歯の神経や根(根管)にかかわる治療を歯内療法といい、歯科治療の中でも高度な技術が必要とされています。歯髄まで達した虫歯には、神経をとる「歯髄除去療法(抜髄)」を行います。抜髄した後は根管の細菌を取り除き、生体に安全な材料を詰めて、再びかめるように修復します。
しかし、かぶせた物とのすき間から再び虫歯ができて細菌が入り込むなど、原因はさまざまですが、根管が再感染し、根の先に「根尖(こんせん)病変」ができることがあります。こうなったときには再度、根の中の治療を行う必要があり、これを「感染根管治療」といいます。
歯の治療は治療前後の変化が目に見えない上、時間もかかりますが、建物でいえば土台に相当する非常に重要な役割を担っていることを、ぜひ認識しておいておただきたいと思います。
福島民報 2010.8.30