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「平成27年人口動態統計」

出生数
は100万5656人で、最低数だった前年の100万3539人より2117人増加しました。
 年次推移を見ると、昭和24年の269万6638人をピークに昭和50年以降は減少と
増加を繰り返しながら減少傾向になり、平成23年からは減少が続いていました
が、今回5年ぶりに増加に転じました。
 また、平成27年の合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に生むとされる子
どもの数)は1.46 で、こちらも前年の1.42 より増加しました。
 年次推移を見ると、最も高かったのは1947年の4.54でその後は減少傾向にな
りました。最低の1.26になった平成17年の後は微増が続き、平成26年には低下
したものの、今回は再び上昇しました。
 増加の原因としては、経済環境の好転や、30~40歳代前半を中心に出産が増
えたことが上げられていますが、人口を維持するには合計特殊出生率を2.07ま
で引き上げる必要があるとされています。政府は、少子化対策の充実と働き方
改革で子育てしやすい環境をさらに整えなければなりません。

「医師50人が選ぶ発酵食品&体に良い朝食」

第6位 ぬか漬け

 発酵食品のメリットは栄養素が増えるなど。今回は医師50人が選ぶ体に良い発酵食品BEST6を発表。第6位はぬか漬け。ぬか漬けは発酵で野菜のビタミンが激増する。酪酸菌がポイントで大腸の炎症を抑制することが期待できる。さらに酪酸菌は熱や酸に強い。酪酸は野菜をぬか漬けにすることで摂取できる。

第5位 お酢

 医師50人が選ぶ体に良い発酵食品BEST6。第5位はお酢。酢に含まれる酢酸は高血圧予防につながると期待される。白澤先生は酢は代謝を促進し脂肪燃焼を助けると説明した。

第4位 チーズ

 医師50人が選ぶ体に良い発酵食品BEST6。第4位はチーズ。白澤先生はチーズは医学的にダイエット向きと話した。

 白澤先生はチーズは医学的にダイエット向き、カルシウムが脂肪を体につきにくくする、パルメザンチーズのカルシウム含有量は牛乳の約12倍、チーズを先に食べると脂の吸収が抑えられるなどと説明した。またビタミンB2も発酵によって増える、ビタミンB2は脂肪を運んでもやしエネルギーにするという。

第3位 みそ

 医師50人が選ぶ体に良い発酵食品BEST6。第3位はみそ。みそは乳がん発生リスクをさげる効果があるというデータがある。白澤先生が医学的みそ汁の作り方を紹介。ポイントはみそを溶かすタイミングで食べる直前に溶かすことが大切。芋・海藻のカリウムが具材におすすめ。

第2位 ヨーグルト

 医師50人が選ぶ体に良い発酵食品BEST6。第2位はヨーグルト。ヨーグルトは2型糖尿病リスクを減少させる効果が期待される。善玉菌は加齢とともに変化、免疫細胞に善玉菌がくっつくと免疫力があがる。毎日1カップ程度がおすすめ。

第1位 納豆

 医師50人が選ぶ体に良い発酵食品BEST6。第1位は納豆。納豆は発酵することで肌を作る成分が約6倍となる。

 納豆は発酵することで美肌につながるビタミンB2が約6倍、レシチンが約1.5倍になる。また骨粗相症の予防につながるビタミンK2も増える。ビタミンK2は丈夫な骨を作る、骨粗相症対策にはビタミンK2を取ることも重要。白澤先生は納豆を食べるのは夜がいい、ごま油を数滴たらすといいと説明した。

「酒は百薬の長」を否定する解析結果

これまでの研究では飲酒のさまざまな健康効果が示唆されてきたが、今回、適量(moderate)のアルコールが寿命を延ばすという見解に疑問を呈する研究結果が新たに示された。

 オーストラリア国立薬物研究所のTanya Chikritzhs氏らによると、87件の研究をレビューした結果、全く飲酒をしない人に比べて、適量の飲酒をする人に生存期間の面で利益は認められなかったという。一方、この結果に対して米ボストン大学医学部教授のR. Curtis Ellison氏は、「科学的データからは、少量から中等量の定期的な飲酒が中高年の健康的なライフスタイルと矛盾しないことが支持され続けている」とコメントしている。

 Chikritzhs氏らは、「飲酒を止めた人は、理由として病気になったことを挙げることが多いが、これまでのレビューではその点が見逃されてきた。その結果、こうした人は早期に死亡する比率が高く、飲酒の影響を見誤る原因となっている可能性がある」と主張している。

「 ジェンダーギャップ指数 」

スイスのジュネーブに本部がある「世界経済フォーラム(WEF)」は2006
年から毎年、各国の男女間格差を示す「ジェンダーギャップ指数」を発表して
います。昨年の報告は145カ国を対象とし、ランキング1位は7年連続でアイス
ランド。以下、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンと北欧の国が上位を
占めます。日本は101位とかなり低位置におり、過去4年間も98位、101位、105
位、104位と低迷が続いています。
 アジアのトップは、女性の管理職の比率が半分に近いフィリピンで7位。G7
(主要7カ国)は、ドイツ11位、フランス15位、イギリス18位、アメリカ28位、
カナダ30位、イタリア41位と、日本以外はすべて50位以内に入っています。

 同指数は女性の地位を「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野14項目の
統計データから算出しています。男女それぞれのデータを比較し、0以上のスコ
アで表します。0は男女の格差が最も大きく、スコアが大きくなるほど格差は縮
まり、1は男女格差がない状態、1を超えると女性優位を示します。

 アイスランドの分野別のスコア、順位は、経済= 0.836、5位、教育= 1.000、
1位、健康=0.970、105位、政治= 0.719、1位で、総合スコアは0.881です。
特に政治分野では、1980年、選挙で選ばれた世界初の女性大統領のビグジス・
フィンボガドチル氏が96年に退任するまで4期16年間も務めたこと、女性の首
相が複数誕生していること、国会議員の女性の比率が41%、内閣官僚の女性の
比率が44%と高いことなどが評価されています。

 一方、日本は、経済= 0.611、106位、教育= 0.988、84位、健康= 0.979、
42位、政治= 0.103、104位、総合は0.670、101位という評価です。経済、政
治のスコア、順位が低く、低迷の原因になっています。
 「経済」の個別分野では、「管理職・幹部社員比率」が0.10、116位、「政治」
の個別分野では「国会議員比率」が0.10、116位と特に低くなっています。
 「教育」の個別分野では「識字率」「中等教育(中学校・高校)就学率」が
ともに1.00、1位で男女差がない状態です。ただ、「高等教育(大学など)就
学率」は0.90ながら106位と低位になっています。大学の進学率は男性55%、
女性47%ですが、多くの国では男性より女性が高いため、日本の相対的な評価
を下げる原因になっています。これにより、教育分野全体では84位に留まって
います。
 「健康」の個別分野には「健康年齢」がありますが、男性71.11歳、女性75.
56歳の世界1位の健康寿命(米ワシントン大学などの研究発表)の国だけのこ
とはあり、1.06、1位と善戦をしています。


 昨年の8月に成立した「女性活躍推進法」が、今年の4月から開始となります。
これは、女性が職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活
躍できる環境を整備するためのもので、従業員301人以上の大企業は、(1)自
社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析、(2)その課題を解決するのにふさ
わしい数値目標と取組を盛り込んだ行動計画の策定・届出・周知・公表、(3)自
社の女性の活躍に関する情報の公表を行わなければならなくなります。女性社
員や女性の登用機会の少ない企業にとってはかなりハードルが高い等の課題が
ありますが、女性の社会的地位、日本の国際的な評価にどのような変化が現れ
るか、注目が集まります。

日本の「健康寿命」世界1位男性:71.11歳  女性:75.56歳

世界188か国の2013年の健康寿命を調べると、日本が1位だったとする調査結果を米ワシントン大などの研究チームが英医学誌『ランセット』で発表した。

同チームによると、日本の健康寿命は男性が
71.11歳、女性が75.56歳で男女とも1位だった。
この年の日本人の平均寿命は男性が初めて80歳を超え、女性は86歳だった。健康寿命の男女平均で2位は72.1歳のシンガポール。以下アンドラ、アイスランド、キプロスが続いた。また1990年のデータも算出し、世界では90年~2013年に平均寿命が65歳台から71歳半ばまで延び、健康寿命も57歳から62歳台に延びた。

背景としてエイズウイルス(HIV)やマラリアなどの感染症対策が進んだことを挙げている。

「煮る」「蒸す」で発がん性抑制

くらしナビ・ライフスタイル:「煮る」「蒸す」で発がん性抑制

 ジャガイモなどの野菜や米などの穀類を高温で調理すると発がん性物質の「アクリルアミド」が発生する。内閣府食品安全委員会は健康への影響について「懸念なしとは言えない」との評価結果案をまとめ、意見を募集中だ。農林水産省は既に全国でアクリルアミドの減らし方の講習会を開き、家庭で実践するよう呼び掛けている。

 ●「アクリルアミド」

 アクリルアミドは、炭水化物であるブドウ糖、果糖などの「糖類」と、アミノ酸の一種の「アスパラギン」が、120度以上の高温で加熱されると反応して生じる。炭水化物の多い食品でできやすく、米や小麦などの穀類をはじめ、モヤシ、レンコン、キャベツなどの野菜の料理でも生じる。加工品ではコーヒー、緑茶、パン、ポテトスナック、カレールーなど多くの食品に含まれる。

 調理法別では、「揚げる」「焼く」「炒める」で発生しやすい。一方、「煮る」「蒸す」「ゆでる」は120度以上にならないため、ほとんど発生しない。電子レンジは食品中の水分の加熱で温めるので、「煮る」「蒸す」などと同じように発生しにくい。

 ●保存は8度以上で

 アクリルアミドを減らす基本的な方法は大きく2種類。まずは「貯蔵段階で増やさないこと」、もう一つは「調理時に高温で加熱する時間を短くすること」だ。

 たとえば、ジャガイモは長時間冷蔵すると糖類が増える。常温で保存したジャガイモと冷蔵したジャガイモをそれぞれ200度で10分間炒めた調理実験では、冷蔵した方が約2倍の発生量だった。

 また、イモ類や野菜を調理前に約10分間、水にさらしておくと同じ高温調理でもアクリルアミドの発生量は少なくなる。

 こうしたさまざまな調理実験から、農水省食品安全政策課は「生のジャガイモを保存するなら、冷蔵庫ではなく、8度以上で保存するのがよい。水にさらすと食材の表面からアスパラギンや糖類が洗い流される」と説明する。

 調理時の焦げ具合も、アクリルアミドの発生量を知る目安となる。黒い焦げ目が目立つほど発生量は多い。このため、火力は弱め、加熱時間は短めにするのがよい。また複数の食材を炒める場合は、かき混ぜながら炒めると少なくなることも分かっている。

 ●食事内容改善から

 ただ、野菜はビタミンやミネラルなど大切な栄養素の補給源になり、野菜の摂取はがんなど生活習慣病の予防にもなる。佐藤洋・食品安全委員会委員長は「アクリルアミドの摂取をゼロにすることは不可能だ。特定の食品、特定調理法に偏ることなく、いろいろな食材を食べるのがよい」とアドバイスする。

 さらに、食材の加熱は病原菌を殺して食中毒の防止になるほか、適度な焦げ目はおいしさにつながるメリットもある。あまり神経質になる必要はなく、農水省食品安全政策課は「炒めものや揚げ物を食べることが多い人は、まずはバランスの良い食事を実践した上で、できる範囲内でアクリルアミドが増えない調理法を心がけたい」と話す。【小島正美】

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 ◇アクリルアミド

 ダムやトンネル建設の接着剤など工業用原料として使われている。2002年にスウェーデン政府が「食品の高温調理によって発生する」と公表し、注目された。食品安全委員会によると日本人の平均摂取量は体重1キログラムあたり1日0.24マイクログラム(マイクロは100万分の1の単位)で、欧州連合加盟国(0.4~1.9マイクログラム)より少ない。どのような食品から摂取しているかの内訳では、約6割は高温調理したモヤシ、レンコン、ジャガイモなどの野菜から。残り約4割はコーヒー、菓子類、パン類など。

 食品安全委員会が「懸念なしとは言えない」と評価したのは、日本人のアクリルアミドの平均摂取量が、動物実験でネズミがアクリルアミドを食べてがんが10%増えた量と比較的近かったため。

脂肪分解、促進たんぱく質…メタボ治療に期待

自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の富永真琴教授(57)らの研究グループは、脂肪を分解して熱を発生させる働きを高めるたんぱく質「TRPV2チャネル」を見つけたと発表した。

 メタボリックシンドロームの治療などへの応用が期待できるという。

 脂肪の燃焼は「褐色脂肪細胞」内で、たんぱく質の一種「UCP1」によって行われるが、研究グループは、これとは別のたんぱく質「TRPV2チャネル」が燃焼効果を高めていることを解明したとしている。

 マウスを使った実験では、「TRPV2チャネル」を持たないマウスはエネルギーの消費が少なく、肥満になりやすかった。

 富永教授は「TRPV2チャネルの働きをコントロールすることで脂肪の燃焼を活性化できれば、メタボリックシンドロームの治療や肥満の改善にもつながる」と話している。

 研究成果は、ヨーロッパ分子生物学会誌「EMBOリポート」3月1日号に掲載される。

コカ・コーラでがん治療薬の効果が向上する?

コカ・コーラが肺がん治療によくみられる難題の解決に有用である可能性が、新たな研究で示唆された。

 非小細胞肺がんの強力な治療薬であるタルセバ(一般名:エルロチニブ)の効果は、胃のpH値によって左右される。しかし、タルセバを使用する患者の多くはプロトンポンプ阻害薬(PPI)と呼ばれる胸焼け防止薬を服用する必要があり、PPIによって胃のpHが高くなる(アルカリ寄りに傾く)と、タルセバの吸収率は低下し、効果が低減してしまう。ある研究では、PPIの使用によりタルセバの血中濃度が61%低下することが明らかにされている。

 エラスムスMCがん研究所(オランダ、ロッテルダム)のRoelof van Leeuwen氏率いる研究グループは、酸性飲料であるコーラをタルセバと一緒に服用することにより、胃のpHを逆転させることができないかと考えた。

 研究では、タルセバを併用する非小細胞肺がん患者28人を対象とし、被験者の半数にはPPIを服用してもらった。最初の7日間は薬剤とともに約230mlの水を飲み、次の7日間は同量のコカ・コーラ・クラシックを飲む群と、逆の順序で飲む群に、患者を無作為に割り付けた。

 その結果、コーラの摂取によりタルセバの吸収率に、臨床的にも統計的にも有意な上昇がみられたという。この結果は「Journal of Clinical Oncology」オンライン版に2月8日報告された。

 研究著者らは、PPIを服用する患者でタルセバの効果を最大に高める方法として、1缶未満のコーラを飲んでもらうことは容易に実行できると述べている。米ノースウェル・ヘルス・プレインビュー病院(ニューヨーク州)のAlan Mensch 氏は、「タルセバを必要とする患者の多くは、胃炎や鎮痛薬による胃酸を減らすためにPPIを服用する必要がある。その対策としてコーラを利用することは興味深い」と説明している。

 コーラが選ばれたのは、オレンジジュース、セブンアップ、ドクターペッパーなどの他の飲料に比べて胃の酸性度を一時的に増大させる効果が強かったためだという。

 患者の感想としては、250mlのコーラの忍容性は良好であった。研究グループは、胃のpHに依存する他のがん治療薬に対してもこの戦略が有効である可能性があるとし、該当する薬剤としてダサチニブ、ゲフィニチブ、ニロチニブなどを挙げているが、今後の研究で評価していく必要があると強調している。

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