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親族やペット大きな支え

末期がんの人が自宅で過ごすことになると、家族は「病状にどう対応したらいいか分からない」とためらう。そんな家族の不安を和らげるため、クリニックの医師や看護師は「急に歩けなくなる日が来ます」「数日で容体が急変するかもしれません」と、事前に病状変化やみとりの心構えを伝える。そして、伴侶や親をみとった後、「看護や介護をしてあげることができた」という満足感が遺族の悲しみを癒すという。看護師がたん吸引器の使い方や身体ケアの方法を教えてくれた。子供たちも介護に関わるようになった。「幸せだよ、おばあちゃんは」。そう繰り返した母の笑顔に丸山せんの気持ちはいまでも満たされる。
                   北海道新聞 2012.12.20

金属アレルギー 汗などでイオン化し反応

おしゃれのためのピアスやネックレス、指輪などのアクセサリー。これらで肌がかぶれてしまった経験のある人はいるでしょう。これは「金属アレルギー」と呼ばれる症状です。アクセサリーを身に着ける女性だけでなく、眼鏡のフレーム、時計の金属部分なども原因となるので、男性にも関係のある話です。そもそも金属ですが、人体に明らかに有害なものがあります。例えば鉛やカドミウムです。鉛はかつて、化粧用のおしろいなどにも使われていましたが、人体への中毒が知られるようになってから使用が禁止されました。カドミウム中毒は、イタイイタイ病などでご存じでしょう。金属アレルギーのメカニズムは、未解明の部分があります。一説には、これらの金属が皮膚に触れることで、塩素イオンを含んだ汗などでイオン化された金属が体内に入り、体内のタンパク質と反応した物質によってアレルギー反応を起こすといわれています。
 これを防ぐには、ニッケルなど金属アレルギーを起こしやすい金属と触れるのを避けることです。原因となる金属が主成分でなくても、合金やメッキという形で使われる場合があるので注意してください。また、汗によって金属が溶け出すので、汗をかくときは、アクセサリーや時計などは外した方がよいでしょう。
                 北海道新聞 2012.12.21

はじめての在宅介護 サービスの利用

 脳梗塞で体にまひが残ったり、長い入院生活で体が動きにくくなると、やりたいことがあっても「無理かもしれない・・・」と後ろ向きになりがちです。家族もどこまで一緒に行動できるか不安になりますよね。そんな時に頼りになるのが訪問リハビリテーションです。理学療法士や作業療法士らが自宅を訪れます。リハビリは豊かな生活を送るための支援です。専門職の人に体を動かしてもらうことだけが目的にならないように注意しましょう。また、サービスを開始する前に、主治医やケアマネジャーとよく相談してください。
                   北海道新聞 2012.12.20

70~74歳医療費特例廃止を 財政審、生活保護下げも

財務相の諮問機関である財政制度等審議会が、2013年度予算編成に向けて取りまとめる報告書の最終案が17日、明らかになった。70~74歳の医療費の窓口負担を2割から1割に軽減している特例措置を早い時期に廃止し、生活保護の支給水準を引き下げるよう提言。無駄な公共事業の削減も要請した。

 報告書は、医療費をめぐり、政府、与党が70~74歳の窓口負担の特例を当面続ける方針を固めたことを「この期に及んで問題の先送りは許されない」と批判し、13年度に廃止するよう求めた。

 消費税率引き上げ分は一部を社会保障の充実に使う予定だが、国の財政事情が悪化した場合は「見直すこともちゅうちょすべきでない」と指摘。平均入院日数を短縮するための病院や病床の改革など社会保障費削減への取り組みが必要と強調した。

 生活保護は、食費や光熱水費などの「生活扶助」を一般の低所得者の生活費並みに引き下げ、現在は無料の医療費は、一時的に窓口で支払い、後から払い戻す制度の導入も訴えた。年金は、高所得者への給付見直しや支給開始年齢の段階的な引き上げの検討を要請。介護保険は、利用者の自己負担割合の引き上げが必要とした。

 報告書は、財政健全化に取り組むことの重要性を説き、安倍政権が重視する公共事業の効果に疑問を呈した。地方公務員給与を国家公務員並みに下げることも求めた。

生活保護 安全網に懸念

 受給者が全国で213万人(9月現在)と過去最多を更新し、支給総額も道の本年度一般会計予算を超す3兆7千億円に上る生活保護。だがその一方で、必要とする多くの人に行き渡っていない問題も抱えている。衆院選では給付削減など制度の見直しを掲げる党が少なくないが、財政難を背景にした「削減ありき」の政策が根本的な解決策につながるのだろうか。
                  北海道新聞 2012.12.15

道内でHIV感染者増加でも検査件数は減少 早期発見の大切さ 見直して

厚生労働省によると、国内のエイズウイルス(HIV)感染者は3月までに累計で2万人を突破し、道内でも増え続けている。治療法の進歩や社会的な関心度の低下などを背景に、検査を受ける人は逆に減少。結果として発見が遅れ、発症してしまうエイズ患者も増加に歯止めがかかっておらず、検査による早期発見の大切さがあらためてクローズアップされている。
 道内のHIV感染者はここ数年、年間約20~40人ずつ新たに判明しており、エイズ患者を含む累計感染者は2011年で290人に達した。一方、道内で行われたHIV抗体の検査件数は、08年の4747件が11年は3272件と大きく減っている。
                             北海道新聞 2012.12.12

患者高齢化 迫る”命の時間

感染者350万人といわれるB型、C型のウイルス性肝炎。患者の経済的負担の軽減など、肝炎対策の一層の充実が求められているが、衆院選の政策論議にはその姿は見えてこない。「大規模な感染症の現状を政治は忘れないで」と患者たちは声を上げる。
                  北海道新聞 2012.12.12

北海道立病院医療事故 永続的障害、軽度でも個別に公表 来年度、基準改正

道は、道立病院での医療事故の公表基準を改正することを決めた。来年度から医療過誤で永続的な障害が残った場合は、軽度でも発生の都度個別公表する。8日の道議会保健福祉委員会で明らかにした。

 道の道立病院室によると、05年度策定の道独自の基準を、全国の事例を参考に見直した。従来は永続的な後遺症や障害は軽度と重度に分け、過誤があって重度の場合は詳細を、軽度は半期に一度概要だけを公表していたが、改正後は、過誤があれば、原則として病院名なども含めて個別に発表する。

 また、一過性の軽度の障害のレベルも細分化し、皮膚を縫うなどの治療が必要になった場合は概要を公表するという。毎日新聞社 1月9日(水) 配信

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