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子供の歯並び 要注意5割 発育のも影響

 歯並びやかみ合わせが悪い子は少なくない。大阪大の高田健治教授は「歯並びやかみ合わせに何らかの問題がある人は50%以上。人種によらず、世界共通です」と話す。
 学校の歯科検診では、虫歯などの検査項目にかみ合わせや歯並び、顎関節が2006年度に加わった。「要精密検査」までいくのは全体の5%前後だが、日本学校歯科医会によると、顎が小さくて歯がおさまりきらず、歯並びが悪くなっている例が目立つという。
 歯並びが悪いと何が起こるのか。「見た目に関心がいきがちだが、虫歯や歯周病になりやすく、かむ力やあごの発育など、影響が及ぶ範囲は広い」と東北大の山本照子教授。
 歯と歯が重なっている部分などは、磨き残しが多くなりがちだ。前歯や下あごが出ているために口が開きがちな場合、口の中が乾燥して炎症が起こりやすく、歯肉炎や歯槽膿漏が治りにくい。
 かむ力や飲み飲む力も弱くなる。一生懸命かんでいるのに食べるのが遅い子供や、かみ切れない子は、歯並びやかみ合わせが悪いことが少なくないという。
                朝日新聞 2009.12.14