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「ウイルス除去率99%」に根拠なし 消費者庁が2社に措置命令

消費者庁は17日、「ウイルス除去率99%」などとうたった2社の空間除菌商品には効果を裏付ける根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)にあたるとして、2社に対して、商品のパッケージなどの表示をやめることなどを求める措置命令を出した。

 同庁によると、2社は「大木製薬」(東京都千代田区)と「CLO2 Lab」(兵庫県西宮市)。2社は商品にはウイルスを除去する効果がある二酸化塩素を発生させる成分が含まれ、室内などのウイルスの除去ができるとうたっていた。同庁は2社に表示の根拠となる資料の提出を求めたが、いずれも密閉空間での実験結果で、室内での効果をうたう根拠とは認められないと判断した。

 大木製薬は「措置命令は遺憾で、法的措置を講じることも視野に、慎重に検討する」とコメント。消費者庁によると、「CLO2 Lab」は「命令の内容を精査し、対応を検討したい」と説明しているという。

コーヒーとアミロイドβ

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☕はアミロイドβ(Aβ)の蓄積を遅らせる。世界の大手製薬会社がアルツハイマー病(AD)治療薬から撤退する中、㈱エーザイの新薬(BAN2401:アデュカヌマブ)をFDAが承認して、現在日本でも審査中。効能は「Aβの蓄積を遅らせる」。今回の論文は、認知力正常な227人(>65歳)を10年間追跡し、☕1日摂取量が3杯以上の群で、Aβ蓄積量CL=3.7を観察しました(図の右端)。☕博士:CLとは、健康成人での蓄積レベルを0、典型的なアルツハイマー病の蓄積レベルを100として、症例ごとのスケールを表示する方法。別途、BAN2401 の18ヶ月投与では5.5となっています。数値的には、☕とBAN2401 は同等です。

 高齢者の外出支援

新型コロナウイルス禍の外出自粛によって高齢者の身体機能の低下(フレイル)が懸念されています。高齢者の外出を支援する、「移動」をめぐるさまざまな技術開発が加速しています。
 エクサホームケアが普及を進めるアプリ「ケアコチ」は歩行の動画から衰えた部位を解析し転倒などを防ぐツールです。高齢者に、独り歩きと歩行器を使った時の2回、5メートルを歩いてもらい、その後ろ姿を撮影。動画からAIが肩や脚の13箇所を検知して歩行器の有無によってできる歩行の速度やリズム、脚の上がり方の違いを解析して転倒リスクの高さを判定します。
 ヤマハ発動機は、千葉大学と共同し、低速の電動車両を使って高齢者の外出や社会参加を促し、その結果、健康や介護予防にどう寄与するかを検証する研究を始めると発表しました。研究では運転手を含めた定員7人の低速電動車両を定期路線バスのように巡らし、移動の範囲がどのくらい広がったかを見ながら、各種の健康指標、心の状態が実験の前と後でどう変わったかを検証します。
過疎化で公共交通機関が乏しい地域が増える中、地域の足として低速電動車両の意義を明確にして普及を促したい考えです。
 電動車いすのメーカー、WHILLは折りたたみができて、持ち運びがしやすい軽量の電動車いすを発表しました。イスのようなシンルな構造で、重さは27キロと以前のタイプと比べて半分程度です。簡単に折りたたむことができ、タクシーの後部座席に載せることもできます。
 高齢者が家に閉じこもる状態が続くと、認知症やうつ病などを発症するリスクが高まり、要介護にもつながりかねません。高齢者の外出を支援する活動が広がることが期待されます。

タンパク質はどう摂ればいい?

推奨される摂取量はどのくらい?
 フレイルやサルコペニアの予防・改善には、筋肉量、筋力、身体機能と強く関連するタンパク質を十分に摂取することが重要です。高齢者(65歳以上)のタンパク質の推奨量は体形や身体活動量にかかわらず、男性は1日に60g、女性は50gを下限としています。言い換えれば、1日に体重1㎏あたり1.0g~1.25g以上のタンパク質を摂取する必要があるということ。一見簡単なようですが、今元気な地域在住高齢者でさえ、多くは1g/㎏体重/日も摂れていないのが現状です。
 では、タンパク質は食材にどのくらい含まれているのかというと、肉類の場合、鶏ささみ(若どり・生)100gで23.9g。和牛ヒレ(生)100gで19.1g。調理方法などにもよりますが、50g以上のタンパク質を摂るには軽く250g程度の肉を食べなければならない計算になります。

あんぱんと牛乳の組み合わせは最強の間食!

食欲や口腔機能の低下などによって1回の食事量が減ってきたという人は、間食の回数を増やして1日のエネルギー摂取量を補うようにしましょう。間食には、エネルギーとタンパク質を摂取できる乳製品、卵、豆類がおすすめ。油を多く含みエネルギー確保ができるクッキーやチョコレート、パンも適しています。
 例えば、普段のおやつを「煎餅とお茶」から「あんパンと牛乳」の組み合わせにするだけでも栄養価はかなり変わります。牛乳は脂質が多くカロリーが高いうえにタンパク質やビタミンDが摂れ、水分補給にもなります。あんの原料である小豆にはタンパク質が豊富に含まれています。間食によって血中のアミノ酸濃度の変動が抑えられる(食事と食事の間にアミノ酸濃度が下がらない)とタンパク質合成能も高くなるので、この組み合わせのおやつは高齢者にとって最強といえるのです。

地中海食の特徴

  ●果物や野菜、オリーブオイル、ナッツ類、豆類、未精製穀物を   
   毎食使用。
  ●乳製品や肉よりも魚を多く使う
   (牛肉、豚肉、菓子は月に数回程度)。
  ●食事と一緒に適量の赤ワインを飲む。

地中海食で健康増進を

 近年、n-3系とn-9系の油を上手に摂れる地中海食が注目されています。地中海食はイタリア、ギリシャ、スペインなどの地中海沿岸の国の人が食べている伝統的な料理のことで、肥満を予防・改善するダイエット関連のワードとして目にすることも多くなりました。地中海食の定義は広く、特徴としては加工度を最小限にとどめ、その地域でとれた旬の新鮮な食材を使った料理であること。
 魚介類やオリーブオイル、ナッツ類などを多用し、赤身肉の使用と加糖(菓子)を減らして、植物性食品が豊富に摂れるような食事のパターンになっています。
 地中海食は死亡率の低下や、心血管疾患、がん、アルツハイマー病などの発生率の低下との関連が多数報告されています。複雑な調理手順がなく、入手の難しい食材や特別な調理器具も必要としないので、日常の食事に気軽に取り入れてみてはどうでしょうか。

宇宙旅行時代の到来

米国で宇宙旅行サービスの実現を目指す動きが相次いでいます。
 英起業家のリチャード・ブランソン氏が7月11日、自身で創業した米ヴァー
ジン・ギャラクティックの機体で宇宙空間に到達。米アマゾン・ドット・コム
創業者のジェフ・ベゾス氏も2000年に設立した米ブルーオリジンの宇宙船での
宇宙飛行に成功しました。価格は1人2000万円台が想定され、宇宙に行くのが
「夢」ではない時代が訪れようとしています。
 ヴァージンが提供する宇宙旅行の価格は25万ドル(約2800万円)を計画し、
2022年の運航開始を目指しています。上空で母船から切り離した宇宙船が
ロケットエンジンで宇宙へ向かい、地上と宇宙の「境界」とされる高度100キロ
メートル付近に到達後、即座に地上に戻ってくる飛行方式です。世界で約600人
が予約していますが、今は受け付けを中断している状況です。
 ヴァージンが翼を備える飛行機のような宇宙船を使うのに対し、ブルーオリ
ジンは垂直に離陸するロケットからカプセルを切り離して宇宙に向かいます。
ヴァージンが11日に到達したのは高度約86キロメートル。それに対して「100
キロメートルまで到達できる」「飛行機サイズの窓ではなく、107センチメー
トル×71センチメートルの大きな窓を備えている」と優位性を強調しています。
価格は未定ですが、20万~30万ドル(約2200万~3300万円)になると推定され
ています。
 ベゾス氏やブランソン氏が目指す高度100キロメートルへの宇宙の旅は、従
来の高度400キロメートルの国際宇宙ステーション(ISS)への滞在費用が数十
億円とされるのに比べると、格段に行きやすい価格設定になっています。

 2021年は「宇宙旅行元年」になる可能性がありますが、その先には月面など
のより遠い領域を巡るビジネスの戦いや、さらには宇宙機を都市間の高速移動
に応用する構想もあります。
 米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)率いるスペースXは今秋
に高度540キロメートルへの宇宙旅行、2023年には地球から約38万キロメート
ル離れた月を周回する旅行を計画しています。月を周回する旅程は5日23時間
で、ヴァージンやブルーオリジンの高度100キロメートルよりも本格的な旅行
です。また、世界中のあらゆる場所を1時間以内で移動できるようにする(ロ
ンドン→ニューヨーク:29分、ニューヨーク→パリ:30分等)との計画も掲げ
ています。
 宇宙空間の移動は、リスクを伴うと共に、巨大な市場を生み出す可能性を秘
めています。起業家による宇宙を巡る戦いは、今後さらに激しくなりそうです。

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