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OTの喀痰吸引の技術測る目安を提示―作業療法士協会

日本作業療法士協会はこのほど、作業療法士(OT)が喀痰吸引の技術を習得する際に、自身の技術を確認する目安となる「喀痰吸引に対する基本的な対応」を公表した。
 「喀痰吸引に対する基本的な対応」は、今年4月に厚生労働省から都道府県知事に向けて発出された、チーム医療においてOTによる喀痰吸引が可能などとした通知を受けて策定された。喀痰吸引を行うに当たって、一定水準の知識と技術を持ったOTが安全に実施することが必要としている。一定水準の知識と技術については、口腔内・鼻腔内と気管内での吸引では習得すべき技術の到達目標が異なるため、6段階の「実践水準」を設定することが望ましいとしている。
 具体的には、養成施設での卒前教育の到達目標である、知識の習得を中心としたレベル1から始める。レベル2以上は卒後研修の到達目標で、▽実技における講義内容の習得を目指すレベル2▽他職種と連携した口腔内・鼻腔内吸引を目指すレベル3▽他職種と連携しない口腔内・鼻腔内吸引を目指すレベル4▽他職種と連携した気管内吸引を目指すレベル5▽他職種と連携しない気管内吸引を目指すレベル6―の5段階。各レベルでの習得すべき内容も示されている。
 同協会では、養成施設が今年度からレベル1習得に向けた教育を行うことを期待するとしている。また、卒業したOTがレベル1を「自己研鑽により」習得して、レベル2以上を所属施設で多職種との協働の下で習得するよう呼び掛けている。
( 2010年08月27日 20:34 キャリアブレイン )