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2024年度歯科大・歯学部入試で29校中9校が定員割れの苦境。  

2024年度の歯科大学・歯学部の入試結果で、定員の2462人に対し入学者数が2160人と満たず、充足率は87.7%となった。定員割れしたのは9校で、他大学、学部同様、小子化の影響もあり厳しい状況となっている。

北海道の精神科病院破産、負債4億円

(医)順真会メイプル病院(旭川市曙1条8、設立1991(平成3)年7月、理事長:相澤裕二氏)は1月27日、旭川地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には廣田善康弁護士(廣田善康法律事務所)が選任された。

 負債総額は4億3881万円。

 1960年11月に創業。病床数70の精神科病院「メイプル病院」を中核施設として、精神科デイケア「ホップル」、訪問看護ステーション「ACTあさひかわ」を運営し、ピークとなる2012年3月期は売上高6億4421万円を計上していた。

 しかし、診療報酬改定など取り巻く環境の変化に伴い採算面が悪化し、2011年3月期から2024年3月期まで14期連続で赤字を計上し、2024年3月期には債務超過に転落した。2025年3月期に入ってからも採算面に改善は見られず、資金繰りが限界に達したことから、2025年1月24日付で従業員を解雇し、入院患者の転院作業を進めていた。

試薬廃棄事故、大学が控訴 北海道・旭川

北海道旭川市の旭川医科大で2009年、指導教官の指示で試薬を廃棄した際、発生した有毒ガスを吸って肺などに重い疾患を負ったとして、大学の医師だった水元克俊(みずもと・かつとし)さん(44)が、大学や廃棄を指示した男性教授に約3億円の損害賠償を求めた訴訟で、大学は19日までに、大学に約1億5千万円の賠償を命じた旭川地裁判決を不服として控訴した。

 控訴は15日付。1日の地裁判決は疾患と事故との因果関係を認めた上で、男性教授らが「安全を確保するために必要な措置を講ずる義務を怠った」と指摘、大学が賠償責任を負うと判断した。大学側は「ガスと疾患の因果関係は認められない」などと主張していた。

夏風邪ヘルパンギーナ 流行警報を発令 旭川市保健所

 旭川市保健所は11日、乳幼児がかかりやすい夏風邪のヘルパンギーナの流行警報を市内に発令した。定点観測している1医療機関当たりの患者数が直近1週間(3~9日)で、基準の6・0人以上の11・1人となったため。

旭川大、1日に公立化 全国12例目、授業料値下げ

北海道旭川市の旭川大と同大短期大学部の運営主体が1日、学校法人から市が設置した公立大学法人に移管された。文部科学省によると、私立大が公立化するのは全国で12例目で、新たな名称は旭川市立大。

 公立化に伴い、同大の年間授業料は一律53万5800円となり、従来より最大66万4200円下がる。2023年度入学の出願者数は計974人で、22年度の約1・7倍。大学の担当者は授業料が安くなったことなどが要因とみている。今後、地域創造デザイン学部(仮称)を新設する予定。

 同大の前身は1898年に発足した旭川裁縫専門学校。1968年に四年制大学になった。学校法人は少子化で存続が厳しくなるとして、2016年以降、旭川市に公立化を要望していた。

パワハラ被害の訴え棄却 旭川医科大の准教授ら

北海道旭川市の旭川医科大の准教授と助教が上司への報告が不十分だったことを巡り、辞職を求められるなどのハラスメントを受けたとして、上司や同僚、大学に計1320万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、旭川地裁は17日、請求を棄却した。

 裁判長は判決理由で、上司が辞職や辞表の提出に言及したのは「やや過剰な表現だが、正当な業務指導の範囲を超えず、違法なハラスメント行為に当たるとは認められない」とした。

 原告側の弁護士は「判決は根拠がなく、論理に飛躍がある」とし、控訴する意向を示した。旭川医科大は「本学の主張が認められた」としている。

 訴状によると、2人は2018年9月~20年5月、所管する動物実験施設の廊下で結露があったのに報告しなかったことや、倉庫にアリの死骸があったことなどを巡り、上司や同僚から辞職を強要されるなどのハラスメントを受け抑うつ状態となったと主張している。

新型コロナ インフル患者数増、同時流行懸念 油断禁物!対策徹底を 年末年始以降、徐々に拡大 道内

新型コロナウイルスの感染拡大と季節性インフルエンザの同時流行への懸念が道内でも高まっている。新型コロナの新規感染者が高止まりしているのに加え、インフルの患者数が増加傾向にあるためだ。年末年始に中断していた「全国旅行支援」が10日に再開され、冬の観光シーズンも本格化する中、専門家は「コロナへの警戒心が薄れている」として感染予防の徹底を改めて呼びかけている。

 道内では行動制限のない年末年始以降、新型コロナの感染が徐々に拡大傾向にある。

 7~9日の3連休には各地で成人式が行われるなどして人の流れが活発化したが、10日の新規感染者は2000人を下回った。ただ、連休で検査数が少ないということもあり減少は一時的で、11日には2倍超の4694人の感染が確認され、3日ぶりに前週の同じ曜日を上回った。12日には4133人に減少したが、依然として高止まりしている。11日にはオミクロン株の派生型「XBB・1」が札幌市内で初めて確認された。

 道内ではこれまでも年末年始後に感染者が増加する傾向にある。昨年1月は新規感染者が7日まで100人以下だったが、オミクロン株の拡大に加え、成人式関連のクラスター(感染者集団)も発生し、19日には1000人を超えた。

 道内では今季、インフルエンザが3年ぶりに流行の兆しを見せており、感染者は増加傾向にある。道は昨年12月27日、インフルエンザが流行期に入ったと発表。1定点医療機関あたりの患者報告数は1月1日時点で2・87人だったのに対し、8日には約2倍の5・49人に跳ね上がった。

 道内の保健所30カ所では流行期入りの目安となる「1・0(人)」を超え、道の担当者は「全道域で流行し始めている」と話す。札幌市は新型コロナとの同時流行に対応するため、札幌市医師会と連携して「小児ドライブスルー発熱外来」を開設しているが、市の担当者は「インフルの患者が増加し続けている」と話す。

 新型コロナとインフルの患者が増えると、外来を中心に医療の負担が増し、病床が逼迫(ひっぱく)するおそれもある。また、今月中旬には冬休みが終わり学校が再開することから、児童・生徒らへの感染拡大も懸念される。鈴木直道知事は13日の道新型コロナ対策本部会議で「冬休みが終わり、生活が通常モードに戻る中、インフルが流行期に入った。今一度、基本的な感染対策や部屋の換気などを徹底してほしい」と呼びかけた。

 インフルエンザは1月下旬~2月にピークを迎える。札幌保健医療大の小林清一教授(臨床免疫学)は「これまでは新型コロナ対策がインフルエンザの予防につながり、感染が抑えられていたが、今年は行動制限が緩和され、コロナへの警戒心が薄れているところにインフルエンザが流行し始めている」と指摘した上で、「『感染症慣れ』が広がり、人の往来が増えれば同時に感染拡大する可能性は十分ある。今からでもインフルエンザの予防接種を行い、もう一度手洗いやマスクの着用など基本的な対策を徹底してほしい」と強調した。

CPC含有口腔製剤による新型コロナウイルス感染抑制に期待。

ワクチンや治療薬が普及した現在も多くの感染者を生み出し、医療逼迫や社会経済活動の停滞を引き起こしている新型コロナウイルス感染症(COVID19)。感染・重症化予防には、口腔内ウイルス(SARS-CoV-2)量を減弱させることが重要である。北海道大学大学院歯学研究院の樋田京子教授、博士課程の武田遼氏らの研究グループが、市販の洗口液等に使用されている殺菌成分であるセチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)が、新型コロナウイルスに対して抗ウイルス効果があることを発見した。

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