小諸市は7月から、歯科医への通院が困難な高齢者や障害者を対象にした「在宅高齢者等訪問歯科診療推進事業」を始めた。市によると、自治体が歯科医師会と協定を結んで訪問治療を実施するのは珍しいという。
市は今年度、180万円を予算化。購入した移動可能なポータブル治療機器を購入。北佐久歯科医師会小諸歯科医会に貸与する。同医会は訪問診療支援センターを設置し、約20人の歯科医が協力する。
同市内の在宅の重度要介護高齢者は370人。市は歯科医院に出掛けられない体の不自由な患者に、診療の機会を与えられないかどうか検討してきた。
市は6月27日、北佐久歯科医師会と事業の協定に調印。歯科医師会の木村宗雄会長は「月に歯科医1人が往診すれば、何とかなるのではないか。様子を見ながら発展させていきたい」と話した。
2011年7月8日 提供:毎日新聞社