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新型インフル家族が感染したら

▽体調異変時
   熱やせきが出始めても、体力などにより個人個人で症状は異なり、自宅の常備薬で対応できることもある。ただ、妊娠中や持病のある人は、早めにかかりつけ医に相談する必要がある。
 ▽自宅療養
   感染者本人はマスクをつけ、できればドアを閉められる個室で療養する。妊婦や持病のある人は感染者の看護を避ける。感染した子どもを抱く時は自分の肩に子どものあごを乗せるなど、面と向かわない工夫をしたい。
   口に手を当ててせきをした際など、小まめにせっけんや消毒液で手洗いを。タオルも家族で色分けをして別のものを使う。
 ▽外出は?
   厚労省によると、感染者の家族は会社や学校などへ行くのは問題ない。ただ朝晩に熱を測るなど体調のチェックを怠らないよう呼び掛けている。
         東京新聞 2009.8.30

妊婦への新型インフルワクチン

妊婦への新型インフルエンザワクチン接種が11月から始まることを踏まえ、日本産科婦人科学会(吉村泰典理事長)は10月22日、ワクチン接種に関する留意点を追加した改訂版「妊婦もしくは褥婦に対しての新型インフルエンザ感染(H1N1)に対する対応Q&A」をホームページ上で公表した。

 今回が第7版となる医療関係者向けのQ&Aでは、新型インフルワクチンのプレフィルドシリンジ製剤には、チメロサールなどの保存剤は使用されていないと説明。一方、バイアル製剤には季節性インフルのワクチンと同様、チメロサールなどの保存剤が使用されているが、「安全性に問題はないことが証明されている」としている。
 また、新型インフルと季節性インフルのワクチンは「同時接種も可能」で、同時接種する場合には、発赤などの副反応がどちらのワクチンによるものかを判定するため、「両ワクチンはある程度離れた場所に接種すること」を勧めている。

 卵アレルギーのある妊婦には対しては、季節性、新型インフルのいずれのワクチン接種も勧めず、▽発症(発熱)したら、ただちに抗インフル薬を服用するよう指導▽罹患者と濃厚接触した場合には、ただちに抗インフル薬を予防的服用するよう指導-の2点を推奨した。

 妊婦への新型インフルワクチンの接種回数について厚労省は、当面2回を前提とする方針を打ち出している。

更新:2009/10/23 12:56   キャリアブレイン

20-50代の基礎疾患のない医療従事者は1回に-新型ワクチン接種

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厚生労働省は10月19日、「新型インフルエンザワクチンに関する有識者との意見交換会」を開き、20-50歳代の基礎疾患のない医療従事者の新型インフルエンザワクチンの接種を1回とする方針を固めた。これを受けて、接種の優先順位が医療従事者に次ぐ妊婦と基礎疾患を有する人の接種開始は約2週間前倒しされ、11月第1週からになる見通しだ。

<生活保護>母子加算12月初旬に復活、10年度も継続

鳩山由紀夫首相は19日夜、首相官邸で長妻昭厚生労働相と会談し、昨年度まで支給されていた生活保護の母子加算について、12月初旬をめどに復活させる方針で一致した。長妻氏は「衆院選前から言い続けたことで、年内に復活しなければならない」と述べ、首相も「(政権交代の)象徴的な話なので全力で取り組んでほしい」と応じた。財務省は所要額約60億円を予備費から出す方向だ。新政権は10年度の概算要求で、母子加算を金額を示さない「事項要求」にとどめたが、09年度中の復活が固まったことで、10年度も予算がつく見通しとなった。

 10月20日2時30分配信 毎日新聞

新型インフル流行期 感染拡大どう防ぐ

高齢者は肺炎対策を
   新型インフルエンザ感染により体内の免疫力がさらに低下すれば、肺炎を引き起こしやすくなる。特に危険性が高いのは高齢者だ。もともと高齢者は食べ物を飲み込む力が弱く、気管に誤って食べ物が入ったとき、一緒に肺炎球菌が入りやすい。感染により肺炎が重くなり、死に至るケースもある。
   それだけに、インフルエンザの感染予防に加え、日ごろからの肺炎予防も必要だ。高齢者医療に詳しい山口県宇部記念病院の江澤和彦理事長が勧めるのが歯磨き。
   「5~10分かけ、小さめのブラシで歯を1本ずつ丁寧に磨き、5回は口をすすいでほしい」と同理事長。何度も口をすすぐことで、肺炎の原因となる肺炎球菌を外に出すのが目的だ。インフルエンザに感染しても、肺炎にかかりにくい体づくりが大切だ。
         日本農業新聞 2009.9.1

タミフル耐性ウイルスに感染か―札幌市の10代女性

厚生労働省と札幌市は10月7日、タミフルを服用していない10歳代の新型インフルエンザ女性患者からタミフル耐性ウイルスを検出したと発表した。国内でのタミフル耐性ウイルスの検出は8例目だが、服用をしていない人から検出されたのは初めて。厚労省では、「明らかなデータはないが、ほかの患者からタミフル耐性ウイルスが感染した可能性もある」としている。
 札幌市に住むこの女性は8月22日に38度の熱を出し、市内の医療機関を受診。簡易検査でA型陽性反応が出たためリレンザを投与され、翌日には回復した。
 受診の際に採取したウイルスについて9月下旬に札幌市衛生研究所で遺伝子検査を行ったところ、タミフル耐性を示す遺伝子を検出した。その後、国立感染症研究所で薬剤感受性試験を行った結果、10月6日にタミフル耐性を確認した。
 札幌市によると、家族なども含め、周辺地域でタミフル耐性ウイルスへの感染が疑われるような人は認められなかったという。
      更新:2009/10/08 13:25   キャリアブレイン

インフル患者が10代前半で急増-感染研

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インフルエンザ患者報告数に占める10歳代前半の患者の割合が急増していることが、国立感染症研究所感染症情報センターの調査で分かった。患者のほとんどが新型インフルエンザに感染しているとみられるという。
 同センターでは、今年の第28-38週(7月6日―9月20日)に全国の定点医療機関から報告があったインフルエンザ患者の年齢群を調査。その結果、10-14歳の患者の割合が28.0%で最も大きく、5-9歳(23.7%)、15-19歳(16.0%)、0-4歳(11.2%)、20-29歳(9.5%)と続いた。
 特に10-14歳の年齢群では、第28-35週(7月6-8月30日)の19.8%から8.2ポイント増加=グラフ=。第38週(9月14-20日)の患者数だけを見ると、10-14歳の割合は全体の4割を占めている。

 同センターの安井良則主任研究官は、第38週の状況について、「患者発生の中心は10歳代前半を中心とした5-19歳の年齢層」と指摘。夏休みが終わり、学校や幼稚園、保育施設などで流行が広がっていると分析している。

 地域ごとの状況では、大都市圏を中心に報告数の増加が目立っている。同センターでは、定点以外を含む全国の医療機関を1週間に受診した患者数を約27万人と推計している。

積極的な保健指導で体重・血圧減、ただし“指導抵抗性”も2割

2008年から始まった特定健診(特定健康診査、いわゆるメタボ健診)では、判明したリスクに応じて保健指導を義務付けているが、指導回数と効果を日本人で検証したエビデンスがない。この点に着目した東北労災病院勤労者予防センターの宗像正徳氏らは、全国9カ所の労災病院による共同研究で、指導回数と効果について検証、10月1日から3日まで滋賀県大津市で開催されている第32回日本高血圧学会総会で報告した。

 対象は、健康診断や人間ドック、内科外来の受診者で、メタボリックシンドロームと診断された人のうち、薬物治療を受けていない107人。1回の保健指導を受ける群と2カ月おきに3回の保健指導を受ける群に分け、6カ月後の体重、腹囲、血圧、血液データを比較した。

開始時のデータでは両群に有意差は認められなかった。平均年齢は50歳、男性が7~8割、BMIは27前後、血圧は正常高値、肝機能障害があり、耐糖能異常――など、「よく診るメタボの患者」(宗像氏)だった。両群から7人が脱落。1回指導群50人、3回指導群45人を最終解析対象者とした。

 結果は、1回指導群で体重が約3%減(-2.5±3.3kg)だったのに対し、3回指導群では5%(-4.1±6.2kg)減少した(p=0.08)。腹囲は同-1.8±4.4cm、-4.7±7.1cmと、3回指導群で有意に減少した(p<0.01)。肝機能、脂質、血糖については両群で改善が見られたが、血圧(収縮期血圧)は、1回指導群では低下がみられず(-1.7±12.8mmHg)、3回指導群のみ-4.8±14.6mgで有意に低下していた(p<0.05)。

「有意な降圧を得るには体重を5%以上減らす必要がある」と宗像氏。体重減とそれに伴う内臓脂肪の減少により、まずは代謝が盛んな肝臓の機能が改善し、次いで脂質異常や血糖値、最後に血圧が改善すると、同氏は考察する。今回の発表にはなかったが、体重や腹囲の減少と血圧低下は有意に相関したという。

 なお、指導により、1回指導群の20%、3回指導群の35.6%は体重が5%以上、減少していたが、両群とも対象者の2割程度は体重が変わらないか増加していた。これについて宗像氏は「ストレスや、転勤などによる環境の変化などがあり、指導しても変化がない“指導抵抗性”の人は一定の割合で存在する」と語った。

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