口臭に悩む人は多い。ドラッグストアやインターネットで様々な対策製品が販売されているが、専門家は「効果が薄いものがほとんど」と指摘する。口臭の主な原因は、舌の上に白くたまる舌苔(ぜったい)。効果的な対策をとるにはまず、口臭が発生する仕組みをきちんと知っておきたい。
口臭があれば、舌のそうじが有効な手立てになる。舌を傷つけないように柔らかい毛を使用した舌ブラシなどで、舌苔を取り去る。歯科材料メーカーのジーシー(東京・板橋)によると、「ブラシの方がへら状の製品より舌を傷めにくい」(京谷郁男・開発企画課長)という。通常の歯ブラシでは毛が硬すぎるので、幼児向けの柔らかい歯ブラシが代用品になる。
舌ブラシの使い方は、朝の歯磨き前に数回かき取るだけ。舌を前に突き出し、舌の奥から前方に向かって軽くブラッシングすると舌苔を取りやすい。舌に強く当てたり、交互にこすったりしてはいけない。数日に1回やるだけでも十分に効果があるそうだ。
日本経済新聞 2010.10.10