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「知的障害者」記載削除へ 臓器提供指針、意思を尊重

 厚生労働省の臓器移植委員会は5日、知的障害者などの意思表示が困難な者からの臓器提供を見合わせるとしていた従来の指針の記載を削除する方針を了承した。個別の事例に応じて慎重に判断するとの記載に改めることで、本人の意思を丁寧に推定し、尊重するのが狙い。

 新たな指針の対象は15歳以上で、医療やケアに関わってきた医療従事者の助言を得ながら、主治医らが慎重に判断する。15歳未満はすでに障害の有無にかかわらず家族の同意があれば臓器提供できる。今後、意見公募を経て指針改正に向けた手続きを進める。

 知的障害の程度には個人差があり、有効な意思表示ができるかどうかは個別に検討する必要がある。従来の指針は障害者からの提供を一律に見合わせるとの誤った解釈をしやすいとの指摘や、知的障害者らから「障害が理由で提供できないのは差別だ」との批判の声が上がっていた。

 今年5月には日本臓器移植ネットワークが、知的障害の療育手帳を持つ人の臓器提供の意思表示を一律に無効とする運用をしていたことが発覚。厚労省は手帳を持つことのみを理由に一律に判断しないよう徹底を求める通知を出していた。

顔認証付きカードリーダー、開業医87%で稼動中

患者のマイナンバーカード保険証を読み込む「顔認証付きカードリーダー」の導入状況は、「稼働中」が87.4%と大半を占めた。ただ、「稼動予定」が5.6%、「導入予定なし」が7.0%と、調査時点で稼働していない開業医も計12.6%いた。オンライン資格確認は原則義務化されているが、導入予定がない理由としては「閉院も考えている」「信用できない」などの記載があった。

働く高齢者の厚生年金減までの基準 61万円か71万円に引き上げ案

働く高齢者で一定の収入がある人の厚生年金を減額する「在職老齢年金」をめぐり、厚生労働省は25日、年金が減り始める基準額の引き上げ案を審議会に提示した。現行の50万円から、62万円か71万円に上げる方針。あわせて、高所得者の保険料引き上げ案も示した。

 在職老齢年金は、65歳以上で働いている場合に、賃金と厚生年金(基礎年金を除く)の合計が50万円を超えると、厚生年金(同)が減額され、一定額を超えると全額がカットされる仕組み。

 2022年度末時点で、働きながら年金をもらう人の16%にあたる約50万人(総額は4500億円)が支給停止の対象になった。

 厚労省が示した見直し案は、(1)撤廃(2)基準額の50万円を62万円に引き上げ(3)71万円に引き上げ――の3案。

 62万円への引き上げで、支給停止者は約30万人(停止額2900億円)に減り、71万円で約23万人(同1600億円)まで減少する。ただ、制度見直しにより、働く高齢者の年金給付は増えるが、将来年金を受け取る世代の給付水準は下がる。給付水準が大きく低下する撤廃案の実現は難しいとみられている。

「5歳児健診」普及へ、来年度から費用補助…28年度までに実施率100%目指す

こども家庭庁は来年度から、発達障害の可能性を見極めるのに有効な「5歳児健診」の普及に乗り出す。早期に障害がある子どもを支援し、症状の改善につなげるのが狙い。健診に必要な医師らを確保する費用や研修費を自治体に補助し、14%にとどまる実施率を2028年度までに100%にすることを目指す。

 母子保健法は、1歳半と3歳児の健診を自治体に義務付けているが、5歳児健診は任意となっており、22年度の実施率は14・1%。多くの子どもは3歳児健診後、小学校入学前に受ける「就学時健診」まで、約3年の空白期間がある。

 文部科学省によると、22年度に自閉症などの発達障害があって特別支援学級に通う児童は、約13万人に上った。就学時健診を機に発達障害が判明しても、進路選びや学校側の支援体制の構築に時間が足りないという課題があった。

 5歳になると社会性が高まり、発達障害が認知されやすくなる。5歳児健診を実施している大分県竹田市で行われた研究では、自己表現や集団行動が苦手だった発達障害の子どもの多くが、支援を受けた結果、通常学級で過ごした。

 全国的な普及に向け、こども家庭庁が健診を行っていない自治体に聞き取りをしたところ、「医師が確保できない」「発達障害児の支援体制の整備が難しい」といった声が寄せられた。

 このため、同庁は来年度から医師の派遣に必要な費用のほか、発達障害児をサポートする保健師、心理士向けの研修費を補助する。5歳児健診を行う自治体への補助額についても、1人あたり3000円から5000円に引き上げる。

 自治体には発達障害と判明した場合、子どもが在籍する保育所などで個別の支援計画を作るよう要請。円滑な学習や集団生活につなげるため、入学先の小学校にも伝えるよう求める。総務省の人口推計では、23年10月1日現在の5歳児は約91万5000人だった。

第11回「やぶ医者大賞」が決まる 受賞の医師「あこがれだった」

第11回やぶ医者大賞」に島根県浜田市の佐藤優子さん(44)と、山口市の中嶋裕さん(48)の両医師が選ばれ、16日、兵庫県養父市で表彰式があった。

 なぜ、下手な医者の代名詞となったかというと、「自分は養父の名医の弟子だ」と評判を悪用する医者が続出したからとされている。

 大賞は、若手医師の育成や医療過疎地域の医師確保、地域医療の発展に寄与することを目的に、過疎地の病院、診療所に5年以上勤務する50歳以下の医師、歯科医師から選ぶ。今年は全国から9人の応募があった。

 佐藤さんは、浜田市国民健康保険波佐(はざ)診療所長として、地域の健康課題である「アルコール」「脳卒中」の予防をテーマに、関係機関や医学生を巻き込んで啓蒙(けいもう)活動を実施していることなどが評価された。

 佐藤さんは「普通の医師である私が、へき地医療を学べる教育と仕組みのお陰で、へき地医療を担えるようになりました」と語った。

 中嶋さんは、山口市徳地診療所長として無医地区で月2回、医療機器を搭載した車「医療MaaS」による遠隔診療を導入。地区でみとりを支援したことなどが評価された。

 中嶋さんは「あこがれだったやぶ医者大賞を受賞できて光栄です。地域で暮らす人がハッピーになれるようにしたい」と喜びを語った。

 現在では下手な医者のことを「藪(やぶ)医者」というが、その語源が江戸時代に活躍したとされる「養父にいた名医」であることにちなみ、市が大賞を2014年に創設した。

「自由開業・自由標榜の見直し」など主張、財務省

財務省は11月13日の財政制度等審議会財政制度分科会(分科会長:十倉雅和・住友化学代表取締役会長)に提出した資料で、「医師数適正化および偏在対策」として「自由開業・自由標榜の見直し」「医学部定員の適正化」「外来医師多数区域での保険医新規参入の制限」といった規制的手法の他、ある地域で特定の診療科での医療サービスが過剰と判断される場合に「特定過剰サービス」として減算対象とすることなどを主張した(資料は同省のホームページ)。

マイナ保険証なくても「資格確認書で保険診療可」、厚労省アピール

 厚生労働省は10月31日の社会保障審議会医療保険部会(部会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、1カ月後に迫る従来の健康保険証の新規発行を停止し基本的にマイナ保険証へ移行することについて、医療機関や薬局での対応をまとめたほか、全国の主要新聞に「マイナ保険証をお持ちでなくても、これまでどおりの医療を、あなたに」「資格確認書で保険診療を受けられる」と記載した広告を掲載したことなどを報告した(資料は、厚労省のホームページ)。

【北海道】1位手稲渓仁会病院、帯広厚生病院、製鉄記念室蘭病院など、2024マッチング最終

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2025年度からの研修先を決める、2024年度医師臨床研修マッチングの最終結果で、北海道は募集定員423人に対し、マッチ者数は316人でマッチ率(定員充足率)は75%だった。マッチ率は手稲渓仁会病院、帯広厚生病院、製鉄記念室蘭病院などが上位だった。

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