記事一覧

かむ力 養成センター 給食に導入 早食い防止

 慌ただしい生活やレトルト製品の普及などで、急いで食べられる軟らかい食品が好まれるようになった。それがかむ力を弱め、結果として様々な異変を身体に及ぼす。全国食育推進研究会理事長で日本咀嚼学会元理事長の斉藤滋さんはかつて、各時代の食事を再現してかむ回数と食事時間を調査した。
 それによると、現代人の食事(ハンバーグやスパゲティなど)で、かむ回数は620回で時間は11分。これに対し、弥生時代の食事(もち米の玄米を使ったおこわ、乾燥したクルミなど)で、かむ回数現代の6倍以上、時間も約5倍をかけていた。戦前の食事と比べても、かむ回数と食事時間は現代の倍以上。「幼少期から、かむ力を意識して鍛えないと、あごが十分に発育せず、かみ合わせの異常や顎関節症の要因になりかねない」
                 読売新聞 2010.7.3

「体に良い」飲料で虫歯に 摂食障害「マニュアル育児」の反動

生後8ヶ月の三男を歯科医に連れて行き、驚いた。生え始めの前歯4本とも虫歯になっていたからだ。「まだ離乳食も満足に食べていないのに、なぜ?」医師は、イオン飲料(スポーツ飲料)が原因になっている可能性が高い、という。ナトリウムやカリウムなどの電解質(イオン)を含んでいる清涼飲料水だ。
 男児がイオン飲料を飲み始めたのは、生後6ヶ月ごろ。熱が出たとき、脱水を心配した母親が哺乳瓶で与えた。その後、ミルク代わりに毎日飲ませるようになった。
 市販のイオン飲料は酸性度が高いものが多く、医療用より糖分も多め。糖分は虫歯菌を増殖させ、酸は歯を溶かす「酸蝕症」を引き起こす。哺乳瓶でだらだらと飲ませると、前歯を中心に歯全体に虫歯が広がりやすいという。日本小児科医会の塙住生常任理事は「下痢や嘔吐の時でも、お茶や水を飲めれば十分。誤った情報を信じ込んでいる親は多い」と話す。
                 読売新聞 2010.7.2

顎関節症 口が開きにくい・あごが痛い

「口が開きにくい」「あごが痛い」などの症状が出る顎(がく)関節症。症状の軽いケースも含め、日本人の3~4割が経験するともいわれる。ここ数年は歯を削らずに、患者の癖を直す生活指導や、関節や筋肉のトレーニングによって症状を改善する手法が主流になってきた。
 顎関節症はとくに20歳代と30歳代に多い。代表的な症状は「口が開かない」「あごが痛む」「あごの関節がカクカクと鳴る」の3つ。大学入学や就職などで生活スタイルの変化から感じるストレスで歯を食いしばる癖が出やすい。
 大半はそれほど悪化しないが、あごに負担がかかり続けると痛みなどの症状が出る。顎関節症の原因は長らくかみ合わせに問題があるからだと考えられてきた。治療法は歯を削ったり、樹脂製マウスピースを口にはめたりして、かみ合わせをよくする方法が主流だった。だが、なかなか改善しないだけでなく、かえって悪化する患者も多かった。
 日本顎関節学会などが中心となり5~6年前から、原因や新しい治療法を検討した。癖によるあごへの負担や、あごの筋肉のこわばりなどが顎関節症の原因と考えられるようになってきた。
 顎関節症をめぐる治療法はまだ統一されていないのが現状だ。医学的な根拠に乏しい自己流の治療法を実施している歯科医もいる。インターネット上には間違った治療法を紹介しているウェブサイトも多く、戸惑う患者も多い。高額な治療費を払っても症状が改善しないなど、トラブルになることもあるという。
                 日本経済新聞 2010.6.25

専門的口腔ケア”検討会設置 役割や位置付けの見解作成へ

第3回理事会が6月24日(木)、歯科医師会館で開催され、専門的口腔ケアに関する検討会(仮称)を設置することを決めた。「口腔ケア」の捉え方は、看護師や介護職員等の職種によって異なっていることから、歯科医師・歯科衛生士が行う「専門的口腔ケア」の役割や位置付けに関する日歯の見解を取りまとめるべく検討していく。
                 日歯広報 7月15日

リスクコントロール 普段から適切にケアして

多くのお年寄りが入れ歯になっているので、年を取ると歯がなくなるのが当たり前と勘違いしている人がいるかもしれませんが、かかりつけの歯科医院で普段から適切なケアを受けていれば、年を取っても入れ歯になることはありません。
 70歳前に28本のうち半分以上の歯を失い、入れ歯になります。人が歯を失う理由は、虫歯が55%、歯周病が38.4%、その他歯牙(しが)破折や事故による外傷が6.6%となっています。患者さん1人1人の病気のかかりやすさ(リスク)を調べ、それを基にリスクをコントロールしてくれるかかりつけ歯科医院を持ち、さらに定期的に口腔(こうくう)チェックをしましょう。
                 福島民友 2010.6.11

歯科の定期健診 3ヶ月に一度は受診を

健康の維持には予防が重要であることは言うまでもありません。それには、食事や運動、睡眠など日ごろの生活に気を付け、定期健診により病気を早期に発見することが必要です。歯科の定期健診は、主に虫歯と歯周病を障害にわたり予防することを目的としています。
 ・幼児や小学生では、虫歯の予防
 ・中学生から20歳代では、虫歯と歯周炎の予防
 ・30歳以上では、虫歯と歯周病の予防 を重点的に行います。
                 福島民報 2010.6.14

口は災いの元” 歯周病菌 糖尿病などのリスクに、怖い「隠れ虫歯」

日本歯科医師会の昨年の調査によると、「歯科健診を受けている」人は不定期を含めて20~69歳の36.7%にとどまった。予防歯科医学に詳しい鶴見大学歯学部の花田信弘教授は「子供のときには磨き方の集団指導を受けるが、大人は生活や口の状態がさまざまなので、一律の磨き方は言えず、歯科医による定期的な個別指導が必要」と説明する。
 「歯周病菌は口から血管に入りやすく、血管の炎症を起こし、メタボリックシンドロームと同様に血管年齢を上げる」ことも明らかになってきた。歯周病菌を基にできる物質「TNF-α」が細胞に結合すると、血糖値を下げるはずのインスリンが効かず、糖尿病につながるという。
 体のさまざまな病気との関連で、喫煙や飲酒、ストレスや栄養摂取の問題が言われている。「歯周病もまた、がんや呼吸器系疾患、心臓血管疾患、肥満、糖尿病、アルツハイマー型認知症のリスクにつながる」歯周病を治療すると、血管年齢が戻っていくとのデータがある。こうしたことからも花田教授は「歯科分野でも、もっとこれからの病気の予防に取り組むことができる」と提言する。
産経新聞 2010.6.16

唾液腺作る鍵タンパク発見 大阪大、再生医療に期待

母胎で育つ胎児に唾液(だえき)腺などが形作られる際に鍵となるタンパク質を、大阪大と米国立衛生研究所(NIH)のグループがマウスで見つけ、30日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。

 大阪大の阪井丘芳(さかい・たかよし)教授(口腔(こうくう)外科)は「唾液腺の機能不全が原因で起きるドライマウス(口腔乾燥症)を腺組織を再生して治療するなど、再生医療に役立つかもしれない」と話している。

 このタンパク質は「Btbd7」で、グループはマウスの胎児の唾液腺の細胞を使い、発見。

 唾液腺や腎臓、肺などでは、組織の表面積を増やして水分や酸素の交換効率を上げるため、たくさんの枝分かれ構造が作られる。枝分かれは、形成初期にできた裂け目が大きくなって生じるが、Btbd7はこの裂け目で多く作られていた。

 Btbd7は細胞同士の接着を引き離す働きがあり、裂け目が大きくなって枝分かれができることも明らかにした。

 Btbd7を働かなくした唾液腺では、枝分かれの数が半分以下になった。肺ができる際にもBtbd7が働いていることも分かった。
2010年7月30日 提供:共同通信社

過去ログ