47都道府県のうち歯科口腔保健推進条例を制定しているのは44(93.6%)で、「オーラルフレイル」の文言が盛り込められているのは8(18.2%)に留まっている。日歯が1月29日に開催した「都道府県歯科医師会地域保健・産業保健・介護保険担当理事連絡協議会」で示したアンケート結果速報値による。
オーラルフレイルについては、条例の交付後に着目されたために記載が少ないと分析されている。今後、条例の見直しについて期待される。
(歯科通信より)
47都道府県のうち歯科口腔保健推進条例を制定しているのは44(93.6%)で、「オーラルフレイル」の文言が盛り込められているのは8(18.2%)に留まっている。日歯が1月29日に開催した「都道府県歯科医師会地域保健・産業保健・介護保険担当理事連絡協議会」で示したアンケート結果速報値による。
オーラルフレイルについては、条例の交付後に着目されたために記載が少ないと分析されている。今後、条例の見直しについて期待される。
(歯科通信より)
日本歯科医師会と日本歯科医師連盟は7日、「新型コロナウイルス国内感染拡大防止に関わる医療機関へのマスクおよび衛生製品供給体制の確立について(要望)」の文章を安倍総理と加藤厚労大臣に提出した。
要望書では世界的な不安から衛生商品の品薄を指摘。「医療機関で、これらの商品が安定的に確保できないことによる、十分な衛生管理の不確実性は絶対に防がなくてはならない」として、マスク・衛生製品等の安定的供給の確立を求めた。
(歯科通信より)
80歳で20本以上の歯を残すことを目標とした「8020運動」を、みなさんはご存じでしょうか。これは1989年に始まった国民運動です。当初はこの目標を達成した人は1割にも満たない状況でしたが、約30年後の2017年の調査では約5割以上の人が達成しています。歯を残すこができるようになった今、残った歯をどう使うか、つまり「口の機能」が注目され、その重要性を広めるために提案された概念が「オーラルフレイル」です。
オーラルフレイルは、直訳すると「口の機能の虚弱」です。口に関するささいな衰えを放置したり、適切に対応しないままにしたりすると、口の機能の低下、食べる機能の障害、さらには心身の機能低下までつながる負の連鎖が生じてしまうことに対して警鐘を鳴らした概念です。
こうしたオーラルフレイルの進行は、誰もが避けられない自然な衰え(老化)と違い、仲間との交流の減少などが原因で自身の口の健康への関心が薄れてしまうことなどと複合して生じる「不自然な衰え」です。早い段階かた適切に対応すれば回復できますが、放置すると老化に加え、さまざまな要因が口の機能低下などを悪化させてしまいます。
多くの人は、加齢とともに低下する運動機能、栄養状態、生活能力を「齢のせい」とあきらめ、自ら活動範囲を狭めたり、噛みにくいものを避けたりしがちです。口まわりの”ささいな衰え”から始まる現象は、自覚しないまま悪循環に陥り、やがて食欲低下や低栄養にまで至ってしまいます。こうした問題を人ごとでなく”自分ごと”として、意識的に対処することが最も重要なポイントと言えます。
頭頸部がんは、首から上に発症するがんのうち、脳、脊髄、目を除いた総称です。口の中の舌がんなどの口腔がん、のどにできる咽頭・喉頭がん、鼻の中の鼻腔・副鼻腔がん、甲状腺がん、唾液腺がん、耳にできる聴器がんなどがあります。「頭頸部がんは種類は多いがそれぞれの発症頻度は少なく、がん全体の5%程度」と恵佑会札幌病院(札幌市白石区)の渡辺昭仁副院長(57)=耳鼻咽喉科、頭頸部外科=は話します。
頭頸部がんの最大の要因は「喫煙と過度の飲酒」です。口やのどなどの頭頸部や食道は、たばこの煙や酒の通り道です。日本頭頸部癌学会は、喫煙で喉頭がんの発生率が32倍に、飲酒で口腔、咽頭、喉頭、食道などの各がんの発生率が6倍になる、などと警告し、2006年に「禁煙・節酒宣言」を出して国民に予防を呼びかけています。
札幌市は10区に分かれていて、区民の健康づくりのため独自の体操を考案した区もあり、この欄でも「エコロコ!やまベェ誰でも体操」(西区)や「こりめ脳活体操」(豊平区)などをご紹介してきました。今回は市が制作した「サッポロスマイル体操」をご紹介します。
この体操ができたのは昨年10月。高齢者が住み慣れた地域で、生きがいや役割を持って主体的に介護予防に取り組む一助にと、北海道リハビリテーション専門職協会(HARP)の監修と市内の介護予防センターの協力のもと、約1年がかりで完成しました。
体操は「バランス&ストレッチ」など四つのバージョンがあります。このうち口や舌などを動かす「口腔バージョン」を説明しましょう。運動は腹式呼吸を含めて全部で7種類。楽曲に合わせて「パ・タ・カ・ラ」と発音する動作や、下顎を指で押したり頬をさすったりする「唾液腺マッサージ」などから構成され、時間は約4分です。
食べ物を食べたり飲み込んだりする動作などを改善する体操で、HARPの方々が歯科衛生士の助言を得て作ったそうです。
北海道新聞(夕刊) 2020.1.7
歯磨きは、虫歯や歯周病を防ぐだけでなく、「食べる」「話す」「表情をつくる」などといった口の機能を維持したり、誤嚥性肺炎を予防したりする効果が期待できます。
【歯磨きを介助する場合】
①うがいをして、口の中に残った食べかすをすすいでもらう。
②歯磨き粉は、大豆1粒くらいの量を歯ブラシに付ける。歯を磨く時は余計な力が入らないよう、鉛筆のように持つ。
③歯ブラシを小刻みに10~20回ほど動かし、1本ずつ丁寧に磨く。歯ブラシの毛先全面が歯に当たるようにし、奥歯や前歯の裏側も忘れずに磨く。
④歯と歯の間や、歯と歯茎の間、歯並びの悪いところは汚れが残りやすいため、歯ブラシの前側や後ろの部分を使い分け、角度を調整してブラッシングする。舌に付いた白い「舌苔」は口臭の原因にもなるので、専用ブラシがあれば舌の表面をなぞるようにやさしく取る。
⑤最後にもう一度うがいをして、かき出した食べかすや汚れを流す。
【歯が数本しかない・歯がない人を介助する場合】
①うがいをして食べかすをすすいでもらう。
②毛先の柔らかい歯ブラシで、歯の根元や歯茎全体を磨く。
③スポンジブラシなどがあれば、スポンジを湿らせ、舌や頬の内側、頬と歯の間をなぞるように動かして食べかすを外に出す。
④うがいをする。うがいをするのが難しければ口の中をガーゼなどでふき取る。
2018-2023年度を対象とする第7次医療計画の中間見直しが行われています。
その中で、厚労省は在宅歯科医療の体制構築を進めるための指標を追加する
案を提示しました。
指標例に追加するのは次の5点。
・ストラクチャー指標
「在宅歯科診療に関する連携拠点数」
「訪問口腔衛生指導を実施している診療所・病院数」
「在宅で活躍する栄養サポートチーム(NCT)と連携する歯科医療機関数」
・プロセス指標
「歯科衛生士を帯同した訪問歯科診療を受けた患者数」
「訪問口腔衛生指導を受けた患者数」
口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防など、全身の健康との関連が深いと
評価されたことによるものです。
▼医療計画の見直し等に関する検討会(厚生労働省)
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/j0sfldp03x04wdh38g0ec
▼参考:第7次医療計画中間見直し方針固まる(GemMed)
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/j0sfmdp03x04wdh38gHoS
サンスターは「サンスター オーラルフレイルケア プロジェクト」の一環として、一般男女600名を対象に「オーラルフレイルに対する意識調査」を実施した。
その結果、65歳以上の人の5割以上が「オーラルフレイルの危険性あり・危険性が高い」に該当することが判明した。また、64歳以下の人も習慣的な歯・口周りのケア方法に改善の余地があり、年代を問わずオーラルフレイル予防が必要であることがわかった。
(サンスターグループ プレスリリースより)
https://www.sunstar.com/jp/press/post/20200109114040/