ひいては顔がゆがんでしまいます。
下あごのずれは、身体のバランスに影響し、肩こりや片頭痛を引き起こす可能性もあります。さらに、頚椎(けいつい)のずれや脳の血流量の低下を誘発するなど、全身の健康にとってマイナス面ばかりです。歯科治療においても近年、かみ合わせや、あごの位置を配慮した包括的治療という考え方が注目されています。
南日本新聞 2010.6.15