(インプラントとは?)
顎の骨に打ち込んだ金属を支えに人工の歯を作り、失った歯の代用とする人工歯根のことです。使われる金属はチタン製で骨結合型(オステオインテグレーション)インプラント型が主流で、約40種類あります。
(利点)
・ブリッジのように隣の健全な歯を削る必要がない。
・義歯のように大きくないので会話や味覚への影響が少ない。顎の骨に固定するので違和感が少なく、天然歯とほぼ同等の感覚で食事ができる。
・義歯の留め金をつけないので見た目がよい
・義歯をわずらわしさがない
(欠点)
・保険の適用外のため高額
・手術を伴うため全身状態や埋め込む場所の状態などいろいろな条件が整っている必要がある
・顎の骨の量が不足していると治療が大がかりになったり入れることができなくなる
・歯並びや顎の関節などの条件が悪いと何段階もの手順が必要となり時間がかかる
・成功率は、高いとはいえ100%ではなく、長持ちせずやり直しが必要なことがある
・天然歯と比べ、歯根膜という歯のクッションに相当するものがないので、無理な力に弱い。知覚がないため無理な力で噛み過ぎてしまうことがある
・感染に対する防御能力が劣り、注意深い歯ブラシによる清掃が必要
(リスク)
・手術直後の下顎で神経麻痺によるくちびると周囲歯肉の知覚異常、感染による膿瘍(化膿)や骨髄炎(骨の炎症)などが起きることがある
・上顎洞という骨の空洞があるため副鼻腔炎(鼻の中の炎症)を起こすことがある
条件は患者さんごとに違うので、歯科医院に相談するとよいでしょう