記事一覧

免疫ってなに?

免疫とは私たちのからだを守り、病原体と闘ってくれるものです。

免疫には「自然免疫」「獲得免疫」があります。
からだに病原体が入ってくると、まず自然免疫が病原体を食べます。
その後、残った病原体に対し、獲得免疫のB細胞が抗体(※)を作り、
T細胞が病原体を攻撃します。
T細胞には、指令・攻撃・制御と分かれた細胞があり
それぞれが関係して役割を果たし、病原体をやっつけます。

笑うことで免疫力を高めることに関係する
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、T細胞とは違い指令を必要とせず、
単独で体内をパトロールして、感染した細胞を攻撃します。

高齢者・乳幼児・妊婦・喫煙者は免疫力が低下しやすく、
睡眠不足・偏食・ストレス・不規則な生活も免疫力低下を引き起こします。
そして、適度な運動は免疫力を高めますが、過度の運動は免疫力を下げます。

免疫力が下がると以下のような影響が考えられます。
・感染症にかかりやすくなる。
・アレルギー症状が出ることがある。
・病気が治りにくくなることがある。
・疲れやすくなる。
・重大な病気に関わることがある。

お口の病気、歯周病も感染症です。
免疫力が下がると歯周病も発症・悪化を引き起こします。
さらに、歯周病はお口の中だけにとどまらず
全身疾患を引き起こしてしまうことがあります。
免疫力を高めて、病気になりにくいからだを作りませんか?

※抗体:病原体を追い出そうとする対抗物質

▼参考:免疫力とは何か?(一般社団法人日本健康倶楽部)
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/j0ohgbp03xhmdceaxsooI

アシストスーツの発達

筋力を補助し、重いものを簡単に持ち上げられるようになる「アシストスー
ツ」の市場が拡大しています。
 アシストスーツの開発は20年ほど前から進められてきていますが、実用化が
進んだのはここ数年です。重量物を移動させる繰り返し作業や長時間中腰姿勢
を維持する作業を支援するため、物流業界や航空業界、介護現場などで使われ
始めました。例えば、全日本空輸とJALグランドサービスは空港での手荷物
の運搬・積み込み作業に導入しており、いち早くアシストスーツを導入した訪
問介護サービスの運営企業では離職率が低下し、労働環境改善を意識している
企業としてイメージアップにつながったと言われています。
 今年は、アシストスーツが家庭にも入ってくることが予想されており、その
契機となりそうなのが東京理科大学発のベンチャー企業イノフィスが昨年11月
に発売した「マッスルスーツ Every」です。本製品は、背中の部分に内蔵して
いる人工筋肉に手動のポンプで空気を入れ、背負ってベルトを締めて固定する
だけで最大25.5kgfのアシスト力が得られます。一昨年発売した「マッスルスー
ツ Edge」の価格が約50万円なのに対し、「Every」は樹脂一体成型フレームを
採用した他、部品点数を約3割削減して大幅な低価格化を進めることで、10万
円台前半という破格の安さになっています。雪かきや畑仕事、在宅介護など、
女性や高齢者など力に自信のない人が家庭で力作業を必要とする場面は数多く
あり、「Every」はまさにその要求に対応していると言えます。

 人間の能力を拡張する技術は「筋力」にとどまりません。ベンチャー企業の
オトングラスが開発した「OTON GLASS」は、視覚障がいによって文字を読むこ
とが困難な方のためのメガネ型の機器で、読みたい文字のほうを向いてボタン
を押すとカメラが文字を撮影し、音声として読み上げてくれます。慶應大学大
学院の研究チームが開発した「ロボットしっぽ」は老化が進んで平衡感覚が弱
まった人のバランス力を回復してくれます。超高齢社会の日本では、このよう
な人に優しい革新的な研究に対する期待が高まります。

遺伝子パネル検査の保険適用でがんゲノム医療が本格始動

がん細胞の遺伝子を調べ、患者ごとに最適な治療法探る「がんゲノム医療」が本格的に動き出した。6月には、がんゲノム医療のための遺伝子パネル検査が保険適用となり、従来よりも安価に受けられるようになった。遺伝子パネル検査は、100種類以上のがん細胞の遺伝子を調べ、どの遺伝子に変異があるかどうかを解析するもの。がんの再発や信仰で標準的な治療が受けられない患者や、小児や希少がんなどの一部の患者が対象となる。

12/16から開始 心肺蘇生望まない場合の救急搬送新ルール

高齢者や末期がんなど終末期の人を対象に
本人が希望しなければ救急隊員が心肺蘇生を行わないとする
新しいルールの運用が12月16日から東京都内で開始されました。
・日ごろから、ACP(人生会議)等にて本人の意思を確認しておくこと。
・救急車を呼ぶ前に本人の意思を再確認し、救急車の要請が本当に必要か再検討すること。
・(特に看取り期)ご利用者のかかりつけ医との情報共有を密にしておくこと。
などが大切になるとされています。
施設などでは、ご家族との意思確認を改めてしておくことも大切ですね。

▼心肺蘇生を望まない傷病者への対応について:東京消防庁
 (医療機関・ホーム運営事業者等向け説明資料)
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/i0n08st0mvtu9mgnjz0C4
 (クリックするとPDFが開きます)

▼心肺蘇生を望まない傷病者への対応について:東京消防庁
 (入居者・一般向け説明資料)
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/i0n09st0mvtu9mgnjzPfs
 (クリックするとPDFが開きます)

1日1杯の飲酒を日常的に10年間継続すると、がん罹患リスクが高まる

東京大学は12月9日、全国の労災病院の入院患者の病職歴データベースを解析した結果、低~中等度の飲酒とがん罹患リスクに関連があるという研究結果を発表した。これは、同大大学院医学系研究科公衆衛生学教室の財津將嘉助教(Harvard T.H. Chan School of Public Health研究員兼任)、同教室の小林廉毅教授、関東労災病院泌尿器科の武内巧部長、Harvard T.H. Chan School of Public HealthのIchiro Kawachi教授の研究グループによるもの。研究成果は「Cancer」にオンライン先行掲載されている。

 現在、日本の死因の第1位はがん。1日平均2合を超える飲酒は、がん罹患リスクを高めると数多く報告されている。近年は、遺伝的にアルコール代謝の能力が強い人が多い欧米諸国においても、低~中等度の飲酒によるがん罹患リスクの上昇が注目されている。一方、日本では、西洋諸国と異なり、国民の多くが遺伝的にアルコール代謝の能力が弱い。しかし、低~中等度の飲酒とがん罹患のリスクの関連に着目した研究は少なく、容量反応関係なども詳細には明らかではない。

 そこで研究グループは、労働者健康安全機構が保有している全国33か所にある労災病院から登録された入院患者の病職歴データベースを用いて、新規がん6万3,232症例、および性・年齢・診断年・病院が等しい良性疾患対照6万3,232症例を同定し、低~中等度の飲酒とがん罹患のリスクの関連を求めることとした。

 研究では、生涯飲酒量を、日本酒1合(180mL)、ビール中瓶1本(500mL)、ワイン1杯(180mL)、またはウイスキー1杯(60mL)を標準化された飲酒1単位(推定アルコール含有量23g)とし、1日の平均飲酒量(単位)に飲酒期間(年)を掛けたものを飲酒指数(drink-year)として定義。また、飲酒をしなかった人に対する飲酒をした人のがん罹患のオッズ比をがん罹患リスクの指標とした。

 その結果、がん全体(国際疾病分類により、悪性新生物C00-C97として分類されるもの)では、飲酒をしなかった人が最もがん罹患のリスクが低く、また、飲酒した人のがん全体の罹患リスクは、低~中等度の飲酒で容量依存的に上昇し、飲酒指数が10drink-year(例:1日1杯の飲酒を日常的に10年間継続)の時点でオッズ比が1.05倍に上昇。喫煙習慣、生活習慣病、職業階層で調整しても、同様の傾向が観察された。

 また、がん種による影響は、大腸がん(オッズ比1.08)、胃がん(同1.06)、乳がん(同1.08)、前立腺がん(同1.07)、食道がん(同1.45)などの比較的頻度の高いがんで、この研究で観察された低~中等度の飲酒によるがん罹患リスクの上昇に関わっていることが示唆された。研究グループは「がんを予防するため、飲酒によるがん罹患リスクの啓発活動をさらに強化する必要があると考えられる」と、述べている。

道認知症ケア研究会は札幌市内で口腔ケアセミナーを開いた

原善行共立歯科クリニック副院長が「認知症の方の誤嚥性肺炎を防ぐための口腔ケア」と題して、症例についての動画を交え歯の働き、ケアポイント等を解説した。
原副院長は「口腔ケアによって誤嚥性肺炎を防止し、インフルエンザウイルスを粘膜に侵入させやすくする細菌増殖を抑えたことで感染防止にも効果があった」と報告した。原副院長は「口腔ケアは食事・入浴・排泄介助と同列で特別なことではない。継続していくことが結果につながる。みなさんもぜひ実践してみてほしい」と強調した。
          介護新聞

道立病院 上期医療事故 アクシデント121件

道がまとめた「道立病院における医療事故等の公表基準」に基づく2019年度上期(4~9月)の医療事故状況によると、総件数は前年同期より232件増加し1769件。患者に影響の生じたアクシデント(医療事故)は121件(前年同期比35件増)、「ヒヤリ・ハット」のインシデントは1648件(197件増)だった。

 アクシデントのうち、処置や治療を要したレベル2は、止血ベルトを誤って4時間以上装着し、血管が狭窄して血液透析が困難になったため、カテーテル治療による血管拡張術を実施した1例。濃厚な処置や治療をしたレベル3は、▼フィルム剤による圧迫で一部皮膚がむけ、皮膚移植手術▼トイレでめまいがして転倒、大腿骨を骨折し手術▼病室でスプーンを拾おうとして転倒、大腿骨を骨折して手術─を実施した事例など7件。

 永続的な障害や後遺症が残ったレベル4は報告がなく、死亡事例のレベル5は1件みられた。また確認のための検査や簡単な処置・治療で済んだレベル1は112件だった。

 インシデントは、薬の取り違えなど「前もって気づいた事例」が703件、転倒など「検査や処置を要しなかった事例」は945件となっている。

旭川医大教授を懲戒解雇 医師派遣先から多額の報酬

旭川医科大(北海道旭川市)は23日までに、医学部の40代男性教授が医師を派遣した外部の医療機関に報酬を要求し、不正に多額の金銭を受け取っていたと公表した。男性教授は就業規則違反に当たるとして懲戒解雇処分となった。処分は15日付。

 旭川医科大によると、男性教授は、派遣した医師に支払われる報酬額の確認作業名目で五つの医療機関から多額の報酬を受領したほか、要請に応じて医療支援を行うための待機にかかる名目で七つの医療機関から金銭を受け取っていたという。

 また男性教授は、自身の管理下にある医師に貯金口座を開設させた上で、通帳などを渡すよう指示し、それらを保管して使用していた。大学が通帳の使用理由について問い合わせても、一切回答しなかったという。

 旭川医科大は「本学に関係する皆さまに多大なご迷惑をお掛けしたことを深くおわび申し上げます」としている。

 奈良県立医大病院では2000~01年、医師派遣の見返りに現金を受け取ったなどとして、教授ら3人が収賄容疑で大阪地検に逮捕されている。

過去ログ