記事一覧

アスピリン喘息の解熱剤、どう選択?【研修最前線】

鎮痛解熱剤の処方時に注意したいアスピリン喘息。喘息患者の5%程度が非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で発作を起こすリスクがある。こうした患者でどうしても解熱したいと鎮痛解熱剤の処方で特に考慮する必要が有るのは、アスピリン喘息です。喘息の人の5%くらいが非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を飲むと発作を起こして救急外来にくるという怖い病態ですが、アレルギー反応が少ない薬の一つがアセトアミノフェンです。塩基性NSAIDで有名なところでソランタールという薬も、アレルギー反応が少ないと言われていますが、両剤とも添付文書上ではアスピリン喘息は禁忌となっています。ただ、高熱がガンガン出ていて、消耗しており、どうしても使いたいというときには使うことも無きにしも非ずです。きはどうすべきか。

副作用救済制度 - 薬剤部が積極関与 旭川赤十字病院薬剤部

旭川赤十字病院薬剤部は、医薬品による健康被害が認められた患者が速やかに医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医薬品副作用被害救済制度で給付を受けられるようにするための取り組みを進めている。病棟薬剤師がDI室と連携して医薬品の適正使用の可否などを確認し、救済制度の対象になる可能性を見極めた上で患者に制度の紹介を行ったり、薬剤師が必要に応じて書類作成の補助に関わるなどした結果、手続きがスムーズになり、2012年9月から14年にかけて3件の給付金支給が決定している。

 副作用救済給付を受けるためには、発現した副作用と服用した医薬品との因果関係を証明しなければならず、副作用の治療を行った医師の診断書や、処方を行った医師の投薬証明書、薬局等で医薬品を購入した場合は販売証明書が必要となる。また、請求に必要な書類の作成は、主に主治医や患者本人が行うが、医療従事者からは「書類の作成が複雑・面倒」「時間がかかる」などの意見が上がっており、負担になっているのが現状だ。また、同制度の認知度が低いのも課題となっている。

 同薬剤部では、救済制度の対象になるかどうかの見極めや、必要に応じて必要書類の作成を補助するなどの取り組みを行うことで、手続きをスムーズに進めるシステムを構築している。

 まず、医薬品の副作用によって入院・入院期間が延長した患者について、病棟薬剤師が情報収集してDI室へ報告。医薬品の適正使用の可否や救済制度の対象薬剤かなどを確認し、救済制度の対象になると思われる場合に限り、患者に制度を紹介し、必要書類の作成の補助を行っている。

 手続きを簡略化するため、給付に必要な書類を精査することも大事だ。抗甲状腺薬「メルカゾール」の服用で無顆粒球症が認められたケースでは、薬剤部が副作用の原因と思われる薬剤を処方した病院と副作用の治療を行った病院が同一だったことを確認。投薬証明書が不要になることなどを助言し、書類作成の手間を省いた。

 薬剤部の畑中愛美氏は、患者への制度の紹介から給付金請求に至るまでのプロセスに病院薬剤師が積極的に介入することの必要性を強調した。

第39回ケア☆カフェあさひかわ

日時:平成28年5月24日 (火)     

       18:30~20:30

場所:旭川市市民活動交流センター 

   CoCoDe 大ホール

    テーマ『ありがとう』

「餅詰まらせ窒息」と提訴 有料ホーム側に賠償請求

愛媛県四国中央市の有料老人ホームで介護サービスを受けていた当時89歳の女性が、餅を喉に詰まらせ窒息し寝たきりになったのは施設側が救命措置と見守りの義務を怠ったためとして、息子3人が13日までに、施設を運営する松山市の会社に慰謝料など計約4085万円の損害賠償を求め松山地裁に提訴した。

 原告側は、女性は認知症が進行していた上、義歯も使用しており、餅は喉に詰まりやすいことは知られているため、付き添うなどすべきだったと主張している。

 訴状によると、2014年8月に入所。おやつとして提供された餅を詰まらせ窒息し、低酸素脳症を発症し寝たきりになったという。15年5月、90歳で死亡した。

 運営会社は「話すことは何もない」とした。

都立松沢病院紙おむつ異食死裁判、和解内容を詳報

 東京都立松沢病院で認知症の女性(死亡時76歳)が、紙おむつを口にして死亡したのは病院の責任だとして、長女が都に約2500万円の損害賠償を求めた東京地裁(矢尾和子裁判長)訴訟は、都が責任を認めて解決金を支払うなどの内容で和解が成立した。裁判記録を基に双方の主張と和解内容を詳報する。和解は2月17日付。

「在宅、専門診療所を含め、多様な主体で」

全国在宅療養支援診療所連絡協議会の第3回全国大会が3月12日、13日の2日間の日程で、都内で開催された。13日のシンポジウム「緊急討論!2016年度診療報酬改定について議論する」で話題になったのが、2016年度改定で新設された、在宅専門診療所の扱い(『在宅専門診療所、「特定の施設に限定」はNG』を参照)。その存在意義を認め、診療報酬上での制度化は評価する声が多かったが、落下傘的に在宅専門診療所が開業した場合、地域包括ケアシステムの構築に支障を来す懸念も呈せられた。



厚生労働省大臣官房審議官の吉田学氏

 厚生労働省大臣官房審議官 (医療介護連携担当)の吉田学氏は、在宅医療に関し、「全国的に見ると、まだサービスは不足している」と現状を分析し、多様なサービス主体を整備する必要性から、今改定を実施したと説明。外来診療を手掛けている診療所に対しては、在宅医療への取り組みを促す狙いがある一方、在宅専門診療所に対しては、集合住宅や施設の入居・入所者だけでなく、地域の患者も広く診るよう促す狙いがある。在宅専門診療所の施設基準は、「軽症患者ばかりを診る」「(外来診療をやっていないため)拠点が分からない」といった批判を踏まえ、重症患者の要件などを設定したという。

紙おむつ異食、遺族と和解 都立病院で認知症女性死亡

東京都立病院で認知症の女性=当時(76)=が、紙おむつを口にして死亡したのは病院の責任だとして、長女が都に約2500万円の損害賠償を求めた訴訟は、東京地裁(矢尾和子(やお・かずこ)裁判長)で8日までに和解が成立した。都が責任を認めて解決金を支払うなどの内容。和解は2月17日付。

 訴えによると、女性はアルツハイマー型認知症で2007年から世田谷区の病院に入院。たびたび紙おむつを口にし、10年3月に気道が詰まって低酸素脳症となり、15年1月死亡した。

 8日に記者会見した長女は「適切なケアがあれば母は穏やかに人生を歩めたはずだ。医療機関は改善に努めてほしい」と訴えた。都は「患者の個人情報に関わるのでコメントできない」とした。

40~64歳の介護保険料、最高 来年度平均、月5352円に

現役世代の40~64歳が支払う2016年度の介護保険料は、1人当たり平均で月5352円になる見通しとなった。前年度より175円増え、過去最高になる。本人負担は、原則としてこの半額。厚生労働省が推計した。

 介護保険は利用者が原則1割を負担し、残りは税金と40歳以上が支払う保険料で半額ずつ賄う。40~64歳の保険料は人口構成を踏まえて毎年度見直され、いまは全体の28%分。16年度の40~64歳は4240万人で、保険料総額は2兆7千億円となる見込み。

 この年代の保険料は介護保険制度が始まった00年度に月2629円だったが、高齢化で膨らむ傾向にある。15年度は介護サービスの公定価格となる「介護報酬」が2・27%引き下げられたことを受けて9年ぶりに減額となったが、再び増額に転じた。

 保険料は公的医療保険料に上乗せして払い、所得水準や加入する保険ごとに異なる。会社員や公務員は労使折半で給料から天引きされ、国民健康保険の加入者は世帯でまとめて支払う。

 65歳以上の保険料は3年ごとに見直される。金額は自治体ごとに異なり、15~17年度の全国平均は月5514円となっている。

過去ログ