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 「 がん手術の集約化が進んでいます 」 

日本の有力経済新聞社が実施した「実力病院調査」によりますと、がんの中
で患者数が多い5部位(胃・肺・大腸・肝臓・乳)の手術が年間2,000件を超え
る病院は4施設あり、がん手術の集約化が進んでいることがわかりました。

 調査は、病名や手術方式で医療費を定額とする「診断群分類別包括払い(P
DPS)制度 *」など5つの公開データを集約し、病気別の治療実績や診療体
制の充実度を分析しています。地域の中核病院で、診療データを患者サービス
の向上に生かす取り組みが広がっていることも判明しています。調査対象は全
国の病院約6,000施設。
 がん5部位の手術件数が最も多かったのは、がん研有明病院(東京・江東)。
2011年度は3,458件(胃780件、肺331件、大腸919件、肝臓235件、乳1,193件)
でした。県立静岡がんセンター(静岡県・長泉町)、国立がん研究センター中
央病院(東京・中央)、東京大病院も2,000件を超えています。これ等の病院は
体への負担が少ない手術方式を採用したり、放射線治療や抗がん剤を組み合わ
せたりして治療の効果を高めています。
 他の病気では狭心症で小倉記念病院(北九州市)など3施設、脳卒中で順心病
院(兵庫県加古川市)など2施設が年間1,000件を超える手術を行っていました。
 診療体制の評価では、PDPSの関連係数を使って「地域医療への貢献」な
ど5項目をA~Dの4段階で評価したところ相沢病院(長野県松本市)がオールA。
同病院は診療データ分析の専門職員を置き、医療の質向上に役立てています。
安全確保などに関する日本医療機能評価機構の審査結果は、100点満点に換算さ
れ、嬉野温泉病院(佐賀県嬉野市)が81点でトップ、亀田総合病院(千葉県鴨
川市)などが80点で続いています。

 全国的な有名病院では、設備を充実し海外も含めての「ゴッドハンド」と称
される敏腕外科ドクターのスカウトや、米国の国際病院評価機構の定める認証
を取得して患者の信頼を獲得するなど、積極的な事業展開がみられます。

*診断群分類別包括払い:PDPS(Pre-Diem Payment System)
 従来の「出来高払い方式」とは異なり、患者の病名や症状をもとに手術など
 の診療行為の有無に応じて、厚生労働省から定められた診断群分類点数をも
 とに、1日当りの定額の医療費を基本として全体の医療費の計算を行う制度。
 2012年4月現在、対象となる診断群分類包括払いは2,241分類、対象病院数は
 1,505施設、対象病床数は479,539床となっています。

デイホスポスで気分転換

がんなどで自宅療養する患者や家族が集まり、音楽やおしゃべりを楽しむ「デイホスピス」を、恵庭市の緩和ケアクリニック・恵庭が行い、好評だ。同じ病気を持つ人と交流したり、気分転換することで生活の質が上がるという。看病する家族にとってもリフレッシュするひとときになっている。
                   北海道新聞 2013.1.10

はじめての在宅介護 安全性高め快適な生活

トイレのスペースが狭く廊下に段差があると、車椅子のままトイレに移動させるのも大変ですよね。家の中を介護しやすい環境に整えておくことは、本人のみならず家族にとっても大切なことです。介護保険制度では、手すりの設置や段差の解消など、要介護度にかかわらず20万円まで改修費が支給され、利用者は1割負担します。手すりや段差以外にも該当する工事が幾つかあります。市町村の担当者に確認しましょう。
                   北海道新聞 2013.1.10

訪問看護ステーション 被災地の特例措置

厚生労働省は東日本大震災被災地の岩手、宮城、福島の3県に限り特例で訪問看護ステーションの1人開業を認めているが、実際には申請しても自治体の認可がなかなか下りないという。復興途上の地域医療を補うための特例措置が機能しておらず、開業希望者は先が見えない状態に不満を募らせている。
                  北海道新聞 2012.12.28

はじめての在宅介護

家族の介護をしているさなか。介護者も冠婚葬祭で出かけなければならないことがあります。体調を崩して介護が一時的に難しくなることもあるでしょう。そんな時に便利なのが「ショートステイ」です。要介護者が特別養護老人ホームなどの施設に数日から1週間程度短期間入所するサービスで、食事や入浴といった基本的なケアを受けることができます。費用は1日単位で、事業所の種類や利用者の要介護度によって異なります。食費や送迎費などもかかります。利用する際のポイントを二つお伝えします。まず、あらかじめケアマネジャーに相談して施設を探し、契約を取り交わしておきましょう。事前見学した時には、施設の雰囲気を確認しておくことも大切です。
                   北海道新聞 2012.12.27

親族やペット大きな支え

末期がんの人が自宅で過ごすことになると、家族は「病状にどう対応したらいいか分からない」とためらう。そんな家族の不安を和らげるため、クリニックの医師や看護師は「急に歩けなくなる日が来ます」「数日で容体が急変するかもしれません」と、事前に病状変化やみとりの心構えを伝える。そして、伴侶や親をみとった後、「看護や介護をしてあげることができた」という満足感が遺族の悲しみを癒すという。看護師がたん吸引器の使い方や身体ケアの方法を教えてくれた。子供たちも介護に関わるようになった。「幸せだよ、おばあちゃんは」。そう繰り返した母の笑顔に丸山せんの気持ちはいまでも満たされる。
                   北海道新聞 2012.12.20

金属アレルギー 汗などでイオン化し反応

おしゃれのためのピアスやネックレス、指輪などのアクセサリー。これらで肌がかぶれてしまった経験のある人はいるでしょう。これは「金属アレルギー」と呼ばれる症状です。アクセサリーを身に着ける女性だけでなく、眼鏡のフレーム、時計の金属部分なども原因となるので、男性にも関係のある話です。そもそも金属ですが、人体に明らかに有害なものがあります。例えば鉛やカドミウムです。鉛はかつて、化粧用のおしろいなどにも使われていましたが、人体への中毒が知られるようになってから使用が禁止されました。カドミウム中毒は、イタイイタイ病などでご存じでしょう。金属アレルギーのメカニズムは、未解明の部分があります。一説には、これらの金属が皮膚に触れることで、塩素イオンを含んだ汗などでイオン化された金属が体内に入り、体内のタンパク質と反応した物質によってアレルギー反応を起こすといわれています。
 これを防ぐには、ニッケルなど金属アレルギーを起こしやすい金属と触れるのを避けることです。原因となる金属が主成分でなくても、合金やメッキという形で使われる場合があるので注意してください。また、汗によって金属が溶け出すので、汗をかくときは、アクセサリーや時計などは外した方がよいでしょう。
                 北海道新聞 2012.12.21

はじめての在宅介護 サービスの利用

 脳梗塞で体にまひが残ったり、長い入院生活で体が動きにくくなると、やりたいことがあっても「無理かもしれない・・・」と後ろ向きになりがちです。家族もどこまで一緒に行動できるか不安になりますよね。そんな時に頼りになるのが訪問リハビリテーションです。理学療法士や作業療法士らが自宅を訪れます。リハビリは豊かな生活を送るための支援です。専門職の人に体を動かしてもらうことだけが目的にならないように注意しましょう。また、サービスを開始する前に、主治医やケアマネジャーとよく相談してください。
                   北海道新聞 2012.12.20

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