他人に不快感を与えているのではないか・・・と口臭に悩む人は多くいます。一言で「口臭」と言っても原因はさまざまです。簡単に香料入りのうがい薬に頼らないで、自分の口臭は何に由来するものか原因を知って、きちんと対応する必要があります。
「生理的な口臭」は誰にでもあるもので、1日の中で、起床時や空腹時、ストレスや緊張時には特に強く発生します。このようなときは唾液(だえき)の出が少なくなり、口が乾いて口の中の細菌が一時的に増殖して不潔になるためです。生活のリズムを整え、食事をきちんと取って唾液の分泌を良くし、歯磨きで清潔に保つようにすれば、生理的な口臭は解消されるはずです。
「病的な口臭」は歯周病や放置した虫歯から悪臭を発する場合がほとんどです。これは、歯科医院で適切な治療と指導を受けなければ治りません。また、舌の表面に白っぽい苔(こけ)のようなものが付着する「舌苔(ぜったい)」というのも口臭の原因となります。新陳代謝ではがれた粘膜上皮の壊れた細胞がたまったもので、口の中の細菌によって硫黄ガスに分解されるからです。
福島民友 2010.4.23