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救急患者の情報閲覧、 診療所に拡大を検討

「医療情報基盤・診療報酬審査支払機構」(DX審査支払機構)は、全国の医療機関が救急患
者の医療情報を確認できる仕組みの機能強化を年度内に進める。現在は病院に限定されている
利用を休日・夜間の診療所に拡大することを国などと連携して検討する。
国の医療情報化推進方針を踏まえた2026年度の計画に「救急時医療情報閲覧機能」の強化
を盛り込んだ。
救急時医療情報閲覧機能は、救急患者に意識障害があって同意を得られなくても、受診歴(3
カ月間)のほか、レセプトに基づく診療や調剤の実績(いずれも3カ月間)、手術実績(5年
間)などを閲覧できる。
救急医療などに対応する病院の利用を想定し、24年12月に運用が始まった。
DX 審査支払機構は、休日・夜間の急患に対応する診療所への利用の拡大を国や関係者と連
携して検討する。

「蘇生望まず」7割搬送 全国の消防 岡山大チーム調査 希望と隔たり、訴訟懸念も 救急の環境整備必要

人生の最終段階にあり、人工呼吸や胸骨圧迫(心臓マッサージ)といった心肺蘇生(そせい)を望まない意思を示していた人の約7割が、自宅などで心肺停止となった後に心肺蘇生を受けながら病院に搬送されていたことが、岡山大の研究チームによる全国調査で分かった。「穏やかに最期を迎えたい」という患者本人の希望と、蘇生を職務として全うする救急現場の対応に隔たりが生じている実態が浮き彫りとなった。

 心肺蘇生は救命に有効な措置である半面、体力の落ちた高齢者には肋骨(ろっこつ)骨折を伴うなど身体への負担が大きく、終末期の医療やケアを事前に家族、医師らと話し合う「人生会議(ACP)」の場でも措置を望まないケースが一定数あるという。

 他方、蘇生中止は自治体や消防、救急医療の関係機関でつくる地域のメディカルコントロール(MC)協議会が策定した「手順」に基づき、各消防本部の救急隊が判断し、患者のかかりつけ医から直接の指示があるなどすれば措置を取りやめている。研究チームは今回、患者が望む選択肢としての蘇生中止の在り方を探ろうと状況を調べた。

 調査は2025年10、11月にオンラインで実施。24年1年間の手順策定や運用実態について、全国297のMC協と791の消防本部全てを対象に尋ね、175MC協(58・9%)と561本部(70・9%)から回答を得た。

 手順を策定しているMC協は全体の41・1%、実際に運用していた消防本部は47・2%にとどまった。蘇生を望まない意思を示していた患者のうち、71・1%が措置を受けながら病院に搬送されていた。手順を運用していない消防本部ほどその割合が高かった。

 さらには、手順があるにもかかわらず、蘇生中止の対象となる患者を搬送した消防本部の51・7%が、手順を一度も適用していなかった。研究チームは措置を中止した場合、訴訟や法的責任を問われるのではないかという救急隊側の懸念も背景にあるとみている。

 調査を取りまとめた岡山大の田辺綾客員研究員(救命救急)は「本人の意思を尊重するには、手順を作るだけでなく、現場で実際に使える環境を整える必要がある」と指摘。「市民へのACPの普及や、かかりつけ医と救急隊との連携を進めるとともに、救急隊が安心して判断できる法的な枠組みも必要だ」と話している。

外来・在宅ベア評価料70.8%算定

外来・在宅ベースアップ評価料は中医協の調査で、2024年度診療報酬改定後の算定が約4割にとどまっており、2026年度改定でてこ入れが行われた。今回の調査では、「今改定前から継続して算定」が57.6%、「6月から新規に算定」が13.2%で、合計70.8%が算定していた。「算定の予定はない」も26.5%と低い割合だった。

道内無医地区 前回調査比1減63地区に 夕張で新規該当 浦幌町などは準無医へ

厚生労働省は、医療機関を容易に利用できない「無医地区」の2025年度調査結果を公表した。北海道内の無医地区は63地区で、前回調査(22年)から1地区減少した。市町村別では、新たな医療機関が進出し、無医地区を解消した実績はなかった。積丹町は町営の循環バスが通院患者を医療機関に送り始め、各1地区ずつあった無医地区、準無医地区ともにゼロになった。夕張市は民間の路線バスが休止し、新たに無医地区が発生した。幌延町と浦幌町は無医地区から準無医地区への移行があった。


 道内の状況は、受療環境が改善した積丹町が無医地区1、準無医地区1あったが25年にゼロとなった。民間会社が運営していた路線バスが23年9月末で廃止したのをきっかけに、同年10月から町運営の循環バスが運行を開始したことで無医地区、準無医地区のエリアにバスが通り、医療機関までのアクセスが容易となった。無医地区が解消した一方で、人口減に伴う患者数の減少で医療機関の赤字経営の問題など、地域医療を守るための対策は引き続き必要だ。

 夕張市は、新たに南部地区が無医地区となった。23年に市内の交通を担う夕鉄バス(夕張市)がドライバー不足等を理由に札幌直通の市外路線を廃止。このため、南部地区近隣の停留所が消滅したことより医療機関へのアクセスが困難となったことが原因だ。現在は市立夕張診療所が運行するデマンドバスが、南部地区もカバーすることでアクセスを確保している。

 鶴居村の無医地区は、22年時点の4地区に支雪裡地区が加わり5地区となった。支雪裡地区にあった医療法人資生会(佐藤正俊理事長)が運営するつるい養生邑病院が医師確保の難航などの理由から24年7月末に閉院したためだ。現在村内の医療機関は村立鶴居診療所(無床)のみとなっている。ただ、同診療所も今年3月末まで指定管理者を務めていた資生会が医師確保困難として契約延長に至らず、4月から村直営となった。院長は前院長のつながりで一時的に診療を担ってもらっている状況で、訪問診療には対応していない。

インフル早期流行の要因は「日本の亜熱帯化」とインバウンド

日本国内でも、ここ5年ほどは沖縄などで夏場でも早くから流行が見られます。ですから、「1999年以降2番目に早い」という捉え方よりも、「夏場でもインフルエンザは流行し得るもの」という認識が重要です。

 今年これほど大規模に流行している要因としては、地球温暖化とインバウンド(訪日外国人)の増加の2つが大きいと考えています。今年の夏は全国的に見れば異常な暑さでしたし、雨の降り方もかつての日本とは異なり、亜熱帯地方のスコールのようにザーッと降るなど、日本の気候が亜熱帯化しつつあります。暑かったり大雨が降ったりすれば、人々は外出を控え、クーラーをかけて部屋に閉じこもります。そうして室内の湿度が落ちて乾燥し、密集とまではいかなくとも「密」に生活することが多くなる状況が、流行の要因になっています。かつては「気温が10度以下になり、乾燥してくると流行する」と言われていましたが、今は必ずしもそうではありません。

 もう一つの要因であるインバウンドについて述べると、北半球と南半球では流行の時期が逆になりますから、南半球で夏場に流行しているウイルス(昨年の流行株など)を、8月や9月の休みに日本へ来るインバウンドの方々が持ち込んでいる可能性は十分にあります。

台風25号、千葉県の医療機関の浸水被害が相次ぐ

9月21日から22日にかけて台風25号の影響で大規模な浸水や崖崩れが発生し、死者を含む甚大な人的・物的被害が生じている。8月に豪雨被害に遭ったばかりの千葉県内では9月22日正午時点で、15施設で浸水被害が確認されるなど、計25件の医療機関に被害が出ている。

 9月22日の千葉県災害対策本部会議の資料によると、県内では計25の医療機関で被害が発生。内訳は、浸水が15件と最も多く、停電が4件、雨漏りが4件、土砂崩れが1件、その他が1件だった。県は医療機関に対して、EMISでの被害報告を呼びかけており、被害の把握を進めている。

 千葉県循環器病センターでは一時停電が発生し、救急の受け入れを停止する事態となったが、22日までに復旧し、通常の診療体制を取っている。その他の県立病院では、一部で雨漏りなどが生じたものの、診療への直接的な支障は発生していないという。

 県はDMATやDPATの調整本部を設置し、被災医療機関の被害把握と支援ニーズの確認を進めている。

北大病院精神科・加藤教授らの研究G 「メタバース診療システム」共同開発に着手 引きこもり患者の受診ハードル軽減

北海道大学病院精神科神経科の加藤隆弘教授(51)らの研究グループは、Mediative(東京都)、クラスター(東京都)との産学連携で、社会的ひきこもり状態にある人や精神疾患患者を対象に、メタバース(インターネット上に構築された3次元仮想空間)を活用した「メタバース診療システム」共同開発に着手した。患者の受診ハードルを下げるツールで、ひきこもり支援の先進的取り組みとして期待されている。

 日本のひきこもり支援の状況は深刻で、ひきこもり当事者数はコロナ禍前の約110万人がコロナ後には約150万人に増加。背景には、うつ病や不安症といった精神疾患を持つ人が7割ほどいるという。

 支援で最も難しいのが、当事者が対人接触を避け、一人で問題を抱え込んでしまうこと。精神科への偏見、自身の姿を他者に見せたくないという思いから、受診に至らないケースが多く、家族もどこに相談すればいいか分からず苦慮しているのが現状だ。

 加藤教授は2013年に九州大学病院で、ひきこもり研究外来を立ち上げ、本人・家族双方への支援法の開発に取り組んできた。ひきこもり支援機関でメタバースによる就職相談などを行った際、メタバース空間が対人緊張の緩和に有効と知り、診療システムへの応用につながった。

1万1千人が国保逃れ 38社ビジネス、国調査 個人事業主やフリーランス

厚生労働省は14日、国民健康保険料の納付義務がある人を負担額の小さい社会保険に加入させる「国保逃れ」をビジネスとして手がけていた事業者が、全国で38社確認されたとの調査結果を発表した。利用者は計1万1610人に上った。個人事業主やフリーランスらから会費を受け取って法人の役員に形式的に就任させ、労使折半の社会保険に加入させていた。

 他に7社が同様のビジネスを行っている疑いがあり、実際の利用者はさらに多い可能性がある。厚労省が実態調査を続ける。

 個人事業主らは本来、国民健康保険と国民年金の保険料を支払う必要がある。国保逃れの利用者に対しては、過去にさかのぼって保険料支払いを求める可能性があるという。

 調査では、役員ではなく短時間労働者として雇っていた疑いのあるケースも確認された。厚労省は14日、極端に労働時間が短く常用的な使用関係になければ、社会保険加入は認められないとする通知を全国健康保険協会などに出した。

 国保逃れは個人事業主らを一般社団法人などの役員に就任させ、会社員らと同じ社会保険に切り替える手法が目立つ。報酬が低額なほど保険料も低くなるため、負担額を抑えることができる。「保険料削減スキーム」などとうたい、勧誘するビジネスが広がっていた。

 厚労省は3月、役員の業務が勉強会参加やアンケート回答にとどまる場合は社会保険加入を認めないとする通知を出し、疑わしい事業所を調査していた。

 日本維新の会や参政党は所属していた地方議員が国保逃れに関与したとして処分している。

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