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歯治療の2歳女児死亡 埼玉、のどに脱脂綿

埼玉県新座市東北2丁目の歯科医院「にいざデンタルクリニック」で13日、同市の女児(2)が治療中に脱脂綿をのどに詰まらせ、病院に運ばれたが14日午前6時半ごろ死亡した。
新座署は窒息死とみて、遺体を司法解剖して詳しい死因を調べるとともに、業務上過失致死の疑いもあるとして関係者から事情を聴いている。
クリニック側代理人と同署によると、女児は13日、自宅で転倒して上の前歯が抜けそうになり、クリニックを受診。治療中に女児がむずかって頭を動かしたため、上唇と前歯の間に挟んでいた直径7ミリ、長さ2・5センチの円筒状脱脂綿1本が外れ、気管に入った。
治療をしていた女性歯科医(37)が吸引装置で除去しようとしたが取り出せず、女児が息苦しそうな様子だったため救急隊を呼んだという。
部分麻酔をして、いったん抜歯してから元通りに固定する治療中で、女児が暴れないよう母親が抱いた状態で診療台に座り、助手3人が頭や手足を押さえていた。
脱脂綿は唾液(だえき)を吸い取るためのもので、代理人によると、歯科医は「まさか(脱脂綿が)落ちるとは思わなかった」と話しているという。
2010年6月15日 提供:共同通信社