Q 新型インフルエンザが急に流行ってきましたが、口腔ケアがインフルエンザの予防に有効であると聞きました。どうしてなのでしょうか。また、ケアの方法についても合わせて教えて下さい。
A 結論から先に言いますと、口腔ケアがインフルエンザの羅患率を下げるという報告があります。インフルエンザワクチンの接種の有無にかかわらず、口腔ケアを行った人たちのほうが明らかにインフルエンザの発症が少なく、この結果からも、口腔ケアがインフルエンザの予防に有効であることが示唆されています。
なぜ、口の中を清潔にしておくと、インフルエンザにかかりにくいし、一方、不潔にしておくとかかりやすいのでしょうか。
歯周病があるとインフルエンザに感染しやすい理由
鼻から喉にかけての粘膜はタンパク質に膜で覆われてるため、ウイルスはなかなかくっつくことができないようになっています。
しかし、気道上皮で、口腔細菌はウイルス感染を促進する酵素を出します。これらの酵素は、タンパク質を壊すことができます。
これによって、風邪やインフルエンザウイルスのレセプターを露出させるので、ウイルスが粘膜にくっつき、インフルエンザに感染すると考えられています。
週刊実話 2009.10.1