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「たん」に守られるウイルス、アルコール消毒だけでは「感染広げかねず」

インフルエンザ対策に使われるアルコール消毒について、ウイルスがたんなどの粘液に含まれた状態の場合、殺菌効果が弱まるとの研究成果を京都府立医大の広瀬亮平助教(感染病態学)らがまとめ、米科学誌の電子版に掲載された。広瀬助教は「アルコール消毒だけでは、周囲に感染を広げかねず、手洗いが重要」と注意を呼びかける。

 広瀬助教らは、食塩水と粘液のたんに、それぞれA型ウイルスを含ませ、一般的な消毒薬(濃度80%のエタノール)を作用させてウイルスが不活性化するまでの時間を比較した。その結果、食塩水中のウイルスは30秒以内で殺菌できたが、たんの中では2分たっても感染力が維持されていた。たんが渇いた状態で調べると、30秒以内に殺菌でき、粘液の状態では効果が弱まる可能性が高いという。

 広瀬助教は「手で口を押さえてせきやくしゃみをすると、ウイルスを含んだ鼻水やたんが付着する。水で洗い流せない場合は、消毒薬を30秒以上手に擦り込む必要がある」と話している。

 感染症専門医の宮下修行・関西医科大診療教授の話「アルコール消毒があまり効かない微生物も多い。手や指の消毒の基本は手洗いであることを忘れてはいけない」

100歳以上7万人超え、65歳以上は全体の28%

敬老の日にあわせて総務省から発表される統計です。
100歳以上の方は49年連続で過去最多を更新してきましたが、
7万人を超えたのは初めてです。
ギネスで世界最高記録に認定された福岡市の田中カ子さんは116歳ですが、
100歳以上の7万人のうち、女性が約88%だそうです。
65歳以上の方も過去最多の3588万人、総人口に占める割合は28.4%と
こちらも過去最多です。
さらにもうひとつ、高齢者就業者数(2018年)も過去最多だそうです。

▼統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/i01rwqs0kvgep0ocpxXjj

自閉症の子どもたちの「やる気」を引き起こすには

米スタンフォード大学は8月5日、自閉症や言葉の遅れがある子どもにとって、その親を巻き込んだ機軸反応訓練(Pivotal response treatment、以下PRT)という行動療法は、既存の他の治療法よりも効果的であるという研究結果を発表した。この研究は、同大のAntonio Hardan教授、同臨床准教授のGrace Gengoux博士らの調査によるもの。この研究成果は、「Pediatrics」オンライン版に 8月5日付で公開された。

 研究グループは、2~5歳の自閉症児および著しく言語発達遅延がみられる48人の子どもを対象として6か月にわたり調査を行った。対象児の半数はセラピストとその両親からPRT治療を受け、残りの半数は研究開始前から受けていた別のタイプの自閉症治療を受け続けた。PRT群の子どもは調査前半の12週間、訓練を受けたセラピストから週10時間のPRTを受け、両親は子どもとの毎日のやり取りの間に治療技術を使用する方法について週1時間訓練を受けた。後半の12週間、PRT群の子どもは週5時間の治療を受け、両親は1か月ごとに指導を受けた。この研究においてのPRTは、子どもが何に興味を持っているかをセラピストまたは親が書き留め、オブジェクトを使用して子どもに会話を促すこととした。

 調査を始めたころ、多くの子どもたちの話し方はつたなかったが、終盤にかけてはPRT群の子どもたちは対照群の子どもたちよりも話す量が増え、他の人が認識できる一般的な言葉を使用するようになっていた。また、PRT群の子どもたちは、社会的コミュニケーション能力において大きな改善を示し、発達が遅い子どもほど、より顕著な改善が見られた。この訓練を3歳のときに受けたある子どもは、最初は感情を表現することが難しかったが、現在は8歳となり、学校の通常クラスで楽しく会話をし、遊ぶことができているという。

 「今回、子どもがコミュニケーションを取りたくなる状況を生み出す方法を両親に教えて支援することで、コミュニケーション能力だけでなく、より幅広い社会適応能力も向上した。また、支援を必要とする子どもたちにとって、親が特に重要な役割を果たしていることもわかった。より多くの子どもを対象とした場合にも同じ結果が得られるかを確かめる必要がある」と、研究グループは述べている。

在宅ケアをはぐくむ会8月例会の案内

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8/21(水)トーヨーホテル 18:50~.
今年はバイエル薬品のご協力により旭川赤十字病院の西原先生を中心とした
心不全チームで医師・看護師・理学療法士・作業療法士の目線から
在宅における心不全のケア~心臓のリハビリテーション
の講演をして頂きます。

講演会終了後、意見交換会の場をご用意しております。

沖縄科技大、東大押しのけ日本一 質の高い論文の割合で

生物や物理など自然科学の論文のうち、著名な学術誌に載った質の高い論文の割合が高い研究機関のランキングで、沖縄科学技術大学院大(OIST)が世界10位で日本トップになった。論文数だけなら規模が大きい東京大や京都大が多かったが、割合で上位に食い込んだ。

 質の高い論文の割合を求めるため、その貢献度を年間の論文数で割った値で比べると、東大40位、京大59位、名古屋大93位、大阪大99位を圧倒した。

 OISTは5年一貫制の大学院だけをもつ大学院大学で、12年に開学した。

深さ5センチの床ずれを「放置」熊本の老人ホームで虐待

熊本県の住宅型有料老人ホームで、入所者6人を病院で受診させないなどの介護放棄や、約20人に対する緊急性のない身体拘束などがあり、市が高齢者虐待防止法に基づき、虐待と認定していたことがわかった。市と県は18日、改めて監査に入った。

 施設は2棟あり、定員は計55人。終末期の高齢者を積極的に受け入れている。市内の株式会社が運営し、訪問看護事業所などを併設している。

 市によると、市と県は今年2月、2度にわたってそれぞれ立ち入り調査と監査をし、市は6月21日付で再発防止策などの報告を7月末までに求める通知を出した。

 市などによると、昨年秋、90代の女性入所者の腰に直径8センチ、深さ5センチの褥瘡(じょくそう)(床ずれ)ができていたが病院の皮膚科を受診させず、家族にも知らせていなかったという。

大腸がん初期に多い腸内細菌特定 早期診断や予防期待

 大腸の内視鏡検査を受けた約600人の便を調べ、大腸がんの発症初期に多い腸内細菌を2種類特定したと、大阪大や東京工業大、国立がん研究センターなどの研究チームが6日発表した。

 大腸がんの進行段階に応じ、便中で増減するさまざまな細菌や、増加する胆汁酸、脂肪酸、アミノ酸の種類も判明。阪大の谷内田真一 教授は、便中の腸内細菌群の構成や代謝物から早期に診断する方法や、食事や腸内環境の改善によるがん予防につながるとの見方を示した。

(時事通信社 6月7日より)

大学病院「無給医」2191人、調査結果公表

大学病院の勤務環境の改善は徐々には進んできたと言われるものの、いまだ「無給医」がいることが、文部科学省の調査で、明らかになりました。その数は、計50大学病院で、医師・歯科医師を合わせ、少なくとも2191人。精査が必要となったのが1304人で、今後、さらに増える可能性があります(『大学病院の「無給医」、少なくとも2191人、文科省調査』を参照)。

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