歯周病の病原菌が作り出す酪酸が、潜伏しているエイズウイルス(HIV)を活性化させエイズを発症させる恐れがあることを、日本大学落合教授(口腔細菌学)らが突き止めた。HIVの感染に気づいていない人が、歯周病をきっかけに発症する恐れがある。今後はマウス実験や疫学調査異で実態を解明したい。また国立感染症研究所の泉福氏は、最近、歯周病が糖尿病や心臓疾患に関わっていることが報告されている。今回の結果は歯周病がHIVなどのウィルス感染症にも影響をおよぼすことを示している。口の中を清潔に保つことの大切さが、再認識されるきっかけになるだろうと言っている。
毎日新聞 2009.2.11