幼稚園や保育所に通わせている保護者の15%が、ビタミンなど特定の成分を濃縮した健康食品のサプリメントを、子供に与えていることが6日、国立健康・栄養研究所(東京)が初めて実施した調査で分かった。保護者の6割は「栄養補給」が利用目的と回答。食生活に何らかの改善が必要と感じて、サプリに頼る実態が浮かんだ。
食生活改善が第一 調査主任で国立健康・栄養研究所の梅垣敬三情報センター長の話
子供の栄養が足りていないという親の錯覚や責任感、偏食への悩みが、サプリメントの利用につながっていると思う。子供のころからサプリを飲んでいると、食事で栄養を取るという基本を忘れ、サプリに頼り切った食生活になる。常用が一般化している米国では子供の利用率が30~50%と高く、日本でも利用が増加する可能性がある。食生活の改善が第一で、バランス良く一日三食きちんと食べていれば栄養不足にはならない。
東京新聞 2009.7.6