高齢化社会を迎える中、現在の日本国民の死因は「脳血管障害」や「心疾患」を抜いて「がん」が第1位となりました。「がん」は体のいずれの部位にも発生しますので、口腔にも発生することがあります。口腔にできた「がん」の総称を「口腔がん」と言いますが、その発生率は1~3%程度と決して多くはないためあまり聞き慣れないかもしれません。しかし、口腔は会話をしたり食事をしたりする際の非常に重要な臓器ですので、ひとたび「がん」に侵されると、時にはこれらの機能に大きな障害を残したり、顔の審美性が損なわれることがあります。そして最悪の場合は生命の危機にまで至ります。
北海道経済 3月号 №507