口が臭い人は、胃が弱いとか胃腸が弱いと口内炎ができやすいとか昔からよく聞く。これって本当なのだろうか。口臭と胃腸とどんな関係があるのだろうか。
口臭や口内炎がある人がみんな、胃が弱いとは言えません。ただし、胃の内容物が食道へ逆流する場合には、それが口臭の原因となることはあります。『逆流性食道炎』などが代表的です。この病気は、胃が弱いというよりも、胃と食道をつなぐ部分のしまりが悪いため逆流が生じるものです。
口臭にはさまざまな原因があるが、圧倒的多いのは「虫歯」「歯周病」「歯垢」などの口腔内の雑菌によるもの。また虫歯の治療でかぶせた金属が劣化し、穴があいてしまったところに再び虫歯が進行して、口臭のモトになっているケースもある。これらは、虫歯などの治療で改善できるという。
さらに、自分は神経質になることで、本当は口臭や嫌な臭いがないのに、あると感じてしまう「心因性」の口臭というものもあるそうだ。この場合は、実際に口臭がないだけに、モトとなる心的原因を解消する必要がある。
一方、注意したいのは、呼吸器系や耳鼻咽喉科系の疾患が口臭の原因となる場合で、特に気づきにくいのは「鼻」のと関係性だとか。鼻になんらかの疾患があると、呼吸が苦しくなるため、口呼吸をすることがどうしても多くなります。口が開いていると、口腔内が乾燥するので雑菌は繁殖しやすくなり、口臭も強くなる傾向があるんです。
夕刊フジ 2011.4.30