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中医協公聴会 初再診療料などの見直し要望

次期診療報酬改定の審議に国民の声を反映させるための中医協公聴会が21日開かれた。大杉歯科医院理事長の大杉和司 氏は、「初再診料の見直し」や「明細書のより分かりやすいルールの見直し」「医科歯科連携を進める一層の配慮」などを要望した。

 大杉氏は新型コロナウイルスについては、当初感染リスクが高いと懸念された歯科医療現場で、大きな感染事例は報告されていないと強調。「長年にわたり、肝炎やエイズなどさまざまな感染症を念頭におきながら行なってきた標準予防策が大きく貢献した」との考えを示した。

 その上で「対策にかかる評価が必ずしも十分ではなかったことも兼ねてから指摘されてきた。令和3年には感染予防対策について時限的な評価が行われてきたが、本来は初再診料として恒久的に評価されてしかるべきものだった」と発言。「国民が安心して歯科医療を受けることができる環境を守るためにも歯科だけ低い初再診料の是正も含めて検討してほしい」と訴えた。


【歯科通信】

スタッフがPCR検査陽性者になった場合、他のスタッフが濃厚接触者にならないように以下もご注意ください。

1)食事は対面ではせずに距離をとり、黙食で、場合によっては時間をずらす
2)スタッフ間での会話、ミーティング等でもマスクを装着する
3)スタッフルーム、ロッカー室で密にならない、換気をする
4)ドアノブ・ロッカー・机などスタッフの手が触れやすい場所もこまめに消毒する
5)健康管理に留意し、日常生活でも陽性者と濃厚接触した場合は報告してもらう
6)発熱以外でも体調不良の場合は出勤を控えてもらう
*スタッフ間の濃厚接触については、感染対策ができていても休憩や昼食のとり方に細心の注意が必要です。

院内感染対策の徹底と 濃厚接触者にならないようご注意ください

新型コロナウイルス感染症がオミクロン株の影響で拡大しています。感染力が強いため濃厚接触者が陽性になる確率が高いようです。保健所のPCR検査は時間がかかっており、また濃厚接触者の追跡調査はうまく行われていないようです。

 歯科医院でも濃厚接触者になる機会が増えます。日常診療の標準予防策に加え、濃厚接触者にならないように以下の項目にご留意ください。

1)診療時には必ず手袋とサージカルマスク及びゴーグルまたはフェイスシールドを装着し、決してはずさない
2)診療時以外でも常時マスクを装着する
3)受付における遮蔽の工夫、受付職員もサージカルマスクを装着する
4)患者も治療中以外はマスクを装着していただく(医療面接も含む)
5)診療室・待合室の換気をする
6)院内の手が触れやすい場所や物品はこまめに消毒する
7)廃棄物の処理は手袋・マスクを装着する

日本歯科大、サーバー感染 付属病院、一時受付停止

日本歯科大付属病院(東京)のサーバーがコンピューターウイルスに感染し、一時新規患者の受け付けを停止していたことが19日、分かった。現在は復旧している。

 病院によると、14日に病院内のサーバーに障害が発生し電子カルテが使えなくなった。サーバーがウイルスに感染したとみられる。病院は新規患者の受け入れを中止するなどし、18日に通常の診療を再開した。病院は感染した原因を調べている。

 病院を狙ったサイバー攻撃が相次いでおり、厚生労働省は全国の病院に対し電子カルテ情報の適切なバックアップ体制が取られているかどうかなどの調査をする方針だ。

お口の健康あれこれ 3)味覚障害と感じたら

味覚障害になると、食の楽しみが減るばかりでなく、前述したように
食欲不振から栄養不足になったり、味付けが濃くなって塩分や糖分をとりすぎたりと、
栄養障害の危険性も高くなります。早めに受診して対処することが大切です。

味覚障害の診療は耳鼻咽喉科が専門です。
全国の大学病院では、味覚障害を専門的に診てもらえます。
また、歯科や内科の医師が診療を行なっていることもあるので、
最寄りの医療機関で、味覚障害に対応してもらえるか
調べてから受診するのがよいでしょう。

味覚障害かどうかは、問診・視診・血液検査や尿検査・味覚検査によって診断されます。
問診では「自覚症状や症状が続いている期間」
「味覚障害を起こす可能性のある病気の有無」「服薬しているか」などを確認します。
血液検査では、肝臓や腎臓の機能や亜鉛欠乏があるかなどを調べるそうです。

▼参考:NHK健康チャンネル「味覚障害の症状や原因・検査・治療法を徹底解説!」
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/l0lfr9o1e02z0lj529PN2

お口の健康あれこれ 2)味覚障害の主な原因と対策

味覚障害は以下のような要因が複雑に絡まって起こることが多いようです。

1、加齢
2、味を感じる細胞の再生を促す亜鉛の不足
3、口腔内が乾燥する口腔疾患
4、鼻づまりやアレルギー性鼻炎などによる風味障害
5、糖尿病腎臓・消化器などのさまざまな病気の合併症
6、薬の副作用
7、ストレス・心因性
8、感染症による影響

私が経験した高齢の患者様のケースでは、
加齢や歯を失うことからくる口腔機能低下や、
服薬(平均5~6種類)の影響が重なって
口腔乾燥が起きていることが多いと感じます。
また、舌の力が低下し、舌に舌苔が蓄積しているな場合にも
味覚障害が多く見受けられました。

このような場合には、唾液の分泌を促して口腔乾燥を改善させる目的で
以下の3つのことを行なっていただき、効果がでています。

●唾液腺マッサージ:唾液腺の活性化、唾液の分泌促進
●口腔粘膜ケア:口腔粘膜への刺激と血流促進、粘膜の新陳代謝促進
●頬のふくらましと舌の体操:口腔機能の維持向上、刺激唾液の分泌促進

口腔乾燥が改善されただけで「味がよく分かるようになった」「ご飯がおいしい」
という声をたくさん聞いてきました。
自分の口が乾いているかどうかは、気がついていないことが多いです。
おかしいな?と思ったら試してみても良いのではないかと思います。

上記の方法で改善されない場合は、医療機関の受診を勧めています。
特に新型コロナウイルス感染症由来の味覚障害は
味蕾細胞にコロナウイルスが侵入しやすい条件が揃っていることから
引き起ることも分かっています。

▼参考:神奈川歯科大学プレスリリース「新型コロナウイルスは、口腔から感染する」
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/l0lfq9o1e02z0lj529CPa

お口の健康あれこれ 1)味を感じるしくみ

「味がわからない」「味が薄く感じる」など、
味覚の低下や異常によって生活に支障が出る状態を「味覚障害」といいます。
味覚障害が起きると、食欲がなくなって栄養不足になりがちです。
また、味付けが濃くなって塩分や糖分をとりすぎてしまい、
健康に影響が及ぶこともあります。

味覚障害の原因は、味を感じる仕組みが何らかの原因で
うまく働かなくなることから起こります。
私たちが食物を食べると味を感じるのは、
舌の表面の乳頭という細かいブツブツの中の
「味蕾(みらい)」というセンサーが働くためです。
味蕾の中には、味を感じる味細胞があって、甘さや塩辛さなどの味を感知しています。
感知した味は味覚神経を介して、脳の中枢に伝えられます。
これに加えて嗅覚でとらえられた香りなどの情報も脳に伝えられます。
さらに、食べ物の硬さなどは触覚、噛んだ時の音は聴覚、見た目は視覚でとらえられます。
こうしたすべての情報が、脳の前頭葉で統合され、私たちはおいしさを感じるのです。

薬剤誤投与で患者死亡35件 確認不足原因、5年間で

医療事故調査制度の運営に携わる日本医療安全調査機構は17日、処方薬の間違いや過量投与など基本的な確認不足による薬剤誤投与で患者が死亡したケースが、2015年10月から5年間で少なくとも35件あったと明らかにした。再発防止に向け、要点を絞ったマニュアルの作成などを求める提言を公表した。

 提言では、スタッフが不足する夜間などの時間帯は定められた確認作業をするのが難しい場合があるとし「確認手順が煩雑だと実施者の作業負荷が高まり、不順守につながり得る」と指摘した。

 機構によると、15年10月から20年9月に医療機関から報告を受けた医療事故の院内調査結果1539件の中で、薬剤の関連が否定できない死亡事例は273件。うち35件が確認不足による誤投与が原因と考えられるという。

 提言では、薬剤投与は医師の処方、薬剤師の調剤、看護師の投与と3職種が関わる特徴があり、それぞれが役割と責任を果たす必要があると説明。互いの共通理解の不足などを課題に挙げた。

 患者自身が服用前に薬の確認作業をする必要性にも言及。医療従事者と患者が処方内容を情報共有し、患者が以前と異なる薬を渡された際などに疑問点を伝えられる仕組み作りも提案した。

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