厚生労働省は20日、2026年度診療報酬改定の基本方針の骨子案を社会保障審議会の医療保険部会に示した。 物価や賃金の上昇、人手不足などへの対応を重点課題に位置付けた。 骨子案では、医療機関の資金繰りが悪化して医療サービスを継続できなくなる事態を避けるため、物価高騰に伴うコスト増への対応や医療従事者の賃上げ・人材確保の取り組みを進めることが急務だと強調した。
厚生労働省は20日、2026年度診療報酬改定の基本方針の骨子案を社会保障審議会の医療保険部会に示した。 物価や賃金の上昇、人手不足などへの対応を重点課題に位置付けた。 骨子案では、医療機関の資金繰りが悪化して医療サービスを継続できなくなる事態を避けるため、物価高騰に伴うコスト増への対応や医療従事者の賃上げ・人材確保の取り組みを進めることが急務だと強調した。
厚生労働省は11月21日の中央社会保険医療協議会総会で、「2024 年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査」の結果を報告した。今回初めて医療 DX の実施状況の調査を実施。電子カルテシステムの導入状況について「稼働中」との回答が病院で 77.7%、診療所で71.0%だったことが分かった。 一方で、特に診療所では電子カルテシステムが稼働中と回答した割合が医療 DX 推進体制整備加算の届出有無で大きく開きがあり、加算1を届け出た施設では 97.3%だったのに対し、届け出ていない施設では 46.2%にとどまっていた。
政府は 11 月 21 日に臨時閣議を開き、21.3 兆円規模の総合経済対策を閣議決定。 その中で、赤字の医療機関・介護施設を中心に、2026 年度診療報酬改定を待たず、補助金を「医療・介護等支援パッケージ」として緊急措置する方針を示した。高市早苗首相は閣議後の記者会見で処遇改善について、「賃上げに取り組む医療機関で働く従事者に対して、プラス3パーセントの半年分の賃上げを措置します」と表明。さらに、診療材料費や病院建て替え、病床数適正化の経済改善支援にも取り組む考えも明らかにした。
財務省は、11 月5日の財政制度等審議会財政制度分科会で「受診時定額自己負担」の導入や「診療所の報酬の適正化」を提言した。「受診時定額自己負担」とは、外来受診時に一定額の負担を患者に求めたうえで、かかりつけ医療機関以外を受診した場合にはさらに追加負担を徴収するというもの。導入されれば患者の自己負担額は大きく増えることが予想される。 「診療所の報酬の適正化」については、診療所の利益率や利益剰余金が「依然として高水準にある」としていることから、診療所が受け取る診療報酬の引き下げを指すものであることは明白だ。
厚生労働省は11月12日の中央社会保険医療協議会総会で、24 時間往診体制を確保するため連絡窓口をサービス会社に委託している医療機関に対し、誰が連絡応需や往診を行うか患者への事前説明が十分ではない懸念があると指摘。連絡体制および往診体制の要件見直しを検討すべきだとした。2026 年度の次期診療報酬改定で、在宅療養支援診療所(在支診)および在宅療養支援病院(在支病)の施設基準が変更になる可能性がありそうだ。
厚生労働省は 11 月7日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会で、オンライン診療の算定状況について、患者と医療機関の所在地が二次医療圏で同一だったのは 24.6%、都道府県が同一だったのは 48.9%だったことを明らかにした。 同省は、公表資料において、7月の中医協総会で出た「オンライン診療の適切な推進の観点では、協力医療機関との連携や、対面診療への切り替えが必要に応じて十分になされているか検証することが必要である」との意見を太赤字で示しており、患者とオンライン診療を実施する医療機関の所在地が大きく離れていることを問題視していることは明白だ。 支払側、診療側ともに反対意見が出なかったことから、何らかの形で次期診療報酬改定において評価の見直しが行われる可能性が高まった。
東京科学大学大学院医歯学総合研究科の研究チームが、国内13の大学や病院が参加する大規模調査「J-MICC研究」に登録された13,769人分のデータを用いて、フルーツジュースを飲む頻度と2型糖尿病との関連を調査・分析。
その結果、2型糖尿病の遺伝リスクが高い集団において、果汁100%のフルーツジュースを週1回以上飲む人は、糖尿病の発症リスクが最大46%低くなることが分かった。
厚生労働省は10月29日の中央社会保険医療協議会総会で、ベースアップ評価料を届出ている全国の医療機関(36,756 カ所)の2024 年度の賃金増率(賃上げ率)は中央値で2.59%、加重平均値で3.07%だったと報告した。医療機関の種別で見ると、病院の中央値は2.81%で加重平均値は3.16%。有床診療所の中央値は 2.46%で加重平均値は2.48%、医科診療所(無床)の中央値は2.46%で加重平均値は 2.53%、歯科診療所(無床)の中央値は 2.50%で加重平均値は2.53%だった。