育児の常識は、30~40年前に比べて大きく様変わりしている。日本助産師会によると、「粉ミルクの方が大きく育つ」「抱き癖がつくから必要以上に抱っこしない」といった当時の常識は、「母乳の方が免疫がつく」「抱っこは情操教育にいい」と正反対の意見が主流だ。
汗疹の予防に有効として、全身が真っ白になるまで塗ったベビーパウダーも、「塗りすぎは毛穴をふさぐので、ほどほどに」。硬い食べ物を口の中で噛み砕いて幼児に与えるのは、今は「雑菌が入るので虫歯の原因」と敬遠されている。
こうしたギャップに祖父母たちは困惑するが、子を持つ家庭の半数以上が共働きの時代を迎え、身近な育児の担い手として期待は増すばかり。同会には「今の子育てを教えて」という問い合わせが相次いでおり、今後、既に実施している東京と大分以外でも孫育て講座を開こうと、講師の育成を始めた。
読売新聞 2009.10.24