成人のいびきは肥満が原因であることが多いが、子供の場合、口蓋扁桃やその奥にある咽頭扁桃(アデノイド)の肥大が大半だ。6歳ごろまでは生理的に扁桃が大きくなるが、大きくなり過ぎると気道を狭め、いびきや無呼吸を引き起こす。いびきで睡眠の質が下がると、イライラとして落ち着きがなくなったり、集中力が続かず学習意欲が低下するなど学校生活に影響が出る。また、睡眠中の成長ホルモンの分泌が低下し、発育に支障を来すこともある。扁桃を切除する手術をした途端、身長や体重が増え出す子供も少なくないという。
★子供の無呼吸症の主なサイン★
■夜の症状
・寝息が荒い、いびきをかく、睡眠中時々息が止まる
・いびきに伴い胸がへこむ
・寝返りが多く、おねしょや多量の寝汗をかく
・睡眠中、突然せきこむ
■昼の症状
・いつも口を開けて呼吸している
・イライラしやすく、怒りっぽい
・遅寝、遅起き、昼寝が長いなど睡眠・覚醒のリズムが
狂っている
・飲みこみに支障がある、食事に時間がかかる
・育ち盛りなのに体重や身長が増えない
毎日新聞 2011年2月18日