近年、関連が明らかになってきた糖尿病と歯周病。糖尿病患者は歯周病にかかりやすく、歯周病は糖尿病の「第六の合併症」と呼ばれている。一方で、歯周病が糖尿病を悪化させることも分かってきており、歯科医師と糖尿病を診る内科医との連携が始まっている。
歯周病は細菌による感染症。その細菌はどの人の口の中にも存在するが、生活習慣の乱れや加齢、糖尿病などの病気といったさまざまな要因が加わって発症する。
糖尿病が進むと、高血糖状態が続き、体の免疫機能が低下、歯周病を起こす特殊な細菌も増える。また、歯周病がすでに口の中にあって重症化すると、細菌と戦おうと、炎症性細胞から「TNF-a」と呼ばれるタンパク質が大量に出される。このTNF-aがインスリンの働きを悪くして、血糖コントロールも悪化させると考えられている。
東京新聞 2010.2.19