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がん検査の未来像

がん検診に必要なのは、尿1滴だけ。そんな画期的ながん検査を既にご存知
の方も多いかもしれません。2020年にHIROTSUバイオサイエンス社から実用化
された「N-NOSE」(線虫の鼻=Nematode NOSEの略)は、線虫を用いた世界初
のがんの一次スクリーニング検査です。
 「N-NOSE」は、体長1ミリ程度の小さな線虫の好きな匂いに近づき、嫌いな
匂いから遠ざかるという化学走性を指標とした今までにないタイプのがん検査
となります。線虫は犬より多い嗅覚受容体遺伝子により、機械では検知できな
いほどの微かな匂いを嗅ぎ分ける能力を有しており、既存の検査では検出され
にくい「ステージ0、I」の早期がんに対し、基礎研究において既存の検査との
感度比較を行ったところ、「N-NOSE」だけがステージ0、Iの段階でも高い感度
でがんを検知しました。
 また線虫は1匹で約300個の卵を産み、大腸菌で繁殖が可能なため、飼育コス
トが安価なのが特徴で、これが結果的に検査費用の抑制につながっています。
通常のがん検査は、ほぼすべてが人工機器やキットを使い、ごく微量な匂い物
質を検知する精密な検査となるため検査費用が高額になりますが、「N-NOSE」
は、検査費用を比較的安価に抑えることができます。
 より多くの方がもっと気軽に「がん検査を受けよう」という気持ちになるため
には、手軽でかつ高精度、そして低コストの双方を叶える必要があります。
この線虫を用いた検査方法の広がりは、多くの早期がんの発見に寄与し、がん
検査の未来を変える可能性を秘めています。

聴覚障害児の逸失利益85% 父「落胆した気持ち」 大阪地裁、重機暴走事故

大阪市生野区で聴覚支援学校に通っていた井出安優香(いで・あゆか)さん=当時(11)=が下校中にショベルカーの暴走に巻き込まれて死亡したとして、遺族が運転手側に計約6千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は27日、約3800万円の支払いを命じた。武田瑞佳(たけだ・みか)裁判長は、将来得られたはずの「逸失利益」の算出基準について全労働者の賃金平均(約497万円)の85%と判断した。

 訴訟で遺族側は全労働者の賃金平均で算出するべきだと主張してきた。父の努(つとむ)さん(50)は判決後の記者会見で「裁判所は差別を認めたんだなと落胆した気持ちです」と悔しさをにじませた。

 運転手側は「障害の影響で意思疎通や進学、就職が困難だった」として、この賃金平均の6割(約294万円)にとどまると反論していた。

 判決は〇優香さんに「将来さまざまな就労可能性があった」としつつ、「労働能力が制限されうる程度の聴覚障害があったことは否定できない」と認定。一方、聴覚障害児の大学などへの進学率が上昇傾向にあることや、音声認識アプリの普及などテクノロジーの発達により、〇優香さんが将来就労したであろう時期には、現在よりも聴覚障害者の平均収入が高くなるとの予測も踏まえた。

 事故は2018年2月、運転手がてんかん発作で意識を失って歩道を暴走し、〇優香さんを死亡させた他、4人にけがを負わせた。運転手は自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の罪などで懲役7年の実刑が19年3月に確定し、遺族は20年1月に提訴した。

 運転手側は当初、将来収入は一般女性の賃金平均の4割とする算定額を主張。遺族を支援する聴覚障害者団体が「障害を理由にした差別は許さない」として撤回を求める計約10万人分の署名を地裁に提出する事態に発展した。その後、運転手側が増額した。

食事の影響で頭痛改善!?

食事が影響で頭痛が起きやすいからだになっている可能性あり!
長年の食習慣により、からだに必要な栄養が不足していたり、過剰になっていることがあり、当たり前になっている食べ方が頭痛の原因になっているかも...

-1- 頭痛対策
・一度に多くの糖質をとらない
一度に多くの糖質をとることで血糖値が上にも下にも乱れます。
それにより、自律神経のバランスも乱れて頭痛を引き起こします。
食事を抜いて空腹を我慢することも、低血糖から交感神経優位となり、からだが緊張状態になり頭痛の原因となります。

・小麦粉を控える
糖質の中でも小麦粉は、血糖値を急上昇させやすいです。
小麦に含まれる”グルテン”が頭痛を引き起こすファクターになります。

・タンパク質をとる
糖質中心の食事をしているということは、たんぱく質が少ない食べ方になりやすいです。
その結果、血糖値の乱れを引き起こしやすく、からだに必要なたんぱく質が不足しがちです。
たんぱく質を意識して、肉・魚・豆製品をしっかりと食べましょう。

・鉄を多く含むたんぱく質をとる
たんぱく質が不足している女性は、鉄も不足している可能性が高いです。
鉄が不足していると、頭痛が起きやすくなりますので、鉄を多く含むものをたべるよう心がけましょう。
サプリメントで鉄をとるのは、悪いことではありませんが、まずはレバーや赤身肉などの動物性たんぱく質をとるのがおすすめしています。

・カフェインを控える
カフェインは疲労感を無視することができるので、慢性的な疲労の蓄積に繋がってしまいます。
カフェインをとっていない時に離脱症状で頭痛が起きることがあります。
その場合、カフェインをとることで一時的に頭痛は軽くなりますが、根本的な改善にはなりません。
カフェインがなくても元気でいられるからだになるために、日常的にとっているカフェインの量を少しずつ減らしていきましょう。

頭痛が出ている時の対処法

痛みが軽い場合は安静にする、患部を冷やす・温めるなど
状況に応じて工夫してみてください。
痛みがあまりにも酷く辛い場合は、我慢しすぎ鎮痛剤を飲んだり
病院で相談してみましょう。

-1- 頭痛の対処法
・片頭痛
なるべく暗くて静かな場所で安静にします。
患部を冷やす・温めることで症状緩和が見込めます。

・緊張型頭痛
長時間、同じ姿勢でいるのは体に負担をかけます。
立ち上がってみたり、ストレッチなどを行い
血流がよくなるようにからだを温めましょう。

★痛みがひどい場合
・鎮痛剤を服用する
 痛みが激しく吐き気やめまいがする場合
 我慢しすぎず、鎮痛剤を服用しましょう。
※急に激しい痛みが出た場合
 脳疾患などの病気の可能性があるため
 頭痛専門の神経内科や脳神経外科を受診しましょう。

更年期の頭痛について

更年期障害の症状として多く声があがるのが頭痛。
女性では「若い時から頭痛持ち」という方も多いです。
更年期では女性ホルモンのエストロゲンの変動により、頭痛が起きやすくなると言われています。
まずは自分の頭痛はどんなものか?傾向があるか見ていきましょう。

頭痛の種類と特徴
-1- 片頭痛
・ズキズキ脈打つような痛み
・吐き気を催す痛み
・光や音に敏感になる
・寝不足・寝すぎ
・気圧により症状がでる

-2- 緊張型頭痛
・頭部全体がギュゥっと締め付けられるような痛み
・ストレスを感じやすい
・デスクワーク
 長時間同じ姿勢でいる
 首や頭の筋肉の緊張で血流が悪い
・目の使い過ぎ
・肩が凝る

-3- 群発性頭痛
・目がえぐられるような強い痛み
・頭の片方だけに起こる
・一度出ると長時間起こる

頭痛には大きく分けると3つの種類があります。
片頭痛・緊張型頭痛の割合が高く、群発性頭痛は稀。
片頭痛と緊張型頭痛は両方を併発する場合もあります。
その他、熱中症や脳疾患などが頭痛の原因となっていることもあります。

命救う力、地域で身につけて 災害に備えて心肺蘇生法など普及を 医師や大学教授らが会発足 神戸

県内の医師や大学教授らが、災害時に命を救える社会づくりを目指す「救命救急・災害時救助防災対策を推進する会」を設立した。西記念ポートアイランドリハビリテーション病院(神戸市中央区)で開かれた発足式で、参加者は「大災害が起きる前に、それぞれの地域で瞬時に対応できる力を身につけよう」と思いを一つにした。

 20年以上にわたり心肺蘇生法(CPR)の普及を続けてきたボランティアグループ「兵庫県心肺蘇生法を広める会」が発展的に解消し、「推進する会」が発足した。気候変動によって風水害などのリスクが高まる中、CPRの普及に加えて災害時の救助防災対策を各地域で進めていくという。

 発足に合わせて開かれた講演会では、インドネシアのハサヌディン大名誉教授フスニ・タンラ医師(80)が、各国との学術交流や日本からの救急車寄贈など、インドネシアでの救命救急に関わる活動について説明した。

 インドネシアは近年、多くの地震、津波災害に見舞われる中で「助け合いの精神を日本から教えてもらった」とし、国民の防災意識が変化していることにも言及。「災害時に、現地のニーズを把握して素早くボランティアらを取りまとめてくれる調整役が必要だ」と提案した。

 「推進する会」の会長には、同病院の院長で、兵庫県立大大学院特任教授の小澤修一さん(77)が就任。救命救急医として阪神・淡路大震災を経験し、県災害医療センターの立ち上げにも構想段階から関わってきた小澤さんは「どんな災害が来ても支え合えるよう、官民が連携し、命を救える地域づくりを実現したい」と意気込みを語った。

新食感、コーヒーにとろみ 嚥下障害向けコメダ商品化

 コメダ珈琲店を運営する「コメダ」(名古屋市)は、のみ込む力が弱い嚥下(えんげ)障害に悩む人にもコーヒーを楽しんでもらおうと、とろみがついたインスタントの「とろみコーヒー」の販売を始めた。ゆっくりのみ込めてむせにくいのが特長で、2年半かけてコク深い味わいを実現、「『新食感』を一般の人にも楽しんでほしい」としている。

 同社マーケティング本部の伊藤弥生(いとう・やよい)本部長によると、新型コロナウイルス感染が広がり高齢客が減った2020年春に家庭向け商品を考えていたところ、「とろみ粉末を混ぜたコーヒーは介護施設の利用者に『おいしくない』と避けられてしまう」と相談があり、開発を決めた。

 「コメダで出す以上はおいしいものを、と役員からハッパをかけられた」と伊藤さん。10種類の増粘剤と、コーヒー豆のブレンド5、6種類から、さまざまな組み合わせを試した。とろみを強めると味が薄くなるためバランスに腐心し、昨年11月に商品化した。

 監修した朝日大病院の谷口裕重(たにぐち・ひろしげ)准教授(摂食嚥下リハビリテーション学分野)によると、介護食は味が二の次になるものが少なくないといい「安全や機能性と同様に、誰がのんでもおいしいと思えることが重要。のむことがのどの機能回復につながる」と強調する。

 同社のオンラインショップで、15杯1900円で販売。谷口准教授は「重度の嚥下障害がある患者が、毎日のんでいるとうれしそうに話してくれた」という。伊藤さんによると、冷めにくくホイップクリームとの相性も抜群。「嗜好(しこう)品やおいしいものは生きる喜びにつながる。今後も味を磨きたい」と話している。

患者を介護する「家族介護者」にも医療・介護専門職のケアが必要と判明

筑波大学は1月23日、家族介護者に対するアンケート調査で、被介護者(患者)に関わる医療や介護のさまざまな専門職から、介護者自身が受けるケアの経験とセルフメディケーションの実態を評価し、その関連を分析した結果、約3分の1の家族介護者がセルフメディケーションを行っており、さまざまな専門職からのケアを受けた経験をより高く評価している家族介護者はセルフメディケーションを行わない傾向にあることが示唆されたと発表した。この研究は、同大医学医療系の舛本祥一講師らの研究グループによるもの。研究成果は、「Research in Social and Administrative Pharmacy」にオンライン掲載されている。

 高齢化による家族介護者の増加に伴い、家族介護者自身の健康状態が介護の継続に影響を与えることがわかっているが、これまでの報告では家族介護者は介護に追われる中で、自らの健康管理をおろそかにしがちとされている。多くの介護者は患者の介護に対してストレスや負担を経験しており、介護負担は身体的、精神的、心理社会的にも大きな影響を及ぼす。また、介護者自身も高齢化し、慢性の病気を抱えながら介護しているケースも増加している。

 一方、セルフメディケーションは、日常の健康問題を管理する上で、一つの有効な手段だが、医療従事者への相談を経ずに利用できることから、薬剤の誤った使用や乱用、予期しない有害な事象や薬剤同士の相互作用のリスクもある。しかし、セルフメディケーションに関するこれまでの研究は患者自身の健康問題に関する調査が多く、家族介護者についての実態はわかっていない。また、家族介護者のセルフメディケーション利用に対しては、患者に対してケアを提供している医療や介護の専門職の認識も不十分と考えられる。

 在宅で療養する慢性の病気を患う患者は、医師、看護師、リハビリテーション職、薬剤師やケアマネージャーなど複数の専門職から治療・ケア・支援などを受けており、家族介護者も患者の介護を通して、しばしばそれらの専門職とコミュニケーションを取っている。このことから研究グループは「家族介護者のセルフメディケーション利用は、さまざまな専門職から提供されるケアの経験と関連するのではないか」との仮説を立てた。医療や介護の専門職は患者の健康問題のみに目が行きがちだが、介護者自身の健康問題や、それに対するセルフメディケーションの実態を知ることは、介護者の支援を考える上で重要だと考えられる。そこで研究グループは今回、慢性の病気を介護する家族介護者に対して、介護者自身が医療や介護の専門職から受けたケアの経験、セルフメディケーションの実態と、その関連性などを評価した。

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