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お口の健康あれこれ

2)歯周病と糖尿病
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歯周病は細菌が原因で、歯ぐきの内側に歯周病菌が入り込み、
歯ぐきを破壊しながら進行する「炎症」です。
「炎症」状態の歯周ポケットからは、炎症に関連した化学物質が
血管を経由して体中に流れていきます。
炎症関連の化学物質は、体のなかで血糖値を下げるインスリン
を効きにくくします。
そのため、糖尿病が発症・進行しやすくなります。

歯周病が悪化すると、血糖値が上がり、
歯周病が改善して歯ぐきの炎症が消えると
糖尿病も改善していくことが証明されています。

糖尿病の合併症のひとつに歯周病が入っています。
また、歯周病や糖尿病は発熱などの症状がでないため、
治療開始が遅れ、気づいた時にはかなり進行している場合が多いです。

糖尿病は突然発症するわけではありません。

過食と運動不足を5年~10年と続けていると、
次第に血糖値が上がり、体重が人生最大に到達する頃に
ようやく糖尿病と診断されます。

また、メタボリックシンドロームの方が、歯周病を放置していると、
合併症の一つである動脈硬化の進行を促してしまいます。

歯ぐきの炎症がなくなれば、糖尿病予備軍の方々や、
すべての世代の日本人が高血糖という災いから難を免れることができますが、
自分で歯ぐきの炎症を見つけることはとても難しいことです。

前述しましたが、歯周病は
“サイレントキラー”
とも呼ばれ、静かに痛みなく進行していきます。

3)歯周病の治療で血糖が改善される可能性
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糖尿病の9割を占める2型糖尿病の患者さんが、
歯周病を併発している時、歯周病の治療を行えば、
血糖値(HbA1c)が改善する可能性があることが発表されました。

様々な研究により、歯周病の治療で糖尿病患者の血糖値(HbA1c)の値を
0.4%~0.7%低下させることが分かっていますが、
この血糖値の低下は「糖尿病の内服薬1剤に匹敵」します。
歯科に通って歯周病の治療を行えば、お薬が減るかもしれません。

日本糖尿病協会が作成して無料配布している
「糖尿病連携手帳第4版(2020年改訂)」の歯周病の説明欄には
「歯周病の改善によって糖尿病の改善にもつながるとの報告があります」
という説明文も記載されています。

お口の健康あれこれ

1)歯周病
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歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患のことで、
歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。

口腔内に多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が炎症を起こして
赤くなったり、腫れたりします。
痛みなどの症状はないため”サイレントキラー”とも呼ばれています。

歯周病が進行すると、膿が出て、歯が動揺し、
最終的には歯を抜かなければならなくなってしまいます。
歯ぐきの内側の潰瘍状態は、歯周病菌が存在する限り続きます。

そして、炎症性のサイトカインという悪玉ホルモンは、
血流にのって全身を駆け巡り、インスリンの作用を妨害して
血糖値を上昇させてしまいます。

[骨太の方針(歯科関係抜粋)]

全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の集積と国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実、歯科医療職間・医科歯科連携を始めとする関係職種間・関係機関間の連携、歯科衛生士・歯科技工士の人材確保、歯科技工を含む歯科領域におけるICTの活用を推進し、歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む。また、市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進する。

骨太の方針(全体版)はこちらからご覧ください。
(内閣府URL)
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2022/decision0607.html

経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2022が決定

令和4年6月7日、「経済財政運営と改革の基本方針2022 新しい資本主義へ ~課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現~」(骨太方針2022)が経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定された。

 2017年の骨太の方針に初めて[歯科]が掲載されて以降、毎年その掲載内容は厚みを増し、今年はこれまでの流れを引き継ぎながらも、「国民皆歯科健診の具体的な検討」や「市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進」などが新たに明記された。

歯科治療を介したコロナ感染 初めて2件報告

3月)で2件の報告があった。日本歯科医師会の医療管理課が行う都道府県歯科医師会調査による歯科医療機関の感染状況をもとに、16日の日歯代議員会で報告された。

 第8回調査では歯科医師366件、歯科衛生士391件、スタッフ398件、スタッフ家族540件が感染。歯科医療機関での感染事例報告は46件で、歯科治療を介していないものが33件、不明12件となっている。歯科治療を介した2件の感染について、堀 会長は「いずれも患者から歯科医師、スタッフへの感染でクラスターには至っていないことを確認している」と説明した。
【歯科通信】

無歯顎の男性 死亡リスク1.67倍

無歯顎の男性は、死亡リスクが1.67倍高くなる。東北大学大学院歯学研究科の小坂 健、中澤典子 大学院生、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の相田 潤 教授らの研究によるもので、10日にオンラインで行われた日本老年学的評価研究(JAGES)研究会のプレス発表会で報告があった。

 研究では、高齢者約5万2千人を6年間追跡し、現存歯数や咀嚼機能の低下、むせ、口渇など口腔の状態の死亡への影響を、ほかの修正可能なリスク因子とともに調べた。

 結果、特に男性では、無歯顎は修正可能なリスク因子の中で、最も高い死亡リスク(ハザード比1.67)を示した。さらに危険因子が集団に与える影響の大きさを示す「人口寄与割合(PAF)」は、歯の本数によるPAFが18.2%と最も大きな値となった。女性の無歯顎は、ハザード比1.37で、PAFは8.5%だった。
【歯科通信】


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歯科治療を介したコロナ感染 初めて2件報告
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 歯科治療を介しての感染拡大が明らかな事例が、第8回調査(令和3年12月から令和4年3月)で2件の報告があった。日本歯科医師会の医療管理課が行う都道府県歯科医師会調査による歯科医療機関の感染状況をもとに、16日の日歯代議員会で報告された。

 第8回調査では歯科医師366件、歯科衛生士391件、スタッフ398件、スタッフ家族540件が感染。歯科医療機関での感染事例報告は46件で、歯科治療を介していないものが33件、不明12件となっている。歯科治療を介した2件の感染について、堀 会長は「いずれも患者から歯科医師、スタッフへの感染でクラスターには至っていないことを確認している」と説明した。
【歯科通信】

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経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2022が決定
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 令和4年6月7日、「経済財政運営と改革の基本方針2022 新しい資本主義へ ~課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現~」(骨太方針2022)が経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定された。

 2017年の骨太の方針に初めて[歯科]が掲載されて以降、毎年その掲載内容は厚みを増し、今年はこれまでの流れを引き継ぎながらも、「国民皆歯科健診の具体的な検討」や「市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進」などが新たに明記された。


[骨太の方針(歯科関係抜粋)]
 全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の集積と国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実、歯科医療職間・医科歯科連携を始めとする関係職種間・関係機関間の連携、歯科衛生士・歯科技工士の人材確保、歯科技工を含む歯科領域におけるICTの活用を推進し、歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む。また、市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進する。

骨太の方針(全体版)はこちらからご覧ください。
(内閣府URL)
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2022/decision0607.html

【日歯連盟メールマガジン】

歯科医師によるワクチン接種 『秋の国会で法改正目指す』

 厚生労働大臣政務官の島村 大 参議院議員は、歯科医師によるワクチン接種について、今後、国民全員に対して接種が必要な場合などに対応できるように、秋の臨時国会で法改正を目指す考えを明らかにした。

 島村議員は、岸田内閣が「内閣感染症危機管理庁」の設立など、経済の活性化と新型コロナウイルス感染症対策に注力している点を強調。同庁が「新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議」の議論を踏まえたものである点にも触れ、同会議で有識者から歯科医師のワクチン接種についての法改正が必要ではないかとの意見があったと紹介。

 「歯科医師によるワクチン接種は、違法性の阻却が行われたが、法的に解決しているわけではない。法律を改正して、国民全員にワクチン接種をしなくてはいけない時には力を借りたいという声が有識者の人たちから上がった。政府与党では、秋の臨時国会で法改正をさせていただきたいと思っている」と報告した。
【歯科通信】

骨太の方針への記載求める提言案を示す

自民党の人生100年時代戦略本部「国民皆歯科健診実現PT」が18日、自民党本部で開かれ、骨太の方針への記載事項についての提言案が示された。

 案では(1)「国民皆歯科健診の実現に向けた具体的な検討」 (2)「全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の更なる集積」 (3)「オーラルフレイル対策や疾病の重症化予防につながる口腔健康管理の充実」 (4)「医科歯科連携を始めとする関係職種間や関係機関間の連携」 (5)「歯科におけるICTの推進」 (6)「歯科衛生士、歯科技工士の人材確保」の六つの記載を求めている。

 提言案では、人生100年時代に向けて、健康寿命の延伸が重要な課題となっており、口腔の健康が全身の健康につながる点が、2017年から5年連続で骨太の方針に記載されていると説明。口腔の健康を保つことが、健康寿命の延伸だけでなく、合理的な医療費の抑制につながるとして、定期的に歯科健診を受ける重要性を強調した。
【歯科通信】

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