記事一覧

和食で回数増やそう

食物をよくかむのは、消化のためだけではない。満腹感をもたらすので食べ過ぎを防いだり、唾液の分泌を促進して、口内を清潔に保ったり。脳の血流を増すため、認知症の予防にも効果があるとされる。いいことずくめなのに、現代人がかむ回数は、弥生時代の6分の1、戦前と比べても半分以下と激減している。食生活の変化で、軟らかい食物が増えたためだ。
 歯科医師で料理研究家の田沼敦子さんは「かむ回数を増やすには、和食がよい」という。一般的に、和食は脂肪が少なめで食物繊維が豊富なので、同カロリーの洋食より量が多く、たくさんかむ必要がある。食材では豆類、ゴマ、ワカメや昆布などの海藻類、野菜類、魚やイカなどの魚介類、シイタケなどのキノコ類、イモ類がお勧め。かみごたえがあるうえ、食物繊維やビタミン、ミネラルを多く含み、栄養バランスにも優れている。
                   読売新聞 2010.8.21