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流産:妊娠中と授乳と「無関係」

 授乳をすると子宮が収縮し流産になるとして、明確な根拠がないまま国内の産科医療機関で中止を指導されることの多い妊娠中の授乳について、浜松市の産科医が、授乳は流産と無関係とする論文を日本産科婦人科学会の学会誌に発表した。
 石井第一産科婦人科クリニックの石井広重院長は、96~2000年に同院で第2子の妊娠が確認された20~34歳の女性のカルテをもとに分析。
 第1子が満期産(妊娠37週以上42週未満に出産)で流産の経験がない人で、授乳中だった110人と、授乳していなかった774人を比較。授乳群で流産は全体の7.3%に対し、授乳しない群は8.4%で、有意差はなかった。石井院長は「母乳育児は母子双方にメリットがあり、禁止すべきでない」話す。(12月6日/毎日新聞)

中国製技工物 発がん物質・ベリリウムを含有     TBSが特集 

日本に入ってくる中国製の歯科技工物から、日本では使用禁止の
有害金属が混入している実態が明らかにされた。TBSテレビが6日の
「報道特集NEXT」で放送したもので、含有されていた金属は、当時の
厚生省(現厚労省)が発がん性の高い金属であるとし、25年前に国内
での使用を禁止したベリリウム。同テレビ局が中国の歯科技工所4社
から取り寄せた歯科技工物のうち3社の技工物に同金属が1.2~1.9%
含まれていた。
 海外技工物の取り扱いを巡っては40を超える府県や市町村議会が
安全性を求める「意見書」を採択し、国に提出している。更に、全国の歯科技工士80人が歯科技工の海外委託の禁止や地位保全、損害賠
償を求めて法務省と厚労省を訴え、裁判となっている。一審、二審と
も海外技工には違法性や安全性に問題がないとする国が勝訴し、現在、最高裁で争われている。

「医療費」内容見極めて

医療費控除によって所得税還付の可能性があるのは、家族全員年間の医療費(実際の医療費から保険金などで補てんされる金額を引いた額)が10万円を超える納税者。ただし、収入から所定の控除を差し引いた年間の所得額が200万円未満の人は、医療費がその5%を超えれば、医療費控除を申請できる。
 例えば、収入が180万円の老齢厚生年金だけの65歳以上の高齢者の場合、120万円の公的年金控除を引いて、所得額は60万円となり、その5%である3万円を超えた医療費に税率をかけた税金が返ってくる。
 医療費は、納税者本人だけでなく、生計を同一にしている家族全員分をまとめればよく、仕送りで生活している学生や高齢者なども含まれる。
 控除の対象となる医療費は「診療や治療への対価で、一般に支出される水準を超えないもの」とされる。不妊治療や妊娠時の定期健診の費用、金やポーセレンを使った義歯の作製、インプラントによる歯科治療費などは対象だ。
               東京新聞 2010.1.14

新治療法「カリソルブ」 虫歯部分だけ溶かす

従来のドリルで削る方法は、振動や摩擦で発する熱が神経に伝わり、痛みを起こす。「カリソルブは、熱を発生せず、振動をほとんど与えないため、痛みを抑えられる。ドリルのように健康な歯まで削ることもない」とその特長を語る。
 歯の象牙質は、鉄筋コンクリートに例えると、鉄筋に当たるコラーゲンの繊維と、コンクリートに当たるカルシウムが組み合わさって頑夫にできている。
 カリソルブは、このうち、コラーゲンだけを溶かす作用がある。コラーゲンは通常、カルシウムに守られているが、虫歯の侵食でむき出しになったコラーゲンはカリソルブで溶ける。さらに、3種のアミノ酸を組み合わせることで、虫歯を溶かす効果を高めている。
 痛みを怖がる子供や、麻酔が使えない人、歯茎の根元に虫歯ができやすく、ドリルでは出血の危険もある年配の方にぴったり。
               読売新聞 2010.1.14

キシリトール 虫歯予防へ補助的に利用

世界各国で歯の健康のために「キシリトール」が有効であると薦められています。キシリトールは代替甘味料の一つでイチゴやホウレン草など日常で口にする食物にも微量に含まれていますが、多くはシラカバやカシなどの樹木から抽出される成分で、砂糖と同等の甘味を持っています。
 キシリトールの利用法としては、砂糖の代わりに使ったり、キリシトール入りのガムやあめ(ノンシュガー)を食べるといった方法があります。口の中にいるミュータンス菌はあらゆる糖を分解して酸を作ります。
 虫歯とは、その酸によって歯が溶けてしまっている状態をいいます。ところが、ミュータンス菌はキシリトールを分解できないため、酸を作れないのです。
 また、ミュータンス菌はキシリトールを吸収しているうちに他の糖を発酵させる力もなくなって発育しなくなり少なくなるのです。
 さらに長期期間(3ヶ月以上)繰り返しキシリトールを食べていると口の中の菌の種類が変わり、ミュータンス菌でありながら虫歯をつくる能力のない性格のミュータンス菌が増えるらしいのです。
 キシリトールはあくまで虫歯予防の補助的方法ですので、食後早めのブラッシングは大切です。また、一度に大量に取るとおなかが緩くなる作用があるので注意しましょう。
               福島民友 2010.1.8

仮歯の大切さ 良質な治療に重要

歯の治療後に仮歯を仮づけしてもらったことがある人は多いと思います。仮歯の役目はたくさんあります。見た目を良くする。食べやすくする。話しやすくする。これらは、比較的わかりやすいですね。このほかにも、削った面を汚れから守る。歯の移動防止(両隣の歯や、相対する歯、その歯自体)。削った面に歯肉が覆いかぶさってくるのを防ぐ。以上のような重要な役割を果たしています。
 しかしながら仮歯にも外れやすいという欠点があります。短期間のうちに外すようになるため、強すぎず、弱すぎず、微妙なさじ加減で着けてあるのです。万が一外れてしまったら、歯の移動防止のために、可能ならその日のうちに仮づけしてもらいましょう。
               福島民友 2010.1.11

インフルエンザと歯科 疲労時は来院控えて

 歯科に来院する時に注意してほしいことをお話します。インフルエンザは人の咳(せき)、くしゃみ、つばなどとともに放出されたウイルスを、のどや鼻から吸い込むことによって感染します。まずは、マスクの着用、手洗い、うがいの徹底、栄養・体調管理、そして咳エチケットなどの一般的な注意事項を守りましょう。
 咳エチケットとは、咳やくしゃみをする際にティッシュなどで口と鼻を押さえ、顔をそむけて他人から1~2メートル離れ、分泌物を含んだティッシュをすぐにふた付きの廃棄箱に捨て、咳をしている人はマスクを着用することです。
 寝不足時、疲労時そして体調が悪い時は、病気に抵抗する身体の力(免疫力)が低下し感染のリスクが増しているので来院は控えましょう。
               福島民友 2009.12.21

口から食道がん予防は1日2回の歯みがきだ

がんを引き起こすリスクはいろいろある。がんを予防するには、生活のあらゆることに気をつけなくてはいけない。その一つとして注目されているのが、歯磨きだ。
 1日2回歯をみがくグループと、まったく歯をみがかないグループを比べると、まったく歯をみがかないグループは2.5倍もリスクが高く、口か食道にかけてのがんになりやすいという。
 歯磨きが、これらのがんを予防する理由は分かっていないが、「口の中の細菌が関係しているのではないか」と考えられるという。
               日刊ゲンダイ 2009.12.21

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