記事一覧

介護施設で 口腔ケア広がる リハビリで  肺炎を防ぎ食事しっかり②

肺炎の原因にも
  衛生状態の改善も口腔ケアの大きな目的だ。温度や栄養など細菌が増える条件がそろった口の中は”細菌の培養器”ともいわれ、衛生状態が悪いと歯垢(しこう)1mg中の細菌が一億個にも達する。
  嚥下機能が低下した患者は細菌が気管内に入って誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こす危険が高い。肺炎は高齢者の死亡の最大原因だ。
  同病院は2004年から地域のケアスタッフ向けに口腔ケア研修を実施。08年からは事務局として区東部地域のリハビリ科医、歯科医、歯科衛生士、言語聴覚士、管理栄養士、看護師、作業療法士、ケアマネジャーらを集めた嚥下リハビリ研修会を開催。歯科医師と医師の連携を軸に口腔ケアにかかわる専門職が”顔の見える連携”を模索している。
            日本経済新聞 2009.5.17

「8020運動の推進」が骨太方針に明記

6月23日、政府が臨時閣議で決定した「経済財政改革の基本方針2009」(骨太
の方針)に8020運動の推進、社会保障の機能強化・効率化などの文言が盛り込
まれました。

 同方針は「経済」と「社会」の危機を一体にとらえ、「安心・活力・責任」の
3つの目標を同時に達成するための道筋を示したもので、4つの章からまとめられ
たものです。
 8020運動の推進については第3章の「安心社会の実現」の生活支援の中で、「生
涯を通じて歯および口腔の健康を保持する社会を目指し、8020運動を推進する。」
という文言で明記されました。

詳細につきましては、「首相官邸ホームページ」の「トピックス」をご覧下さい。
http://www.kantei.go.jp/

介護施設で 口腔ケア広がる リハビリで  肺炎を防ぎ食事しっかり

高齢者の介護施設や、がん、脳卒中などの治療現場で、口の中を清潔にしたり飲み込む機能を高めたりする口腔ケアが広がりつつある。
 歯科医師や歯科衛生士を中心とした口腔ケアチームが担い手で、地域の歯科医らとも連携、患者の「口と全身の健康」を支えている。
 口腔ケアには、口の「機能回復を中心とするケア」と、口の中を清潔に保つ「清掃を中心とするケア」がある。
 東京都リハビリテーション病院(墨田区)歯科の永長周一郎歯科医師は「歯が健康で口腔機能が良いと、食べた物を咀嚼(そしゃく)し、食道や胃に送り込む嚥下(えんげ)動作をスムーズに行える。好きな物を食べられることで生活の質(QOL)を高める効果もある」と語る。
 脳卒中患者や認知症が進んだ高齢者の多くは、こうした機能が損なわれるため、口をすぼめるなどの口唇訓練や、下、頬(ほほ)の筋肉を動かす訓練などを通じて口腔機能回復をめざす。

インプラント治療 注意点は

手術の成功率は95%以上程度だが、まれに体質に合わない人もいる。糖尿病の人や治療でステロイドを服用している人、骨粗鬆症の治療を受けている人の一部は、傷や骨の治りが遅く、手術が可能か慎重な検討が必要だ。
 インプラントがうまく定着しない場合もある。骨に穴を開ける時に摩擦熱で組織を傷つけるなど手術時のミス、感染症などが理由だ。
               朝日新聞 2009.5.13

第21回日本嚥下障害臨床研究会

2009年7月4,5日に札幌プリンスホテルにて上記研究会がありました。参加者は、医師、歯科医師、看護師、ST、PT、歯科衛生士その他の多職種でした。
 講演内容は、全身疾患と摂食障害について、癌手術後の嚥下障害患者への対応、施設・在宅での嚥下障害に対する対応などいろいろな分野からのアプローチ、症例報告がありました。
 参加した感想は、自分が今まで接した摂食・嚥下障害とは異なり、治療体系がしっかりしており病院でのフォローもすばらしいものでした。旭川でもそのような病院があればと思いました。

両親、バンダイ側と和解=男児誤飲「ガチャポン」訴訟-福岡高裁支部

「ガチャポン」と呼ばれる玩具入りのカプセルを誤飲し、重度の脳障害を負ったとして、鹿児島市の男児(9)と両親が製造元のバンダイナムコゲームス(東京都品川区)に約1億800万円の損害賠償を求めた訴訟は3日、同社が解決金を支払うことで、福岡高裁宮崎支部で和解した。双方とも金額は明らかにしていない。
 一審鹿児島地裁は昨年5月、同社に約2600万円の支払いを命じたが、双方が控訴していた。
 記者会見した原告側弁護士によると、同社は事故後、カプセルの通気孔を広げ、注意を促す表示を増やすなどの再発防止策を講じた。和解内容の中で、同社は今後も安全な製品の製造努力を続けるとしている。
 訴状によると、男児は2歳10カ月だった当時の2002年8月、鹿児島市の自宅で、ガチャポン用の直径40ミリのカプセルを誤飲し、脳障害など後遺症を患ったという。
 原告側弁護士は「会社には誠実な態度を取ってもらい感謝する。今後誤飲が少なくなるという点で訴訟の目的は達成できた」と話した。
 同社広報部は「これまで以上に安全・品質基準の見直しを行い、遊び方や注意に関する表示など、事故を未然に防止するための工夫を推進する」とコメントした。 

「日本経済新聞」2009年5月掲載記事より

全国の特別養護老人ホーム46施設、約1,200人の介護従事者にアンケート
したところ、9割以上が「口腔ケアは重要」と認識しているのに、実際に「研修
を受けたことがある」のは約4割にとどまることがわかった。

「口唇・口腔・咽頭がんの死亡者数」 厚生労働省

厚生労働省が発表しました「平成20年人口動態統計月報年計の概況」によりま
すと、口唇・口腔及び咽頭の悪性新生物による死亡者数は、6,577人で、19年に
比べ178人増えました。

 死亡総数に占める割合は、0.6%。人口10万人対の死亡率は5.2%で、19年より
0.1%伸びています。

 調査は、平成20年1月1日~12月31日間の出生、死亡、婚姻、離婚及び死産の届
出に基づいて行われました。

 死亡数は、114万2,467人です。
 死因で最も多いのは「悪性新生物」の34万2,849人で死亡数の3割を占めており、
ついで多いのは「心疾患」18万1,822人、「脳血管疾患」12万6,944人で、この3死
因で死亡数の57%占めます。
「悪性新生物」の主な部位別死亡数は、
男性の場合、肺、胃、大腸、肝の順。
女性の場合は大腸、肺、胃、乳房の順でした。

過去ログ