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抗原定性検査、発症9日以内は唾液でも可能に

厚生労働省は2月9日、厚生科学審議会感染症部会(部会長:脇田隆字・国立感染症研究所所長)で、唾液を検体とした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の抗原定性検査の活用を提案した。発症から9日以内であれば確定診断に使うことを推奨する方向で、同部会がおおむね了承した。現在、各社の抗原定性検査キットは唾液を前提とした薬事承認を受けておらず、個別に追加承認が必要となる。無症状者のPCR検査や抗原定量検査では、鼻腔検体の使用を認める。無症状者の唾液による抗原定性検査はデータが少なく、今後検討する(資料は、厚労省のホームページ)。

パラジウムアレルギー メカニズムの一部解明

酸性の食物や口内に残った食べ物の分解、口腔細菌の代謝産物によって溶け出したパラジウムが、抗原提示に何らかの影響を与え、T細胞を活性化させると金属アレルギーを発症すると考えられている。

 これまで不明だったパラジウムアレルギーのメカニズムの一部を東北大学加齢医学研究所の伊藤甲雄助教らと札幌医科大学大学院医学研究科、東北大学大学院薬学研究科が共同研究で明らかにした。パラジウムによって免疫反応に重要なMHCクラス1が一時細胞内に取り込まれ、MHCクラス1上の抗原ペプチドがアレルギー抗原に置換するというもの。

 抗原ペプチドの置換を防ぐこと、アレルギーの原因となる抗原ペプチドを特定することなども、歯科金属アレルギーの新しい予防・治療法の開発につながることが期待される。

【歯科通信】

歯科用貴金属価格随時改定「次年度から見直し」

令和4年度から歯科用貴金属価格の随時改定の方法を見直すことが、19日に開かれた第511回中医協総会で承認された。告示価格と対象期間の平均素材価格の変動幅にかかわらず3か月ごと(年4回)に随時改定を実施。算定の対象となる平均素材価格の期間は従来3か月前までの平均素材価格を用いていたものを、より直近の2か月前までのものを用いる。

 これまでの歯科用貴金属価格の随時改定は、4月・10月に素材価格の変動幅がその時点の告示価格のプラスマイナス5%を超えた場合、7月・1月にプラスマイナス15%を超えた場合に行われてきた。しかし、価格変動の多い歯科用貴金属材料の実勢価格を速やかに保険点数に反映させる観点から引き続き論議を行なってきた。

【歯科通信】

 

中医協公聴会 初再診療料などの見直し要望

次期診療報酬改定の審議に国民の声を反映させるための中医協公聴会が21日開かれた。大杉歯科医院理事長の大杉和司 氏は、「初再診料の見直し」や「明細書のより分かりやすいルールの見直し」「医科歯科連携を進める一層の配慮」などを要望した。

 大杉氏は新型コロナウイルスについては、当初感染リスクが高いと懸念された歯科医療現場で、大きな感染事例は報告されていないと強調。「長年にわたり、肝炎やエイズなどさまざまな感染症を念頭におきながら行なってきた標準予防策が大きく貢献した」との考えを示した。

 その上で「対策にかかる評価が必ずしも十分ではなかったことも兼ねてから指摘されてきた。令和3年には感染予防対策について時限的な評価が行われてきたが、本来は初再診料として恒久的に評価されてしかるべきものだった」と発言。「国民が安心して歯科医療を受けることができる環境を守るためにも歯科だけ低い初再診料の是正も含めて検討してほしい」と訴えた。


【歯科通信】

スタッフがPCR検査陽性者になった場合、他のスタッフが濃厚接触者にならないように以下もご注意ください。

1)食事は対面ではせずに距離をとり、黙食で、場合によっては時間をずらす
2)スタッフ間での会話、ミーティング等でもマスクを装着する
3)スタッフルーム、ロッカー室で密にならない、換気をする
4)ドアノブ・ロッカー・机などスタッフの手が触れやすい場所もこまめに消毒する
5)健康管理に留意し、日常生活でも陽性者と濃厚接触した場合は報告してもらう
6)発熱以外でも体調不良の場合は出勤を控えてもらう
*スタッフ間の濃厚接触については、感染対策ができていても休憩や昼食のとり方に細心の注意が必要です。

院内感染対策の徹底と 濃厚接触者にならないようご注意ください

新型コロナウイルス感染症がオミクロン株の影響で拡大しています。感染力が強いため濃厚接触者が陽性になる確率が高いようです。保健所のPCR検査は時間がかかっており、また濃厚接触者の追跡調査はうまく行われていないようです。

 歯科医院でも濃厚接触者になる機会が増えます。日常診療の標準予防策に加え、濃厚接触者にならないように以下の項目にご留意ください。

1)診療時には必ず手袋とサージカルマスク及びゴーグルまたはフェイスシールドを装着し、決してはずさない
2)診療時以外でも常時マスクを装着する
3)受付における遮蔽の工夫、受付職員もサージカルマスクを装着する
4)患者も治療中以外はマスクを装着していただく(医療面接も含む)
5)診療室・待合室の換気をする
6)院内の手が触れやすい場所や物品はこまめに消毒する
7)廃棄物の処理は手袋・マスクを装着する

日本歯科大、サーバー感染 付属病院、一時受付停止

日本歯科大付属病院(東京)のサーバーがコンピューターウイルスに感染し、一時新規患者の受け付けを停止していたことが19日、分かった。現在は復旧している。

 病院によると、14日に病院内のサーバーに障害が発生し電子カルテが使えなくなった。サーバーがウイルスに感染したとみられる。病院は新規患者の受け入れを中止するなどし、18日に通常の診療を再開した。病院は感染した原因を調べている。

 病院を狙ったサイバー攻撃が相次いでおり、厚生労働省は全国の病院に対し電子カルテ情報の適切なバックアップ体制が取られているかどうかなどの調査をする方針だ。

お口の健康あれこれ 3)味覚障害と感じたら

味覚障害になると、食の楽しみが減るばかりでなく、前述したように
食欲不振から栄養不足になったり、味付けが濃くなって塩分や糖分をとりすぎたりと、
栄養障害の危険性も高くなります。早めに受診して対処することが大切です。

味覚障害の診療は耳鼻咽喉科が専門です。
全国の大学病院では、味覚障害を専門的に診てもらえます。
また、歯科や内科の医師が診療を行なっていることもあるので、
最寄りの医療機関で、味覚障害に対応してもらえるか
調べてから受診するのがよいでしょう。

味覚障害かどうかは、問診・視診・血液検査や尿検査・味覚検査によって診断されます。
問診では「自覚症状や症状が続いている期間」
「味覚障害を起こす可能性のある病気の有無」「服薬しているか」などを確認します。
血液検査では、肝臓や腎臓の機能や亜鉛欠乏があるかなどを調べるそうです。

▼参考:NHK健康チャンネル「味覚障害の症状や原因・検査・治療法を徹底解説!」
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/l0lfr9o1e02z0lj529PN2

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