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ドライマウス

目が乾くドライアイの人が、近年ふえているといいます。同様に少しずつふえているのが、口が渇くドライマウスです。糖尿病などの病気や薬の副作用で口が渇くことは、以前からよく知られていました。
しかし日ごろ健康な人でも、ドライマウスになる人が目立ってきています。その原因の一つは、ストレスや不規則な食生活の影響です。ですから、きっと忙しいナースの皆さんも、ドライマウスの方が意外と多いのではないかと思います。

さて、ドライマウスになると、どんな症状や影響があるのでしょうか。よく言われるのは口腔内のネバネバ感などの不快感です。それから唾液の分泌が減少していれば、口腔内の細菌が増殖しやすくなります。その結果、虫歯や歯周病になりやすく、歯垢や舌苔の増加、さらに口臭が発生することもあります。重度になると口臭も一層強くなり、舌表面がひび割れ痛みを伴うこともあるようです。

ドライマウスを予防改善するセルフケアとしては、根本的には規則正しい生活習慣に変えて、ストレスをためないことです。でも、こればっかりは、そう簡単に改められるものではありません。もっと実際的な方法としては、耳の前下方などにある唾液腺のマッサージや、口腔内の粘膜をやわらかいブラシで刺激して唾液の分泌を促してあげることです。

そのほか、キシリトール入りのガムもおすすめします。ガムを噛むことで唾液が出てきますし、さらにキシリトールの甘さが唾液の分泌を一層促進します。キシリトールは虫歯の原因にならない甘味料ですから、安心して食べることができます。

バイオフィルムは細菌の連合軍

歯垢(プラーク)は細菌のかたまりです。歯に付いた細菌がより強くスクラムを組んでつながると、ノリのような膜をつくります。歯を舌で触るとぬるぬるしていませんか?
これが、バイオフィルムです。

配水管や台所のシンクに付いたぬるぬるも同じ状態ですね。バイオフィルムの膜は細菌たちを守る鎧(よろい)の役目をしています。鎧だなんて大げさと思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。バラバラに存在している細菌と比べると、バイオフィルムは数百倍の抵抗力があります。薬や抗菌物質さえも跳ね返してしまうのです。それではどうすれば、バイオフィルムが形成された歯垢を落とせるのでしょうか。手軽にすぐできる対策は……。

じつは、歯磨きなんです。

「なーんだ、もっと手強いかと思ったら、いつもやってる歯磨きでいいのか」といわれそうですね。でも、歯ブラシで物理的にバイオフィルムを破壊してしまうのが、100%とはいえませんが、もっとも簡単な方法です。

小刻みにシャカシャカと、ていねいに磨きましょう。特に、歯と歯茎の境、歯と歯の間、奥歯の裏側など歯ブラシが届きにくいところを重点的に磨くのがコツです。

さらに、もっと徹底するなら……。

歯医者さんで、PMTCを受けましょう。

PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科衛生士が専用の器具を用いてバイオフィルムを取りのぞくクリーニング法です。予防歯科に熱心な歯医者さんで受けることができます。定期的にPMTCを受けることで、虫歯や歯周病にかかる確率をグンと減らせます。

≫ PMTCについてもっとくわしく知りたい。http://www.oralcare.co.jp/procare/pmtc-m.html?code=999999

思春期は歯ぐきが腫れやすい

思春期も女性ホルモンが急速に増える時期です。そこに試験、その他によるストレスや疲れによる免疫力の低下、口内ケアが不十分だったりということが重なると、歯ぐきが突然腫れることがあります。女性ホルモンの量が増えると歯ぐきが過敏になり、少しのプラークでもひどく炎症を起こしたり、腫れたり出血することがあります。丁寧な歯ブラシや、歯科医院で定期的な歯石をとるなどのプラークコントロールを行うことが大切です。

生活習慣病として虫歯検査 歯科人間ドック

歯科人間ドックが広がっている。歯がなくなると体力が落ち、歯周病菌が心臓病や骨粗しょう症などの病気の原因になるとの報告もある。虫歯や歯周病を生活習慣病の一つととらえ、口内の病気予防に役立てるのがこのドックの狙いだ。
歯科ドックの主なメニュー(昭和大歯科病院)
 虫歯と歯周病の詳しい検査
 唾液検査
 潜血反応
 口臭測定
 口の粘膜の視触診
 かみ合わせ、開口量測定
 口全体のX線写真
当院では、唾液検査は検討中ですがそれ以外は、可能です。詳しくは、ご連絡ください。

顎切除 情報なく不安

「がんのサイン のどと口」で口やのどにできるがんの治療を紹介したところ男性読者から手紙を頂いた。顎の関節にできたがんで、左下あごを切断する手術を受け、食事や会話がしずらくなった。同じような患者がいないため「今後の生活の見通しがわかれば、前向きに治療を受けられる。なかなか情報が集まらないため同じような体験をした方は、アドバイスがほしい。」このように日常生活で悩んでいる患者もいる。
              読売新聞 2008.4.11

がんのサイン のどと口 吸わない飲まないで先手

 口の中のがんは、50歳以上の男性に多く、大量の喫煙や飲酒の習慣との関連が指摘されている。喉頭がんの場合、喫煙者の死亡率は吸わない人の32.5倍も高いというデータがある。また、お酒はほぼ毎日飲む人の場合、ビールで中びん1本、日本酒なら1合程度までに抑えるように勧める。
               読売新聞 2008.1.25

長寿には歯が命 80歳20本達成者追跡調査

80歳で20本以上の歯を保つ「8020運動」で、達成した人の一部を対象に、愛知県は追跡調査を始めて実施した。表彰者のうち84%が生存し、介護支援などを受けていない人は生存者の81%に上った。現在も自分の歯が20本以上ある人は、87%、90%が間食をしない、かかりつけの歯科医師がるは95%、たばこをすわない人は、96%で、歯の健康に留意していた。
             中日新聞 2008.4.3

虫歯は減少が続く 07年度学校保健統計調査を公表

文部科学省がまとめた2007年度学校保健統計調査速報によると、30年前は、小中学校、高校で90%を超えていた虫歯の生徒の割合が低下している。中でも中学生は、30年前に比べ約35ポイントも改善した。また、喘息、鼻炎などのアレルギー疾患は、年々上昇が見られており。
        薬事日報 2008.4.4

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