若いときは、嚥下反射(飲み込む反射)を正常に行われるが、年をとると嚥下反射が鈍り、食べ物や空気を選別する弁の働きが低下する。そのとき時として食べたものが気管に入り込んでむせることが多くなる。このとき、歯周病菌などの口内細菌が口の中が口の中にはびこっていると、細菌が大量に肺に入り込んで感染し、肺炎を引き起こすことがわかってきている。こうした肺炎は一般に誤嚥性肺炎と呼ばれている。
高齢者が特に気をつけたいのは、睡眠中に唾液とともに歯周病菌などの口内細菌が肺に流れ込んで起こる、不顕性誤嚥による肺炎です。寝ている間に起こるため、いくら気をつけていてもさけることができないのがやっかいなところです。不顕性誤嚥による肺炎を防ぐには、ふだんから口の中を清潔に保っていくことが重要です。食事の後だけでなく、就寝前に歯磨きをしっかり行う習慣をつけ、入れ歯の人は手入れを忘れず、寝る前にははずすようにしましょう。
そうすれば、こうした肺炎になる危険性を最小限に抑えることができる。
わかさ2010.7