日本歯科医師会(日歯、大久保満男(おおくぼ・みつお)会長)は14日、東日本大震災の犠牲者の身元を確認するため、全国の都道府県歯科医師会に対し、歯型照合を行える歯科医を被災地に派遣するよう要請した。今後、犠牲者数が増加する可能性が高いことから、日歯では、日航ジャンボ機墜落事故(1985年)での派遣規模を上回り過去最大になりそうだとしている。
遺体の身元確認には、歯の治療痕などを生前のカルテと照合することが有効。しかし今回は現地の歯科医も被災し、カルテが紛失した例も多いとみられ、日歯では「口腔(こうくう)から採取した粘膜によるDNA鑑定も試みたい」としている。
日歯によると、被災地では既に岩手県の歯科医8チームが活動中で、15日朝までに東京、千葉などの歯科医11人が到着予定。