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「白内障の手術はこわくない」

目には青葉 山時鳥(ほととぎす)初松魚(がつお = 鰹)
 美しい新緑を見、ホトトギスの声を楽しみ、ハシリの鰹を味わうのが江戸っ子
の粋というもの。江戸時代前期の俳人、山口素堂の句のとおり、爽やかな中にも
太陽光線が強くなって、なんとなく心弾むこの季節。「女房を質に入れても…」
なんて失礼なことをいう輩(やから)もいたようですが。

 さて、目に鮮やかな青葉の全体が白く霞んで見えたり、二重に見えたり、眩し
かったりしたら、白内障の恐れあり。白内障はカメラのレンズに相当する水晶体
が混濁し、光がきちんと網膜に到達することができなくなる病気です。最近、父
が白内障の手術をしたので、主治医の先生にしっかりお話を伺いました。


                      コラムニスト 鈴木 百合子

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経鼻内視鏡検査が見落としが多いとは思えない(上)

経鼻内視鏡は楽で安全性も高く、癌検診の裾野を広げたとして高い評価を得ている。一方で細径化に伴い若干の機能制限は避けられなかった。「通常径の経口内視鏡(以下、通常内視鏡)を使い慣れていると非常に使いにくく感じられる」(12月号の記事での医師のコメント)との見方もある。しかし、経鼻内視鏡も慣れれば使いにくいとは感じない。

経鼻内視鏡には通常内視鏡とは異なる特性がある。それを欠点と呼ぶのは適切ではない。通常内視鏡は遠景気味で、広く見渡すような観察に適しているし、経鼻内視鏡は近接で比較的狭い範囲を見ることに長けている。近接時の解像度は通常内視鏡に勝るとも劣らないとの報告もあり、明るさの低下も補える。

通常内視鏡と同じ感覚で経鼻内視鏡検査を行うと、若干違和感を覚えるかもしれない。経鼻内視鏡の特性に合った観察法を工夫する必要がある。

なぜ渡航歴ない新型インフルエンザ患者を拾い上げることができたのか?

ひと言でいえば、現場の医師の感覚はやはりするどい、ということだろう。

 現在 日本で主に流行している季節性のインフルエンザはB型で、A型は流行していない。それなのにクリニックの医師が診た高校生は、迅速検査でA型陽性だった。この地域の高校生の間でこの時期にインフルエンザ様の症状を訴える方が増えているとの情報もあったようで、これはおかしいと、検体を公的な検査機関に送ったのではないか。

 検査までには3日かかっている。これについては、おそらく検査機関が渡航歴のある発熱外来受診者の検体のPCR検査を優先したのだろう。渡航歴のない人の検体が後回しになるのは自然なことだ。

 今回の事例について、「PCR検査をするまでに3日かかった」と、またもや非難論調が出ている。しかし私たち医師はそこを問題視するのではなく、全国的にはむしろB型インフルエンザが多いこの時期に、A型が限られた地域で多発していることに対して「何やら異常である」という感覚を持てることの重要さを、この事例から改めて学ぶべきだと考える。


 現時点での本邦の症例定義では、海外渡航歴があることを前提としている。今回渡航歴のない人に発症が見られたことで、今後改訂がなされるだろう。しかしそれまでの間でも、渡航歴のない人がインフルエンザ様の症状を訴えて受診することは当然あり得る。では、当面、どうすればいいのか?

 インフルエンザ様症状の患者が来院したら、いつも通り感染対策に留意しつつ診て、可能な限り迅速検査による診断を行う。常に自施設・他施設でA型インフルエンザの多発がないかを確認し、地域の方々や保健所の担当者とよく連絡を取りつつ、早期の拾い上げにつなげる―。

 いつも通り淡々とやることが重要だ。結局は、いつも通りのインフルエンザ対策をやればよいと思う。

「和菓子屋の店先に咲く花々」

 おいしい新茶をいただくと、ふと食べたくなるのが、しっかり冷やした水羊羹。
 それも、桜の葉を敷いた、濃い紫のプルンとした水羊羹でないと!

 お彼岸の牡丹餅(ぼたもち)、花見の桜餅(さくらもち)、お節句の柏餅(か
しわもち)と来て、新茶が出まわる頃に、新茶の香りを引き立てる水羊羹がショー
ケースに出てくるのは、日本ならではの季節感です。

 先日、青山の骨董通りにある老舗の和菓子屋に立ち寄ったら、家族に頼まれて
いた柏餅は、残念ながら5月9日で販売終了。その代り、海外で暮す知人のため
に、和三盆(わさんぼん)のきれいな干菓子をいくつか箱に詰めてもらいました。


                      コラムニスト 鈴木 百合子

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たくさん眠れば眠るほど健康、というわけではありません

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大事なのは、全体の睡眠時間をコントロールすることです。例えば、床に入っている時間が9時間で、実際に眠れている時間が5時間なら、床に入っている時間をとりあえず7時間程度に短縮し、起床時間から逆算して就床時間を決めてやります。そうすれば、徐々に眠りの質は改善されていきます。
日本人には「理想的な睡眠時間は8時間」という「8時間神話」が根強いので、私はよく「8時間寝る人よりも、7時間、6時間の人の方が長生きするんですよ」と言って、上図のようなデータを紹介しています。

 多くの人は「たっぷり眠って、すっきり目覚めることが健康の証し」と考えがちですが、朝起きるなり、はつらつとしてやる気に満ちているというのは、体内時計の仕組みを考えるとあり得ません。寝る前にはぼんやりしているクールダウンの時間、起床後には徐々に活動性が上がっていくウォームアップの時間が1~2時間あるものです。朝起きて「もう少し寝たいな」と思うくらいがちょうどいい。

 夜に蛍光灯の光を浴びると刺激になって眠れなくなる、という人もいますが、リビングルームの光くらいでは影響がないと考えてよいと思います。夜中に目が覚めたら、電気を付けてテレビを見ていたっていい。自分にとって心地よければ、決まり事にとらわれる必要はありません。

 ウォーキングの勧め

 メタボ検診の普及のせいか、ひざ痛の患者さんが整形外科に受診されるケー
スが増えています。
 軽症の変形性ひざ関節症と診断されるケースが多く、ひざ関節の軟骨が磨り
減って骨と骨とがぶつかって痛む病気です。治療法としては軟骨に負担をかけ
ないようにひざをいたわるのかと思いきや、逆に「ウォーキング」を勧めてい
るそうで、血管の無い軟骨には関節液をしみ込ませるのに毎日、何千回と力を
かけて動かすことが肝要とのこと。週2~3回、20分程度のウォーキングで効
果が出るそうです。このさわやかな季節、メタボ対策の一環としてもウォーキ
ングを始めてみてはいかがでしょうか。

豚インフルエンザの発生状況を発表―厚労省

厚労省はこの中で、WHO(世界保健機関)からの情報を基にメキシコと米国における状況を報告した。メキシコでは、3月18日―4月26日に59例の死亡例を含む854例のインフルエンザ様症状のある患者が発生。このうち18例については、カナダで豚インフルエンザウイルス(H1N1亜型)であることが確認されており、12検体については米国で報告されている豚インフルエンザウイルス(H1N1亜型)と遺伝学的に同一と報告されている。
 一方、米国政府は、7人の豚インフルエンザ(H1N1)確定症例(5人はカリフォルニア在住、2人はテキサス在住)と9人の疑い例を報告した。確定症例7人のうち、1人は短期間の入院を要したものの、全員軽度のインフルエンザ様疾患であり、死亡例の報告はない。

 厚労省の対応としては、▽情報収集と提供▽流行地に渡航する人への注意喚起▽流行地から帰国する人への対応▽医療関係者への情報提供▽電話相談窓口の設置-が挙げられた。
 厚労省によると、25日から厚労省に開設されている電話相談窓口には、26日の1日で836人から相談が寄せられ、その多くは「米国旅行やメキシコ旅行は大丈夫か」という内容だった。うち3人から「症状があって心配だ」との相談があったが、いずれも特段の問題はなかったという。厚労省では、電話相談窓口を午前9時から午後9時まで14回線を使って当面は継続する考えだ。

 またワクチンの開発については、まずメキシコおよび米国の豚インフルエンザのウイルス株の特定に努めるとともに、豚インフルエンザの重篤性なども勘案し、季節性インフルエンザワクチンの製造を中断して豚インフルエンザ用ワクチンの製造に切り替えるかどうか判断するなど、必要な対策を実施することにしている。
 ワクチンの製造が必要と判断された場合には、新型インフルエンザ対策行動計画を踏まえて、豚インフルエンザウイルス株を特定した後、鶏卵(有精卵)などが確保でき次第、パンデミックワクチンの生産を開始するよう、ワクチン製造会社に要請する方針だ。
 豚インフルエンザワクチンの生産を決めて、ウイルス株を入手してから最初のワクチンができるまで、6か月かかる見通し。
更新:2009/04/27 20:31   キャリアブレイン

正しい感染症予防で快適な休暇を―GW前に厚労省が注意喚起

安全で快適な海外旅行も実は危険と隣り合わせ。感染症はあらゆる場所で影を潜めている。ゴールデンウィークを間近に控え、厚生労働省はこのほど、海外で注意すべき感染症やその予防対策について、あらためてホームページで注意喚起を行った。基本的な予防対策としては、▽動物との接触▽食べ物や飲料水▽虫刺され―に注意が必要となるという。

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 ホームページでは、海外で特に注意すべき感染症として、▽狂犬病など動物との接触によって感染するもの▽コレラなど食べ物や水を介するもの▽マラリアなど蚊など節足動物を介するもの―を挙げ、それぞれについて感染予防の方法を紹介している。

 動物との接触による感染症では、感染源となる動物に極力近寄らないことが重要だという。このうち、狂犬病については、感染動物(特に犬)に咬まれることにより唾液からウイルス感染し、発症するとほぼ100%の確率で死に至るといわれている。世界のほとんどの地域で発生する可能性があり、昨年11月にはインドネシアのバリ島で、狂犬病の犬に咬まれたとされる原住民数名の死亡が確認されている。万が一かまれた場合は速やかに診療機関を受診し、消毒、ワクチンの接種を受ける。
 食べ物や水を介する感染症では、生水や氷、サラダ、生鮮魚介類など、十分に熱処理がされていないものの飲食に注意することが予防につながるという。また節足動物を介する感染症では、屋内外を問わず、肌の露出を避け、虫よけローションを使用するなど、やぶ蚊類に刺されないように注意することが大切だとしている。

 厚労省では、海外旅行を計画している人は、旅行プランに合わせ、渡航先での感染症の発生状況に関する情報を入手し、適切な感染予防に心がけるように呼び掛けている。感染症の発生状況や感染症に関する情報は、検疫所や外務省のホームページで閲覧できるほか、各空港や港の検疫所でもリーフレットやポスターによる情報提供を行っている。また、検疫所では健康相談も行っており、帰国時に発熱や下痢など、体調に不安がある場合は、担当係員まで相談してほしい、としている。
更新:2009/04/20 23:09   キャリアブレイン

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