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医療費負担の無料化廃止 16国保組合、厚遇批判で

建設業や医師など業種ごとにつくる165の国民健康保険組合のうち、加入者の医療費の自己負担を無料化している16組合が2011年度以降、無料化を廃止する方針であることが31日、厚生労働省の調査で分かった。厚労省が同日実施した各省版事業仕分け「行政事業レビュー」の中で、明らかにした。

 レビューではこのほか、患者の未払い医療費回収のモデル事業補助金(10年度予算3千万円)について、「利用実績がなく、ただちに廃止」と判定。長浜博行副大臣は「(事業の必要性を)そもそも論から考えたい」と述べ、判定を受け入れる考えを示した。

 事業レビューはこの日、農林水産省でも行われた。

 国保組合をめぐっては、中小企業の従業員が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)に比べ、補助金で優遇されていることから、「国から補助を受けながら手厚い給付を行うのは不公平」と批判が出ていた。ただ、無料化廃止の時期は、未定としている組合もある。

 厚労省は事業レビューで、医師など所得水準の高い国保組合への補助金を削減する方針も示したが、「さらなる見直しが必要」と判定された。
2010年6月1日 提供:共同通信社