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「強い歯」生む ガムからアプローチ

11月8日は「いい歯の日」。「11(いい)8(歯)」の語呂合わせをもとに、日本歯科医師会が1993年に制定した、文字通り「歯をいたわる」ための日だ。
 しっかりかみしめるには、丈夫で健康な歯が不可欠。しかし、食文化の欧米化に伴い、現代は良くかまなくても食べられるやわらかい食事が好まれる傾向にあり、若い人ほど咀嚼力が低下しているとの指摘もある。
 一説によれば、戦前の1回当たりの食事時間の平均は22分間で、咀嚼時間は1420回だった。だが、現在では、食事時間が平均11分、咀嚼回数は620回と戦前の半分に満たないといわれ、咀嚼力の低下が、健康に及ぼす影響も声高に叫ばれ始めている。
 良くかんで食べる習慣は、子供にとってはあごの骨や筋肉を成長させ、よい歯並びを作るほか、口内の健康を促し、脳の働きも良くする。また、年齢を重ねた大人でも、良くかむことで満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを抑えられ、成人期のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防につながる。
 このため近年では、かむことの大切さがますます見直されつつある。
          フジサンケイビジネスアイ 2009.11.2